飛の崩れキャンプ場(秋田県)
2007年 2月

秋田県にかほ市金浦飛
(旧 由利郡金浦町飛)
無料

今週末は珍しく風邪の病み上がりだが、それより別な病気持ちのためにフラリと車を走らすのだった。
ワタシのこの持病はいわゆる「週末野営好き」(笑・・・
日々仕事で心身消耗するサラリーマン、週末にはアウトドアマンに変身してリフレッシュするのだ!



と言いつつ何処に行くか・・・
天気予報では、週末は冬型配置でこの冬一番の冷え込みとか。
う〜〜ん、そうだ厳しい寒さの中こそ日本海に降る雪を見ながらのキャンプはどうか?
そんな変な独り言を言っている間に、西へと車の舵を向けていた。

家を出るときは快晴であった。
しばらくドライブし、東北の背骨の山脈を越え日本海側へと抜けると鉛色の空模様へ変わった。



山形は鶴岡、酒田に出て海岸沿いを上がる。
波が大きく岩に当たって白い飛沫を上げている・・・荒れ模様だ。
海からの風も結構強いようだ。

横殴りの吹雪、荒れ模様の海岸風景を眺めながら秋田への県境を越え金浦へと着く。

     

やはり飛の崩れキャンプ場も風が強かった。



時折、突風と吹雪に見舞われる。
波音がかなり大きく響いている・・・大波が押し寄せている。



強い風のためにテントを建てるのに苦労する。
やっとのことで建てたものの、容赦ない強風でテントが歪む。
あぁ、しまった!!張り綱を忘れている!
普段使っていないこのテントの張り綱がペグ袋に入っていなかったのだ。
慌てて持ち物を探ると、バックに2本だけ予備綱が入っていた・・・助かった。
この2本だけでも風に向けて張ってやると相当に心強い。



空には厚く黒い雲が覆い被さり、その隙間からわずかに日が射し込んでいる。
それにしても吹き付ける強風が氷点下だ・・・寒い!!

テントも安定したし、今夜の寝床も決まった。
そうと決まれば楽しみの温泉で暖まってこよう。
今日は久しぶりに、道の駅「象潟」の展望温泉ねむの丘にて浸かる。
風邪の病み上がりなので、露天風呂がなくても良いのだ。

ヨード臭の強い紅茶色の温泉。
この強塩系のしょっぱい温泉というのは冬にはありがたい・・・冷めにくい湯なのだ(真夏には厳しいが)。
この温泉の蒸気が充満する展望風呂では、呼吸するだけで喉の痛みや鼻腔の痛みを和らげてくれそうだ。
小一時間も居ただろうか・・・全身から汗が噴出し、完全に茹で上がった(笑



キャンプ場に戻ったのはpm5時半頃だった。
相変わらず強風で吹雪いている。
今日のような日は当然、焚き火は不可。
こんな日のキャンプは、テントに篭るに限る。



清酒新政のミニカップ・・・コレが良いのだ。
呑んだ後はこの小さな瓶がショットグラスとして使える。
厚いガラスで割れ難く大きさが丁度良く、アウトドアで使うのにも良い。
昔、東京のガード下で呑んだ時と似た様なグラスでお気に入りだ。

温泉のおかげで身体はまだ温まったままだ。
半身をシュラフに入れて、このお酒をグッと一杯やる・・・う〜美味い!



相変わらずの強風でテントが歪むが、中は暖かで平穏だ。
いつものブラックニッカを炭酸で薄く割ってハイボール。
電気ブランの香味が薬酒のように心地良く、ハイボールをチェイサー代わりにして一杯遣る。
ただし、こんな荒れた日のキャンプでは念のため深酒は禁にしておく・・・夜中に何かあっても対処できるように。



今夜の食事は手持ちのスパゲッティを茹でて、何時買ったか判らないレトルト(爆)で和えて簡単なもの。
昨日までは食欲はなかったけれど、さっきの温泉で小一時間湯治した効果なのか美味しく食べられる(笑
風邪なんぞは野営で治す・・・の実践中!



たまに外に出てみる、以前として風は強い。
2本の張り綱ががんばってくれているな。
いつもよりも大きな唸るような波音、強い風の音・・・今夜は寝れるだろうか?
ともあれ、まだpm7時・・・マッタリと過ごそう。



定番のラジオを聞きながら時を過ごす。
P社の小型ランタンも3度目の交換でようやく調子の良い物で実戦稼動するようになった。
外は-5℃、今夜は冷えるね。



pm10時になり、スッと風が止んだ。
どうやら前線も離れ、天気は好転して穏やかになったようだ。
テントの揺れも止まり動かなくなった。
海音はまだ大きいものの、風が止んでくれたことで安心して寝ることが出来る。



朝6時半、無風だがキンと凍るような寒い朝。



海も穏やかになっていた。



ぐるりと周囲を歩いていると、こんな早朝からここに散歩に来る人が来る。



am7時、目の前のスピーカーから時報のオルゴールが流れる。



やがて日が上がって、昨日とうって変わり快晴の上天気となった。
熱い紅茶を啜りながら、波の治まった中で漁船が出て行くのを眺めていた。

     

秋田でも沿岸付近は雪は積らないと聞いたことがあるが、それでも昨日は日本海の荒々しい波に吹雪模様だった。
そんなことを思いながら撤収はサクリと終わり、車のエンジンを暖気する間、帰路のルートを考えるのだった。



<視察 真人(まと)公園キャンプ場> 無料
秋田県平鹿郡増田町亀田字上掵81

少し遠回りになるのだが、いつもの帰路ルートばかりでは飽きるのでドライブがてら寄り道する。
遠回りにドライブしR13号へ出て南下する。
増田町に出て真人(まと)温泉、真人公園へ向かう。



明るい感じでなかなか雰囲気の良い公園。
目の前にこじんまりした真人温泉がある。

     

駐車場の上部、丘に登るようにキャンプ場が整備されている。
炊事棟は結構立派。
まだ冬期閉鎖中である。
おそらくGWからは使えるようになるだろう。

     

基本的には木製ベースで十数基ほどあるが、カマド付近など多少のテン場もありそうで小型テントでもいけそうだ。
炊事棟の下まで車で入れるが、サイトは少し登るようになり実際には炊事棟周りに陣取ることになるだろう。
周囲はアスレチック設備も多くあって子供連れなど家族で来ると楽しそうだ。
無料で泊まれるキャンプ場と思えば結構良い部類と思う。



周囲はなかなか雰囲気もよく散策にも好適。
おそらく花見時期には混むだろう。

     

目の前に温泉旅館、コレは好ポイント。
左:真人温泉旅館、 右:真人温泉保養センター
どちらも徒歩で行ける便利さ。
いずれキャンプに来て見よう。



さて、帰路はもう一つ寄り道。
山形から仙台へ抜ける道すがら、普段通り過ぎるニッカウィスキーの宮城峡工場へ立ち寄った。

     

これまで何度か見学に来た事のあるところ。
ワタシの好きなNIKKAウィスキーの宮城工場だ。
立ち寄るだけのつもりで入ってきたのだが、つい団体さんと一緒に見学受付をしてしまった(笑



ニッカの伝統のポットスティル・・・個人的に稼動中のポットスティルと共にこれに感動するのだ(笑
宮城にも良い場所があるね。





END





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