2012.8月 東北野営旅
− 三崎公園キャンプ場〜大間崎テント広場〜岩洞湖家族旅行村ピクニック広場〜牛野キャンプ場 − 

     

夏休みであります。
長い休みは非常に嬉しいものですが、このところは天候不順気味で休暇中の天気予報も雨、雷など芳しくない内容です。

休みは長いものの、仕事が尾を引いておりスッキリしていないのが面白くない。
それでも時間が自由になる休暇後半、このところすっかり下がりきっているテンションを奮い立たせ、ようやく気侭な旅に出ることにしたのでした。

もう半年以上も時間を気にせず遠くへは思うように出られないでいたので、実のところ遠くならどこでもいいのだ。



さて、まずは夏の日本海の風景が見たい・・・。



宮城から真っ直ぐ西へ横断し、新潟・村上市へ到達しR345の海岸道路へ出る。
この辺りからが、自分的に感じる「旅」の情景を味わえるエリアですね・・・。

笹川流れと言われる名勝地の、穏やかで澄んだ青い海の様子を味わいつつ北上〜。
周囲の海岸には多くの海水浴場が点在して、一番の賑わいを見せていましたよ・・・。
今は真夏・・・なんだなぁ。



R345の中浜に来たところで立ち寄るのは、お久しぶりの「ミネラル工房」さん。
盛夏の暑いなか、店主のとがしさんは相変わらずがんばって日本海の天然塩を作っているようでした。
冷たいトマトジュースもご馳走になり世間話をしばし。
ミニととの背丈の大きさにビックリされました^^)・・・まぁ、しばらく会ってなかったからね〜。



三崎公園キャンプ場(秋田県)

秋田県にかほ市象潟町小砂川三崎クツカケ1-2
利用料金:¥300/一人

さて、そんなわけで今夜のお宿にするのは、三崎公園キャンプ場です。
山形と秋田との県境の海岸沿いの高台にある、こじんまりした小さなテント広場です。



当然のことながら、小さなサイトはテントで埋まってます。
ロープで囲われた大部分のエリアは、8月のみ予約客用に囲って空けてある措置のようですね・・・。

やはりこの時期はどのキャンプ場も一杯だ。
でも、この先にある「飛の崩れキャンプ場」には木陰が無く、日が照ったらこの時期はそこに居るだけで熱中症になりそう・・・候補地だったがとりあえず避けておく。

この状況でこの広場にテントが張れるんだろうかと心配になるが・・・
一番奥のところが空いており、都合が良かった。



木陰もあってジリジリして無い場所なのが好印象。
木の幹の間から穏やかな湾風景が望める。
波音も柔らかでほんのり潮の匂いも漂う・・・日本海に来たのです。

     

既設の木のテーブルは良い様でいて、チョッと使いずらい。
場所の広さに制限もあるので、タープをその上に掛けてしまった・・・晴れてはいるが、天気予報は雨予報なのだ。



この落ち着いた海の情景が、三崎公園での野営に趣を添える。



今夜の寝場所が決まり安心したところで、この蒸し暑さを何とかしたい・・・。
水風呂にでも入りたくて、近くの温泉へ行く・・・道の駅象潟「ねむの丘」
温泉の湯より、水風呂ばかりに浸かっていてしまいました・・・凹

     

テン場へ戻ってきて、冷たい一杯で極楽となります^^)
家庭菜園のトウモロコシを茹で、白いダイヤを振る。
美味いんだ・・・コレが。



風がピタリと止まり、蒸し暑さが退いてくれない。



穏やかな海模様・・・
日本海の眺めはイイね。
秋になれば夕日も濃く見えるようになるんですよ。



日が暮れてもこの蒸し暑さは解消されない。
少しは風でも抜ければいいのですが、完全に無風なのですよ。



意外にもサイトは静かで、この蒸し暑さを除けば良い状況ではある。
早々、二人で眠気を覚えるのを合図に、今夜はもう寝てしまうことにした。



翌朝は、やはり雨に打たれた。
断続的にバラバラと降られた。
ここに停泊するつもりはないので、この先のアテはないのだけれど、大雨にならないうちにとりあえず撤収に掛かる。



パッとしない朝、三崎公園を後にして車を出す。
まだam7時過ぎだ・・・。

さてさて・・・どうしたものか。
天気予報はどこもかしこもイマイチで、どこに向かうのがいいのか決め手がない。



まぁ・・・しかし・・・もうこうなったらどこでもいいか(笑
そんな開き直りで、とりあえずは北上することに針路を向けることにしたのでした・・・。

R7をそのまま北上。
秋田市街を抜け土崎港にある「ポートタワー セリオン」なんてのに立ち寄ってみる。



朝の早い時間なので、観光客もまばら・・・というか閑散としている。
展望台は高度100m、眺めが良いが遠くの山々のほうは曇っていて見渡せなかった。
湾の周辺は、製紙工場の特有のキツイ匂いが風に乗って立ち込めているのが印象的だった。



大間崎テント広場(青森県)

所在地: 青森県下北郡大間町
料金:無料

さて、当てもなくただ北上で車を走らせているだけなのですが、このまま行けば青森へ入り大好きな津軽半島へ向かうことになる。
漠然としている中、ラジオの天気情報では日本海側から前線通過による大雨・雷雨の注意予報が、繰り返しアナウンスされている。

確かに、向かう方向の空模様はイヤな感じの暗い様相です。
津軽を諦め、十和田湖をかすめて下北半島へと舵を変える。

     

しかしやはり、どちらに舵を切っても天気は悪化し、発荷峠に差し掛かると本格的な雨となった。
生出キャンプ場の脇を通ったが、テントは多々張られておりこの雨に打たれているようだった。

十和田湖もまったく明媚には見ることができず、残念な限り・・・時折叩きつける強い雨に、車を降りることも気が引けようというもの。
R103を湖畔の子ノ口からR102へスイッチし、奥入瀬渓流沿いに進む。

すると驚いたことに、この道路沿いにはびっしりと路上駐車の車が溢れ、大雨の中を渓流沿いの遊歩道を散策する観光客も溢れていた。
樹林の影と雨模様とで夜のように暗く、車のライトを点けても今一つ視界が利かず、結構危ない。

いやー、遠いなぁ・・・下北。

やがて十和田市でR4へ乗り、野辺地でR279へスイッチ。
陸奥湾沿いに横浜町−むつ市へと繋ぎ、太平洋側の風間浦村へと海岸線をドライブ。
この頃にはやっと雨から開放され、曇り模様となっていた。

     

朝からドライブを続けてきてもう夕方・・・ようやく下北半島に入り込んだ。

今夜のお宿はどうする?
薬研野営場にするか、本州てっぺんの大間崎まで行くか、かなり葛藤する^^)
まぁ、せっかくここまで来たので、やはり今回も大間崎まで行ってしまおう。

     

大間崎に到着。
風が吹いて結構涼しい。

     

いつもの炊事棟前にテントを張る。
テント広場には、何張かテントがあるが少ないほうだ。

よし、今夜のお宿も決まった。
状況も良い感じだ。

そうとなれば、温泉で一息つきたい・・・今日は疲れた。



大間健康保養センターで温泉に浸かる。
大浴場の大きな湯船で、大の字にでもなるような開放感で浸かった。
本州最北の温泉だ。



温泉から下りて近くにある大きなスーパーで食料を買出し。
テン場の立派な炊事棟に入る。
掃除も行き届いてとても快適。

          

あ〜〜冷たいハイボール美味しゅうございます・・・
冷凍枝豆にエビフライ、納豆巻き、美味しゅうございます・・・^^)

pm9時前・・・
やはり今夜も眠気が早く訪れ、テントに入ると二人同時に寝てしまった^^)
昨晩よりは蒸し暑さは軽減しており、寝心地は良かった。



早朝5時、快適に目覚める。
周囲を散策。
周りのテント泊の人たちは、早々撤収を始めているようだ。

      

今日もどんよりの曇り空・・・か。
簡易な朝食を済ませると、雨に降られないうちにテントを撤収し、しばらく炊事棟でお茶でも啜っている。

今日の行動計画だ・・・。
自分は下北を探索し、もう一泊を下北周辺で野営が希望だ・・・薬研、願掛け、野平、川内、むつ矢立・・・。
ざっと思うだけでも、あと一週間でもこの下北を放浪できるような気さえするではないか。

しかし、ミニととは天気のよさげな岩手あたりまで下がろうと提案する。
う〜〜む、と思案する。
じゃんけんで決めよう、と・・・負けた凹

んじゃ〜しゃーない。
薬研野営場を覗いて、かっぱの湯に浸かって・・・
それから下北を離れようか・・・。

     

まずは「かっぱの湯」の野天風呂で朝風呂と洒落込もうじゃないか^^)
おぉ、なんだか立派になってるぞ!?

なになに?男女別々の入浴時間が設定されたのか。
このところ来ていなかったので知りませんでしたねぇ〜。
脱衣所までの階段も囲いが付いた。

     

湯船の上に、格子状の屋根や囲いが設置された。
以前のほうが開放感があったが、今の方がよく清掃もされてお湯もきれいで清々しい。
ここにはぜひ、紅葉時期に浸かりたいものだ・・・。
今日は入浴客は我々のほかに一人だけの3人のみで貸切、ゆったりたっぷり楽しんだ。



湯上りの後は、「国設薬研野営場」を覗く。



手入れが行き届いて、なかなか良い感じの管理系の野営場だ。
いずれ機会があれば利用してみよう。



その後は、恐山の強い硫黄臭を嗅ぐ。
県道4号あすなろラインを辿り、むつ市へ出る。

名残惜しいものの、R338に乗り六ヶ所村−小川原湖の脇を通り三沢市−八戸市へと南下し、下北とお別れだ。
つかの間の下北だったなぁ〜(笑
また来たいね・・・青森・下北。

岩洞湖家族旅行村/ピクニック広場(岩手県)

所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋
料金:無料(オートサイトは有料)

さて、ミニととに導かれて下北を離れて南下した先の目的地は、岩手の岩洞湖家族旅行村の白樺林であった。
なかなか来ることができず、今年は初めての訪問だ。

受付でなじみの管理人さんに挨拶。
このHPのレポを通して、多くの方々がピクニック広場でのキャンプを楽しみに訪問している、などを教えて頂いた。
たしかに・・・この見事な白樺林に囲まれてのキャンプを強く提唱してきた自分にとって、その影響の大きさは驚くと共に大変嬉しいものだ。
願わくばいつまでも、よくありがちなキャンプ場のように口コミで殺到し荒らされてしまわないことを心底願いたいです。

      

到着はpm5時前の夕刻になっていた。
この日の利用者は、我々のほかに管理棟でテントをレンタルしていた二人組のみであった。



場所を考えるのが面倒なので、馴染んだいつもの場所にて陣取る。



西日が射している。
意外に暑い・・・少し蒸し暑い。
以前の経験では真夏でも夕刻にはスッと涼しくなり、夜ともなれば肌寒かったハズなんですが、今日はちょっと違うみたいです。

     

なんでこんな山奥で刺身?海沿いの大間では食べてないのに・・・(凹
これもスーパー店舗の豊富さと流通の良さのおかげでしょうねぇ。
・・・でもTPOのマッチング的にはイマイチです(笑



あぁ、良い雰囲気!
ホントに、掛け値なしに好いねこの場所は。
白樺林の景色の素晴らしさ!
どこを見回しても、まるでポスターにでもなるような風景の見事さだ。



やるつもりではなかったのですが、やっぱり・・・



火・・・火を着けてしまいました・・・。
ミニととはこれがしたくて、南下を急かしていたらしい・・・親の顔が見たい(凹

     

焚き火の近くに寄り、グランドシートを敷いて寛ぐ。
しばらくして、先の二人組みと一緒に焚き火を眺めて談話。
話題の中心は、この白樺林のなかでの野営の素晴らしさ、について・・・笑
そういう野営地そのものの話題が一番嬉しい^^)

シートの上に小さなホタル・・・。
ホタルは、人の会話に交ざりに来ると言うがそうなのかもしれません・・・^^

ひとしきり寛いだ後、お開き。
今夜もpm9時、寝る・・・

小物を仕舞い、テントに入るのと同時に大雨と雷。
あらら・・・。
雷は遠いようですが、危ないようなら一時は車に避難とも思ってるうちに、寝てしまった〜(汗
う〜〜む、最近寝てしまうのが早いな・・・歳か?(凹凹



爽やかな朝だ・・・
う〜〜ん気持好い〜〜素晴らしい野営地だ!
景色・風景がご馳走そのもの、と言える場所はコレのほかには青森・深浦の「行合崎(ゆきあい)」くらいなものだろう。



これですよ・・・
この密度の濃い白樺の美林たるや・・・素晴らしすぎるでしょう!!
この風景がね、夏の青葉の時は木陰が涼しく、葉が落ちた秋の時は日が射して暖かくと上手くできているうえに、目に素晴らしく綺麗なんだなぁ・・・。

う〜〜ん、やはりここは撤収するにはなんとも名残惜しい。
また来なければなぁ・・・

撤収後は網張温泉の硫黄の白濁湯へ・・・。
仙女の湯は今時期、アブの巣窟なので避け、手前の健康温泉館で。
館内は空いていて、薄白濁の湯にゆったり浸かれたのが嬉しい・・・温泉ってのはこうでなくては。

今日は天気が良いな・・・
暑い・・・。

さて帰路なので宮城へ南下している。
このまま帰宅の予定・・・です。
昨日来の見事な白樺林での野営でフルコースを味わったような充実感・・・。

しかし、悪い癖で寄り道してしまった(笑。

達居森と湖畔自然公園(牛野キャンプ場)(宮城県)

所在地:宮城県黒川郡大衡村大瓜牛野9
料金:無料

最後のお宿は、宮城の通称・牛野キャンプ場だ。
灌漑用の牛野ダムにあり、自衛隊の演習場の脇にあるキャンプ場。

仙台市からも近いのと、こんな簡素なキャンプ場でも抵抗のなくなった最近のキャンプ客の増加で、近年は非常に賑わっているキャンプ場だ。
昔はわりとヒッソリで人知れずの場所であったが、現在は真逆で空いた状況を望むのが難しい。

キャンプ場に近ずくにつれ、なぜ白樺林で連泊しなかったかと悔やんだ。
がそれでも、やはり・・・いくら素晴らしい場所でも何泊も滞在してしまうと興醒めだ。
どんなにリピートするお気に入りでも、その場所での野営と言うのは一期一会の関係でありたい。

ともかく、現地に行ってみよう・・・三現主義、あーだこーだと言っても現地・現物・現象が大事だ。(笑



ほどほどの混み具合。
最下段にはテントも張られていない・・・場所は充分空いている。

東屋を占拠しているグループが煩い。
声が大きい者がわめいていて周囲に迷惑になっている。
テントはないので、日帰りのBBQだろう・・・いずれ帰りそうな様子だ。

それと、このキャンプ場の利用者のほとんどが路上駐車状態だ・・・ワンボックス車など大きな車体がズラリと最上段サイト脇の路上端に並んでいる。
これもいただけない。
よほど荷を運ぶのがイヤなのか?・・・だから最下段の遠いサイトが空いているのだ。
昔は、キャンプの楽しみは「不便さを楽しむもの」などとよく言われたものだ。
しかしながら、現在のキャンプ事情は様変わりしており、いかに労力無く、ファッション的で、アイテムが主人公の、快楽追求型レジャーとなっているように感じる。
その主流に完全に取り残された時代遅れの、いや、あえて背を向けるのが自分の野営主義とでも自負しているわけだ。(凹

     

そもあれ、競り合わない広々した一角は嬉しい。
視線の先の騒がしいグループが邪魔だ、早く去ってもらいたい・・・周囲のキャンパーも皆迷惑してジッと堪えている。(笑

あ〜それにしても、ここもやたらと蒸し暑いな〜風が無いんだな・・・蚋にアブの猛攻撃も受け全く快適ではない。
先の件も含め、真夏時期キャンプのマイナス面を旅の最終日に味わうとはな・・・。
やはり今日は帰宅して、エアコンの効いた部屋で凍りそうに冷えたビールを一気飲みすればよかったと、やや後悔する。

     

やがて幸いにも先のグループが去ると、キャンプ場はやっと静かになった。
こちらの眺める目線を塞ぐテントなども無くクリアーで心地好い。

自己中心で無神経なタイプの人はそのキャンプ行動にも表れることがあって、一例ではがら空きのキャンプ場にもかかわらず、すぐ隣に無用の巨大な幕体を張られ目線の先を塞いだりする。
せっかく風景を楽しんでいるのに迷惑を被ることが多々ある・・・一声挨拶でもあるとまだ和らぐのですがね。

     

キャンプ友が追いかけてきた^^)
既にこちらの幕屋根があるので、サクリとテント一つ張るだけで直ぐに乾杯できてしまう。

     

アブは日が暮れると居なくなるが、蚋(ブヨ)は困ったものだ・・・
姿が見えないのに、履いている靴の中へまで隙間から入り込み靴下越に足先まで攻撃されていた。
全治一週間で両足に無数の被害。(凹

キャンプ友と旅話を交わして・・・。

今夜も早めに就寝であったが、夜も蒸し暑く寝心地はイマイチ。
やはり夏の野営は心地良く無い・・・ダメだ。



翌朝、隣の自衛隊の演習はないみたいだ。
いつもはドーンと大砲の音が響くのだけれど^^
時折、シャリシャリとキャタピラの音も聞こえるときもある。



ダムの貯水はかなり少ない・・・ひょっとすると水不足の懸念もあるやもしれません。
雨はあるのだろうがゲリラ的で局地的な傾向なので、全体的にみると渇水気味なのかもしれない。

さて・・・

4泊5日の野営旅ではあったが、無計画に出るとやはりなにか遣り残した様な感じがあるなぁ・・・
せっかく下北大間まで上がったし時間もたっぷりであったのに、登りたかった佐井村の縫道石山へもいけなかった・・・。
次から次へと宿題ばかり先送りされてしまう(笑

それにしても、今回は旅最後の野営としてはイマイチの場所であった・・・牛野での野営は、やはり真冬が一番好ましい。
昨日の白樺林の野営・・・岩洞湖家族旅行村のピクニック広場での野営が素晴らしすぎるだけに、その落差を感じるわけだな。(笑





END





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