飛ヶ森キャンプ場(岩手県)
2013年 12月

岩手県一関市千厩町奥玉字飛ケ森
無料

今年も12月冬、師走になった。

吹く風が冷たい。
山形・秋田の日本海側に比べてこちらの太平洋側は雪で覆われるのも遅くて、いまだ晩秋の趣です。

今回も、無計画でフラフラと流れてまるで漂流して行き着いたような場所での野営というのをしたい。
・・・てなわけで岩手県への県境を越えた。



天気はまったくパッとしない、冬特有のどんよりとした重苦しい空模様だ。



こんな天気の日にドコに行こうと言うのだろう?笑
こういう空気感をも「味わい」とするのが、野営人(Yaei Bito)たる所以(ゆえん)と自負したい。

さて岩手への県境を前にした頃合で、いよいよ雪の粒も飛んできている。
山沿いの方面は既に厚い雲に呑み込まれていて、真っ白になっていた。

どんどん天気が悪くなってきそうで、まだ昼過ぎなのに薄暗い状況。
こうしたパッとしない天気の下では、やはりドライブ気分も湿りがちで、もう今夜の寝処の算段をし始めてしまいました^^)

今いるココは岩手県の南部に位置する一関市(いちのせき)の手前だ。
このエリアにある野営地をザッと脳裏に並べる・・・う〜む、どこがいいだろうか?



向かったのは、千厩(せんまや)の室根山の麓にある無料キャンプ場だ。
飛ヶ森キャンプ場。
以前にも何度か視察しているが、まだ泊まってなかった。



R284を分岐して県道10号へ入り更に分岐して、室根山に向かうようにして上っていくと到着。

     

茶枯れた場内の情景だ。

向こうの奥に大きな屋根のあずま屋、さらに奥には炊事棟と簡素なトイレがある。
トイレは駐車場にもあって計2箇所、古くて綺麗ではないが利用可能。



振り返って室根山を見やれば、吹雪いて白くなり始めている。
今にもこちらまで下りてきそうだ。

      

そそくさとテントを設えると、とたんに吹雪に見舞われてしまった。
結構強い吹雪で、居たたまれない。

      

吹雪、吹雪・・・氷の世界・・・って?笑
ともかく、ザァーっと吹雪いてしまいました。



あずま屋の下に佇んで、そんな吹雪模様を眺めながら一献やり始める。

それにしても、一升瓶って・・・(汗
知らない人にでもこんな状況を見られたら、完全に怪しいオヤジが居る・・・って図式だな(大汗



張り終えたばかりのテントが雪化粧。

     

雪見酒・・・。



ひとしきり吹雪いた後も、時折吹雪くような状況となった。
う〜〜ん、やはり寒いね(笑



     

燗をつけると旨味が乗ってくる。
雪見の燗酒・・・最高ですね。



あっという間に暗くなってきましたね、テントに篭ります。

     

天幕の中は極楽・・・。
冬の野営情景だ。

     

時折、外に出てみるとビックリの寒さ・・・
かなり冷え込んでいる晩です。
テントの裾のあたりはバリバリと凍っています。



夜も更けてきて・・・
そろそろ寝ましょうか。



目覚めam5:30過ぎ・・・まだ真っ暗。
物音一つしない静寂な一夜が明けようとしています。



キーンと冷え冷えの朝です。
幕体がバリバリ。
水も凍ってました。

ヌクヌクのシュラフからエイヤッと抜け出てみた。
テントの外に出てみると、快晴の空でした。

      

日が射してきました・・・
う〜〜む!爽やか。



昔来たときには、それほど好印象ではなかったのです・・・このキャンプ場。
しかし、やはり草の生い茂っていない冬枯れた季節に来てみると、印象は非常に好ましい状況で最高の野営スポットです。

好いね、ここは・・・なんでこれまでココで野営してなかったんだろうか。



展望広場に登って、キャンプ場を見下ろす。
正面には室根山。

         

設備はいたって簡素。

震災後はボランティア用のキャンプ指定場所となっており、それもあってか簡易ステージや4基の板張りサイトも設えられたようだ。
以前、震災前に見に来たときには板張りなどは無かったように思う。
たぶん、シーズン中であれば水道や明かりも使えるのだろう。



名残惜しいのだけれど、サクリと撤収。

室根高原の牧場を抜けて麓へ下りてゆこう・・・。

     

高原道路は既にアイスバーン状態、スリップしながら進むのだが特に上り坂は冷や汗であった・・・。
冬道だなぁ。

ぐるりと牧場エリアに回ってくると、飛ヶ森のキャンプ場エリア側よりも観光的に開けている。
こちら側には有料キャンプ場や観光牧場にレストラン・コテージなどがあって、レジャーエリアらしい雰囲気がある。
ただし、今はもう冬季閉鎖となっており、閑散としている。



温泉施設もこのとおり冬季休業中。
再会は翌年の4月頃かな・・・


今回の飛ヶ森キャンプ場・・・ココはイイね!
好い雰囲気、善い野営風情だった。




END




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