仏沢キャンプ場(秋田県)/相の沢キャンプ場(岩手県)
2007年 7月

 

この連休は大型台風の接近で天候大荒れ、その進路に当たる南〜東方面はとてもレジャーどころではないだろう。
が、それでも北東北へ旅へ・・・と当然至極、なんら気に止めずに家を出立するのだった。



本当は早朝行動で遠く青森入りをも視野に入れていたのだが、やはり大型台風の動向が気になるのだ。
最悪のコンディションも考えて引き返せる程の距離で大筋を検討する。
ともあれ、例の軽自動車でトコトコと北東北へ舵を向けるのだった。

とりあえず秋田方面だ・・・空は鉛色の厚い雲。
山形を上がり県境を秋田に超える。
ふと、とことん山キャンプ場でのまったり湯治キャンプはどうか?などと軟弱なプランも頭を過ぎる。
が、湯沢に近づくにつれ荒天、風雨が激しくなっていたのだった。
台風はまだまだ遠い場所にあるのに、東北秋田のこの荒れた天気。
台風に刺激された梅雨前線の影響なのだろう・・・やはりこの休日はアウトドアレジャーは避けるべきなのか?

隣にいる温泉ミニととに聞いてみる・・・「この天気じゃどうしようもないね、家に帰る?」
が、ミニととは頑なに拒否!「雨だってテント張ればキャンプできるよ!」と涙ぐんでいる(笑
う〜〜む!なんとマニアチックなツワモノキャンパーぶりか!(笑
こんなことでは、将来が思いやられるではないか・・・

そーか、そーか、あんたがその気なら遠慮なくやりましょ。(笑
さて・・・どうするかな・・・とりあえずもうチョッと北上すれば荒天地域から抜けるし、でも青森はもう時間的にムリね。



<仏沢キャンプ場>
住所:秋田県美郷町(旧・千畑町)仏沢金沢東根字仏沢  料金:無料
利用申請必要:サン・スポーツランド千畑(キャンプ場隣の千畑温泉サン・アール内)



さて、秋田湯沢を過ぎて北上を続ける。
今夜の寝床はどうするか・・・。
思いついたのは、美郷町の仏沢キャンプ場だった。
昨年の秋にも悪天候で宿営したが、綺麗な炊事棟で過ごせて助けられたのだった。
仏沢キャンプ場に決心して車の舵を向ける。
すると、思ったとおり風雨は無くなっていて曇りの状態となった。



まずはサン・スポーツランド千畑に行き、キャンプの利用申し込みをする。
無料で利用させてもらえるし大した手間でも無いのだから、ちゃんと手続きして気持ち良く過ごしたい。

     

サイトも濡れておらず良い感じ。
しかし、やはり台風と梅雨前線での天候悪化が気になるので、本意ではないが炊事棟にテーブルを広げる。
どう見ても今夜は貸切状態であろうと思われたので、ご容赦願いたい。

      

キャンプサイトはとても綺麗に手入れされているのが判る。
芝はきちんと刈り揃えられており、トイレ棟(水洗男女別)も綺麗に清掃されているのだ。
とても居心地が良い!

    

この炊事棟、かまどもあるがスッキリした広さで、丁度良い使い易さなのだ。

    

とにかく綺麗に管理されたこの芝地、敬意を表してやはり地面にテントを張らして頂く。

   

公園には遊具があって、すかさずミニととが飛びつく。
天気はパッとしないが、湿り気も無く平穏だ。



そろそろ、夕刻。
歩いて2、3分の「美郷町千畑温泉保養所」へ温泉に浸かりに行く。
¥200/大人の超安価な温泉が良い、ミニととと合わせても¥300で浸かれる。
ツルりとした湯触りの滑らかなお湯が好い。

   

温泉から出てくると、なんと!青空!!
日が射しているではないか!

    

さて、温泉上がりサラリと気分良く、大好きなトマトに「白いダイヤ」を降りブラックニッカを遣り始める。



とても心地良い夕方なのだ。
やがて夕暮れ・・・。

      

予報に反して依然雨は降り出さない、乾いた暖かい風が緩く凪がれて来る。
ラジオを小さく鳴らす・・・。

    

焚き火の爆ぜる音が心地好い。
静かで良い夜・・・来て良かった。
気持ち良く夜も更けて・・・そろそろ寝ますか。



明け方早く、空がようやく白んだ頃。
目覚めは強風のバタつくテントの音で目がさめた。
テーブルの上に置いていたシェラカップが突風に飛ばされて落ちた音がした。
気圧の谷、前線が通過しているのだろうか・・・。
何にしてもこのままではマズイ・・・テントが壊れる。
早々に撤収せねばならんでしょう。
テントを畳んで、車に入って二度寝とする。

am5時30分、身支度を整えて車を出す。
風が強くて何も出来ないのだ。
こんな早い時間にも、ウォーキングや散歩をする人がチラホラいる。



さて、今日はどうするか・・・。
せっかく来たのだし、朝風呂したいね・・・。
よし!田沢湖方面へ横断するか。
まだ朝の6時、R46号は車も少なくガラリと空いていた。

田沢湖をかすめてR341へ入り上がる。
向かったのは、温泉好きの聖地!玉川温泉だ。(笑
途中、プレイパーク戸瀬という公園にあるというオートキャンプ場を覗く。
おぉ、ここ・・・キャンプ場・・・なのか?

    

ほとんど原生林の中の状態ですな・・・。
こりゃー、まさにマニア向けのキャンプ場?ですね。
通路に沿ったちょっとした所にテントを張り、オートキャンプと称した事らしい。
試しに中の細い車道に入ってゆくと、2組グループがキャンプ中であった・・・雨除けにブルーシート。
今は草が生い茂り場所が狭く見える・・・う〜む、林にどっぷり浸かるココは超マニアな場所でしょう。
熊?そりゃ居るでしょうよ、秋田の山奥のこんな林の中ですもの(笑。

先に進みいよいよ温泉の聖地・玉川温泉。
まだ7時頃と言うのに、道沿いには何十台もの車の列。
駐車場がまだ開いていないらしい。
約100m手前で何とか道端に車をとめ、歩いて下っていく。

      

ココは本当に凄いのだ。
なにせ、このボコボコと噴出しているのは、なんと強塩酸の超強酸性の湯なのだ。
鉄包丁など一晩で溶けるという激しく強力なお湯。
旅館内の源泉湯船には、この温泉で難病を克服したいと願う人が全国から押し寄せているのだ。



湯歩道奥の岩盤浴の小屋が見えるあたりに、無料の野天風呂の湯船があるのだ。

    

これは旅館内の強塩酸の源泉の湯と違って、また別なマイルドな湯だ。
脱衣所など無いワイルドな野天風呂。
あ〜久しぶりに来たな、玉川温泉。
しばし温泉を体に染み渡らせ車に戻る。

さて、am8時過ぎ。
そう言えば朝食もまだで、お腹がへってます。

    

田沢湖へ降りてゆく途中にある、玉川ダム公園キャンプ場に立ち寄る。
バーナーで湯を沸かしてカップ麺で遅い朝食だ。

天気も悪くない・・・
ミニととに聞いてみる・・・「今日は・・・どうする?」
「また今日もテント張って泊まろうよ・・・」だと。(笑
ミニとと曰く、このダム公園のキャンプ場でも良いと言う。
ま、時間も早すぎるし、もうチョッとドライブして決めよ。



<相の沢キャンプ場>
岩手県岩手郡滝沢村鵜飼安達
料金:無料

この辺りの野営地に真っ先に考えるのは、お気に入りベスト3の入る「姫神山一本杉園地」と「岩洞湖家族旅行村の白樺林の広場」。
だが、天候の心配を考慮すればムリしないほうが吉。
となれば、この相の沢キャンプ場が候補に上がるだろう。
ココもいい野営場なのだ。

    

今の時期、滝沢アートフィールドと言うのをやっていて、場内の各所にアート作品が展示されている。
キャンプ場は何処もきちんと草刈がされて、とても清清しくて素晴らしいコンディションだ。
さほどキャンパーは居ない様子、この状況なら今日の野営も決まり。
今回は初めて相の沢牧野に面した眺めの良い場所に陣取った。

そうと決まれば簡単に小さなタープとテーブルを置いて、周辺をプラプラしに行く。
麓に下りて行き簡単な食料を買い物する。
その後はお決まりの温泉だ。

   

網張温泉仙女の湯の野天風呂だ。
休暇村の宿裏、この熊でも出そうな深い林を辿って奥にある野天風呂に向かうのだ。
このアプローチがとても良い。
後を付いて来た二人組みは、途中で断念したようだ(笑
ある程度の強い意志が無ければ浸かることが出来ない温泉、それが本格派の温泉だ。

     

依然とはだいぶ作りが変化した感じ?・・・湯船を作り変えたのだろう。
前は簾で簡易に男女を分けており、湯船も大きかったと思う。

      

深い森林に囲まれた素晴らしい野趣!これぞ野天風呂の醍醐味。
温泉の湯が新鮮な状態で注がれて掛け流されている。
さて、時間を掛けて貸しきり状態の野天風呂を楽しんで、天場へ戻る。

      

良い眺め・・・とてもノンビリ出来る。
濃い緑の絨毯、向こうには放牧された牛の群れが見えて和む。
一息ついて場内を散策しに行く。

    

場内には数組キャンパーが入っている・・・キャンパーは少ない方だろう。
広いキャンプ場ゆえ、どのキャンパーもバイク&車で乗り入れているが場内に溶け込んだようで何ら問題ないだろう。



温泉から戻ってくると、隣にアート作品が・・・「ありがとう」とある。
歓迎されているようで、なんだか嬉しい(笑

      

さて、狼煙を上げて今日も野営で過ごす。
夕方には突然、虹が出たりしてジッとしていても飽きない。

     

今日の肴はトマトと焼き鳥。
岩手の地場産のトマトで好みの硬くて青さの残るトマト、こう言うのが美味い。
やがて日が暮れまた夜がくる。
ランタンの灯のもとに、炭火で焼き物を楽しんで夜を過ごす。
今日は朝が早かったので、眠気も早めに来たかな。
静かで良い夜だ。

    

風も無く静かに朝を迎えた。
天気の心配を抱えながらのキャンプ旅だたが、何だか良い感じの状態だ。
帰路に寄る温泉を物色しながら、簡単に朝食をする。
相変わらず、牧野の眺めがとても良い。
さて名残惜しいが、頃合を見て撤収。

帰路の寄り道に、姫神山一本杉園地を経由して岩洞湖の白樺林を眺めに行く。

   

う〜〜む!ココはやはり最高に良いねぇ・・・。
今日もこのままテント張って野営したいくらいだ。
場内を手入れしている管理人さんに挨拶する。
近いうちにテント張りに来るのでよろしく・・・と。





END





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