北東北ドライブキャンプ旅(青森−岩手)
2007年 7月

大間崎テントサイト〜岩洞湖家族旅行村

今回は北東北への独りドライブキャンプ旅に出ることにした。
例によって小さな軽自動車でトコトコとドライブする・・・バイクで言えば「ツーリング」と言うところだろうか(笑

残念ながらワタシはバイクの免許を持っていないので、カッコ良いバイクツーリングは憧れの対象なのだ。
しかし軽自動車も排気量は660cc、大型バイクよりも排気量は小さくそれなりにコンパクトでツーリング的ではないか?と思うが如何だろう?
ワタシも乗れる原付二輪のスーパーカブを工夫してのツーリングをしている人達も多くおり、その分野も非常に魅力的(笑。
原付バイクは制限速度が低いので、移動距離を考えると週末だけの僅かな時間では行動範囲が狭いのがネックかな・・・。
しかし余裕のある車と違って、バイクツーリングの魅力はなんと言っても最小限の限られた条件でストイックに旅をすることにあると思う。
ま、そんなことを思いながら早朝のam4時過ぎ(笑、静かに家を出立する。



霧が濃く立ち込めた中を北へ進む。
早朝の早い時間は車も少なく、とてもスムーズに走れて良い。



やがて一時間もすると霧も晴れて来て日が射し始めた。
移動がスムーズなので、今回は一気に青森・下北まで行くことを目標に決める。



時間に少し余裕がある・・・途中、岩手県二戸に来たところで峠ドライブがてら野営場を視察する。

<折爪岳野営場/折爪岳オートキャンプ場>
二戸市福岡字織詰地内

幹線道路から入るとコロポックルランドというキャンプ場があり、さらに細い道路を標高を上げながら上り詰めると、キャンプ場はあった。

      

さほど広くないエリアに、木製ベースが配置されている。
恐らく安価な有料キャンプ場と思われる。管理棟は此処に無く別にあるようだ。

   

綺麗に刈られた草地で雰囲気は良い。
水道の水は出なかった、利用受付しないと出さないのだろう。
トイレと炊事棟が離れているのと、炊事棟へはベースサイトの段を下りなければならないのがやや難点ではある。
開放感はあるが、やや眺望が効かない。

見学して少し進むと、こちらには立派なオートキャンプ場が広がっていた。

      

ややつくりが狭いテントサイトに思えるが、先のキャンプ場に比べるとこちらのほうが眺望が良い。
一通り見て周り麓へと下りて行き、いよいよ青森への県境を跨いで北上を続ける。

時間はまだ11時頃、早い展開だ。
が、此処から下北へはまだまだ遠い・・・(笑



午後になり、いよいよ下北半島へ乗り入れる。
今夜の寝所を考え始める。
あれほど良かった天気は下り坂、横殴りの風が気がかりだ。

まずは川内町のキャンプ場を目指す。
川内町町営キャンプ場だ。
温泉施設の裏にある小さなキャンプ場で、温泉に浸かって寛ぐのに良さそうに思えた。

      

・・・が、到着してみると何やら学校行事なのか何なのか大勢のキャンプ模様、運動会で見る大きいテントもある。
コレは駄目ですな・・・もうpm4時になろうとしている。
丁度、荷を降ろすのに頃合の時間だったのだが・・・。



<大間崎テントサイト>
青森県下北郡大間町 料金:無料

期待した場所に宿営できない時は悲しいものだ。
さて、どうするか・・・この近くには昨年宿営した野平高原キャンプ場もある。
しかし、今回の目標の大間崎へ向かうのが筋であろうか。
ココからは約45kmの移動となる。



佐井村へ出る峠道はこんな濃霧だ。
岬突端の大間崎もこんな状態なのだろうか・・・。

   

約一時間ほどで大間崎へ到着!
相変わらず風がある。
すかさず大間崎テント広場へ車を入れる。
場内にはテントが二つ建っていた。

   

このテントサイトは無料で利用できるのはいいのだけれど、民宿に囲まれてキャンプとしてはやや落ち着かない雰囲気だ。
ココにテントを張る人達はほとんど北海道の行き来の中継地としていて、フェリー待機がメインだろう。
相変わらず風があって、特に今日は前線の影響で更に風が強いようだ。
こんな時はこの立派な炊事棟が最高にありがたい。
テントを張り終えると、自分のテントが窓越しに見える炊事棟の一角のテーブルを確保した。
昨年の10月、マグロ祭りの日に新潟の雷ちゃん御夫妻と合流したテーブルだ。

さて、もう夕刻だがまだ日が明るい。
寝所も決まり後は寛ぐだけだ。
近くの温泉に向かう、車で約5分。



大間町海峡保養センター。
きっと地元の猟師の人達だろう、日焼けの濃い人達に混じって温泉に浸かる。
長時間のドライブで硬くなった体を揉み解しながら、ゆったり浸かる。
家を出て約13時間・・・(笑
う〜〜む、とっても心地良い温泉。

温泉で火照った体でテントサイトへ戻る。
風が心地良いので突端へ出てみる。
そろそろ夕日が沈む頃だ。



何とか雲の合間から太陽が覗いている。
少しづつ黄金色が染みてくる。

あぁ今回も素晴らしい夕日に出会えた。
無心にこの夕日を眺める。
旅の時間の中でみればほんの僅かな時間なのだけれど、ワタシにとってはとても充実した瞬間だ。



大間の夕やげを見届けて炊事棟に戻る。
懐かしいテーブルをランタンで照らす。
簡単な惣菜を広げ、いつものブラックニッカをハイボールで遣る。

そんな頃合、炊事棟で一緒になったお方からプラムを頂いたのをきっかけに、合流して呑むことになった。
その方は東京から旅をして来ていて北海道へ向かうところの、○浦さん。
そして隣のテーブルに居た安○さんは、同じ宮城県のお方で北海道から下りて来たところでココに居たのだ。

   

それぞれの旅の話に盛り上がる。
大間崎ではこんな出会いが面白い。
外は相変わらず風が吹いていて、この炊事棟が無いとテントに篭るしかないような晩だ。
さて、夜も更けてお互い深酒しないで早めに寝る。



翌朝am5時。
遠くに雷鳴が聞こえる。
今にも降りそうな気配だ・・・意を決してパッと撤収。
次第に雷鳴も大きくなり、すぐにザァーと振り出した・・・間一髪、雷雨に晒されずに済んだ。
しばらく車の中で二度寝する。

○浦さんはこの日、北海道へのフェリーの欠航がスピーカーからアナウンスされて停泊決まり。
安○さんは天気を思いやって、行き先を思いあぐねていた。
やがてこの二人と別れの挨拶を交わし、先に出立する。



さーて、まだam7時。
大間崎をターンした瞬間から、北東北の旅は帰路の旅となる。
二日目、時間はたっぷりある。
性急に移動する必要は無いのだ、ゆっくり車を走らせる。

     

風間浦村を通りかかると雨が上がった。
海峡いさり火公園で、停泊のイカ釣り船をマジマジと見学する。
なーるほどなぁ、コレでイカを釣ってくるのだな。

朝風呂には下風呂温泉に浸かりたかったが、まだ朝早い時間で断念、無料券も使えない。
それじゃ、やはりあそこだね・・・。

     

奥薬研温泉、かっぱの湯。
簡素な脱衣所がまた好い。

      

ここのかっぱさんにまた再会。
丁度いい湯加減。
う〜〜む!やっぱり好いねぇ、ここの野天風呂は・・・最高ですね。
貸切の野天風呂ですよ・・・あー嬉しい。

しっかり小一時間浸かりました。
まさに温泉とどの状態を満喫であります(笑。



ちなみに、薬研野営場への入り口はこの通りの状態で一応復旧工事に取り掛かったようだが・・・。
さて、まだまだ早い時間だが、今夜の寝所を考えながらドライブしよう。



<岩洞湖家族旅行村>
所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋  料金:無料(オートサイトは有料)

かっぱの湯で温泉にマッタリ浸かって時間を忘れた(笑
さて、どういうコースにしようか・・・と思ったものの依然天気はぐずついていてイマイチだ。
八甲田を越えるか、とも考えてみるがやはり天気が悪く雲の中だろう。

ゆっくりと南下。
途中、七戸町の東八甲田温泉に立ち寄って無料券を使う。



青森ヒバの湯船は大きくて気持ちがいい。
アルカリ性単純泉ですべすべの湯。

さて、もう早くも昼になっていた。
もう今日の宿営地に向かって早めに寛ぎたいのだった。
ここからは一気に北岩手へ向かう。

やがて岩手の玉山区好摩から姫神山一本杉園地を抜け、岩洞湖家族旅行村へ向かう。
あの素晴らしい白樺林の広場が待っているのだ。



うーん!やはりここはイイ!!
早速管理棟で受付、この広場での幕営をお願いすると快くワタシの我侭を許可してくれた。

この岩洞湖家族旅行村には有料のオートキャンプ場と、無料のキャンプ場がある。
当然、キャンプ希望ならそちらのご利用をどうぞ・・・が筋であって、それはそれで湖畔に面していて良いサイトだ。
だが、ワタシの好みはそこではない。

この見事過ぎる白樺林の広場・・・此処に幕営したい、此処こそ温泉とど的キャンプの嗜好の場所だ。
そんなワタシの我侭を聴いてくれているのだ。
しばし管理人さんとそんなことを話す。



気持ちが踊りながら、何処に張ろうか贅沢に悩んでしまう・・・。
でも結局、前回と同じ場所に決めてしまう。
まさに白樺林に囲まれて、ワタシにとって最高なシチュエーションのキャンプだ。

      

さっきまで晴れ間があったのだが、時折雨がぱらつき始めた。
前室パネルのタープを伸ばして雨除け、その下で一杯遣り始める。

     

とにかく好い!
こんな見事な白樺林を独り占め、貸し切りの野営。
病み付きになりそうな情景に心が酔っているのだ。



独り静かに夕暮れを迎える。
広場には少しずつ霧が漂い始め、うっすら幻想的な雰囲気を醸し出す。
やがて日が暮れた。



管理人さんに教えられた白樺の薪を、何本か持ってきては焚き火台に乗せ焚き火にする。
白樺の薪で焚き火だなんて、結構贅沢だ。
さて、心地良く酔いがまわった。
名残惜しいがそろそろ寝よう。

     

翌朝は気持良く空も明るかった。
たっぷりある白樺の木陰。
真夏ならこの木陰は、涼を感じる贅沢な場所だろう。



しばらく周囲を散策して、この貸切の白樺林の広場を堪能する。



水場、飲用水が出て流しもあって全く不足なし。
隣のトイレ棟は使用頻度も少ないのだろう、とても綺麗な状態に保たれておりこれまた何の問題も無し。
温泉とど的キャンプには贅沢すぎる設備だが、さりげなく簡素な感じが好い。

さて、本当に名残惜しいがそろそろ出立の頃合だ。
荷物を運ぶ頃に、管理人さんが掃除に来た。
どうでしたか?と聞かれてお礼を返す。
本当にワタシにはありがたいことだ。

話をしながら、地元の方のこの土地への愛着や誇りが感じられる。
この見事な自然環境の影には本州で一番気温の下がる冬の気候の厳しさがあって、生活するには過酷さもあるはずだ。
近いうちにまた利用させて欲しい旨を伺うと、管理人さんは喜んでくれた。
「そう言ってもらえるのがとても嬉しい。是非また来て欲しい。」・・・と。




END





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