奥新川キャンプ場(宮城県)
2008年 8月

所在地:宮城県仙台市青葉区新川岳山1
料金 ¥100/大人、子供無料 ¥400/1張

今回の週末は事情があって、時間的に近場でないと出かけられないのだった。
このところの異常なガソリン価格高騰は収まる気配すら感じさせず、旅費を考えると遠出も遠慮せざるを得ないね。
それも含めて、金の掛からない近隣での幕営の楽しみを工夫して見出さなければならないと思うワケです(笑
ガソリンが高騰し始めた頃からそんなことをつらつらと思っていましたが、そこで思い浮かんだのがあります。



今回幕営に向かうのは、「奥新川キャンプ場」と言う所であります。
宮城県の自然公園である県立自然公園二口峡谷、その一角にそのキャンプ場があります。
仙台市からだと車で1〜2時間程度で行くことが出来るのではないだろうか。

このキャンプ場は仙山線(仙台−山形)の奥新川駅が隣接しており、電車に乗って行けるとして珍しいキャンプ場なのだ。
もちろん、車でも行けるが国道48号線からの林道はかなり荒れ道で、RV車など車高の高い車でないと非常にキビシイ。
ワタシは数年前に一度、ステーションワゴンで視察に行ったことがあるが何度も路面の岩と轍の深さに車の底をガリガリと擦って無理したものだ。

今回はその電車で行けるキャンプ場へは徒歩で挑もうとおもう。
国道48号の作並からの林道を徒歩、いわゆるトレッキングで向かう事にする。

     

さて、所用を済ませで急いで車を走らす・・・昼過ぎ作並駅へ到着。
やがて仙台からの電車が到着、安倍氏と合流である。

そのまま車に乗ってもらって、NIKKAの宮城峡蒸留所へ向かう。
安倍氏は蒸留所の見学は初めてなので丁度良い。

      

ワタシはもう何度も見ているが、こういうのは凄く好きなので何度見学しても楽しい。
それにしてもこの池の隣の綺麗な芝生広場の雰囲気・・・工場内でなければキャンプサイトにうってつけなのだがね^^
約30分の見学を終えるとお決まりの試飲となる。



今回もワタシは飲めないのでりんごジュースで我慢〜〜、安倍氏の飲んでる宮城峡と竹鶴17年・・・あ〜〜美味そう。
冷房の効いた屋内は極楽で、このあと外の暑さの中を歩くのかと思うと少しツライかも(笑

      

当初はこの後、作並駅で安倍氏は電車で一駅先の奥新川駅に移動する予定だったが、見れば完全にトレッキング仕様のスタイル。
そのまま一緒に歩きますか〜と半ば強引に引きずり込んでしまいました(笑
許したも〜安倍殿!
ってなことで、林道入り口に近い駐車場に車を置きスタートとする。
な〜に、たかだか5kmの歩きですよ、トレッキングなんて言えるような大した距離じゃありません。
林道は昨日の雨で所々に水溜りなどがあるが、木々の木陰があったりで助けられる。


(先頭はミニとと、手前は安倍氏)

やはり、登り坂などに差し掛かるとキツイ感じになるね・・・日頃の体力の無さを思い知らされる。
わずか20分しか歩いていないのにもう相当進んだだろ?・・・なんて錯覚する。
キャンプ場まではたった5kmほどの道程なんだが・・・汗。



眺望の利く場所に出た・・・向こう側の山の合い間に仙山線の赤い鉄橋が見えた。
本来なら、安倍氏はあの軌道の上を、電車でたった一駅の移動なのだったが・・・。
こうしてワタシの様なモノ好きな魔の手引きによって、一緒に歩かされているのだ^^

時折、車が通る・・・この悪路を普通の車でよくも行き来するものだと感心してしまう。
ともあれ、林道の景色を眺めながらゆっくり歩きは続く。
ミニととも良くがんばって歩くもんだ・・・。

蒸し暑く、風も無く、空気が重い感じで、汗が勢い良く吹き出てしょうがない・・・背中なんか汗ぐっしょりだ。
が、この吹き出る大汗がまた快感に変わってきてしまう・・・所謂トレッキングハイな状態か?笑
普通の街中の5kmならなんとも無い距離だ。
しかし、こうして重い荷を背負って上り下りの悪路を歩くのは結構なスポーツだ、多少でも体脂肪が燃えないだろうかねぇ〜^^



標識が出て来て2.5km、2.0km・・・と距離が示されているのを見て安堵する。
が、これはキャンプ場手前の、湧き水「長命水」までの距離のようだ、キャンプ場へはその先1km以上あるだろう。
やがて沢の音が聞こえ始めた。
かつての記憶では、この先に甚兵ェ茶屋と長命水を祭った所があったはずだ。

      

ひとまず到着、長命水。
ここは川遊びやBBQ(いわゆる芋煮会)の好適地で、今日のように夏らしい日には綺麗な渓流には家族連れで賑わっている。
茶屋の前のテーブルにザックを降ろすと、全身が浮き上がったような浮遊感を感じてビックリ。



汗を拭いて、長命水を求める・・・あ、有料でした^^
¥20で6L汲める・・・あんにゃ、6Lも汲めないぞな(笑
持っている水筒には1.5Lしか汲めないので、ミニととと安倍氏がペットボトルに詰めるが他は勿体無くも流してしまった。

 

さて、ここで・・・ジャン!さっきのNIKKA工場で仕入れた「竹鶴17年」の180mlボトルである(フルボトルは¥が・・・)。
この竹鶴17年を長命水で割って水割りする。
「竹に鶴で長命だなんて、すごく長生きできそうですねぇ」と安倍氏。
う〜〜ん!イイこと言うね!確かに良い組み合わせだ、御利益があるといいね。

さて、充分に休憩してキャンプ場まではもう少しだ、がんばろう。
この先の道は舗装路になっている。

   

急坂が現れて息が上がる・・・その先は平坦になり淡々と歩くとやがてソレらしいところが見えてきた。
やっときました、奥新川キャンプ場、到着です。
道の脇にサイトが広がり既に数組のテントが張られていた。

     

まずは受付・・・最奥、奥新川駅に隣接した「なとりや商店」がキャンプ場の受付をしている。
一張り¥400に大人¥100と大変安価である。
申請書に手の汗がくっついて、うまく書けない(笑
ビールが良く冷えて並んでいるケースを見やり、あとで買いに来るよと言って店を出た。
なとりや商店のはす向かいには「奥新川食堂」があって、ここでも食事のほか薪やアイスクリーム、酒が買えて便利だ。

さて、サイトを選ぶ。

    

来た道を戻るようにして、右側の線路下に3つのサイトがあり、2段目に炊事棟がある。

      

左側には駐車場、トイレ、その下がファイヤーサークルのあるサイト、その下のサイトで2箇所ある。
結局、誰も居ない左側の最下のサイトに落ち着いた。
焚き火場所があるので、その周りに陣取ることにしよう。

      

安倍氏は木の茂った葉の下にテントを張った。
こちらは露濡れに備えて念のためのコンパクトなタープを張っておき、その脇にシェルタを立てる。
さて、そうこうしている内に安倍氏は先のなとりや商店で缶ビールを買ってきてくれた。



するとあの商店のおばさんが気を利かせて、自家製の蕗の煮物を持たせてくれたそうだ、これが美味い。
冷え冷えのビールで乾杯、あ〜美味い〜!!もう堪らん!笑



一息ついて焚き火を始めるが、着火材が無く少々手こずる。
安倍氏のアルコールがあって何とか火がつき助かった・・・。
この場所・・・足元はアリの巣の上でアリが足に上がって来てしょうがない(笑
無用心なので少々、蚊にも刺されてしまった・・・。
でも、夕暮れ時、ヒグラシの音が心地良く響いて良い感じ。

     

NIKKA竹鶴17年・・・これを先の長命水で割る。
NIKKAのキング・オブ・ブレンダースのヒゲのオジサンのグラスで遣る。
焚き火の前で乾杯だ。

      

やはり焚き火があると好い。
こう言う簡素な雰囲気が最高だ。
ウィスキーが空くと、安倍氏のフジロックFでのお土産の新潟のワイン&吟醸酒、これまた贅沢だなぁ。
ごちになります〜。

     

ミニととの夕食第一弾、東京拉麺。
安倍氏の薦めで小えびをトッピングすると旨いというので早速・・・うひゃ、美味い。

     

夜も更け、焚き火も好調であります。
先に寝ていたミニとと、昼間の疲れなのか暑さで寝苦しいのか少しうなされ気味。
少し蒸すね・・・今夜は読みが外れたね。
さて、こちらも寝ましょう・・・。



翌朝
日が当たり始めてもう暑い朝、今日も暑くなりそうだ。

      

シェルタの中のザックなどを整理すると、昨日買って来たものを思い出した。



ホームセンターで蚊取り線香を買ったのだが、その際に目に付いた焚き火台である。
コンパクトな焚き火台でテーブルにも乗せられる。
まぁ、特に必要な道具でもないのだったが、値札が赤かったのだ。
¥1,980であります。
元が幾らなのかは知らなかったが、そのぐらいなら持ち合わせもある(笑。
しょうがないので、ついでに買ってしまった・・・と、そんな話をすると、安倍氏いわく「それはモノに呼ばれたんですよ」という。
そんなものなのかも知れんね。
これからこの道具と長い付き合いになるのだろう・・・どんなドラマを演出してくれるのだろうか。
だがこれはトレッキングには重い、約1kg・・・車に置いて来れば良かったのに、どうせ使わなかったのだ今回は(笑。

     

朝食には炊飯して炊きたてご飯にレトルトのカレーとした。
朝からカレー?・・・でもこれが後にくる帰路のエネルギーになるんですよ。

     

さて、そろそろ撤収するか。
またザックを担いで歩きましょう・・・。



日が照って暑いんだ〜〜早く木陰に潜りたい・・・。

     

長命水のところは川遊びで賑わっている。
あーいいなぁ、涼しげだな〜、足先でいいからあの川の水に浸かりたい〜。



この先はまたひたすら歩く、歩く・・・灼熱の太陽の下歩く。
汗ダラダラ〜〜、滝のように汗が滴り落ちますよ〜。
休憩も少しづつ回数が多くなります。
ミニととが気が利いていて、ちゃんとペットボトルに水を入れており、これがありがたかった。
温くなっても水が美味い。

さて、ようやくもとの場所まで来ました。
駐車していた車に戻りザックを降ろす。
車を始動させエアコンが利いた頃合で乗り込む。

ふぅー!エアコンの冷風が気持ち良い〜!
近くのコンビニでアイスクリームを買う。
いやー、美味い・・・と、三人で笑った。

奥新川キャンプ場、好いね!
車でも行けるけど、これはぜひ歩きの自力系で行きたいものだ・・・林道を約5km。
名水に川遊びスポットもある。

また、電車旅としてのキャンプもいいかも知れない・・・駅弁を食べながら。
駅を降りるとそこはキャンプ場・・・と言う珍しい場所でもある。
このあたりは、東北名物の芋煮の季節には結構賑わうのだろうね。
今度また来てみよう。





END



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