古寺緑地休養施設<古寺キャンプ場>(山形県)
2021年 9月

山形県西村山郡大江町古寺
無料

秋田・由利本荘百宅の法体園地を後にしてR13に出ています。
今日は家に帰るつもりで山形方面へ南下と移動してます。

しかしまぁ、本日も良い天気なんですねぇ。
なので村山市付近まで下りてきたところで、天気の良さに誘われてまた寄り道して行こうと思い始めてしまう。



寒河江でR112へ分岐、月山湖・寒河江ダムを回り込んで県道27号で大井沢へ。
良く知られた河川敷のキャンプ・スポットには多数のカラフルなテントが並んでいる、ここもまた賑わってますね。

そのまま進むが、道脇の掲示板には根子から先が全面通行止めとの標示が幾度か出ていて、延々来たところをUターンかとハラハラさせられる。
峠の頂点付近の三叉路分岐、その先の柳川温泉へ抜ける側の県道27号が通行止めで、目的としたもう一方の道はOKだ。



寄り道先としたのは、古寺キャンプ場(古寺緑地休養施設)です。
休憩がてら見に行こうと思ってます。

この場所でも相当な山奥、大井沢からこの峠頂上付近までは携帯が繋がるが分岐を曲がると途端に電波は切れて一切繋がらない。
そんな分岐場所から更に5kmを行く。

ここからは下りの舗装路、道幅は充分で走りやすい。
しばらく進むと今度は地蔵峠を超える。

本当に山深くその合間を縫って進んでいるかの感覚です。

   

やがて古寺地区。

道の左手、林の向こうにキャンプ場の水場の屋根が見える。
道の先にはトイレの建物、建物の向かいには広場が見えてくる。



トイレから少し入っていくと炊事棟(水場)がある。



キャンプ場としてはトイレ向かいにある大広場と、少し奥に入ってどん詰まりの炊事棟(水場)周りです。
水道の水は出ないと表示があった。
右脇、笹の向こうには渓流が流れている。

   

入口の道路わきの大広場はあけっぴろげで落ち着けないので、野営キャンプするなら自然とこの炊事場周りになろうか。
奥まっていて落ち着ける、ただ、どん詰まりなので入口を塞さがれると恐いが・・・。
などと、これまで何度か来るたびに同じことを考えている。

・・・って、今日も同じく帰路の立ち寄りと思って来たはずが、この状況の良さではどうしようかな、と??

   

しばし検討・・・
夏草も程々、アブもほぼいない、静かで水音だけが流れていて癒される。



狭い草地ですが、他に人も居らず自由気ままでなかなか好いんじゃないか?!
なにか状況が良くて心誘われる、このまま帰るんでは後悔しそうだ。



ということで結局、家に帰るつもりが本日はここで野営キャンプと決める。

   

そうと決めれば一連の支度。

山間、山奥でラジオの入りもイマイチ。
炊事棟のかまどや周囲の焚火跡に残った見苦しい燃えカスがあって、掃除がてらチマチマ集めて燃す。
綺麗に使って欲しい。

   

目線の先には樹々の上に青空、気持ちがいい。
真夏だとアブが大量たかって全くダメなんだが、今のところはそのアブも虫刺されも無く空気もカラリとして快適な状況。



草地の脇には細い小川・水路が流れている。
綺麗な水の流れです。
サラサラ、と心地良い水音・・・



こういう古びて枯れた施設、看板さえ立っていない場所がワタシの野営キャンプにはイイんですよ・・・もう、ここは最高MAXじゃないか!
いかにもなキャンプ場然でなく、設備の充実さを主眼にするキャンパー達には無縁の部類だ。
何もないが、こうして利用開放された自然な場所の一角というのが、自分の中では最上な場所だ。

そうして今ここは、非常に居心地の良い野営場所です!
こうした狭い場所にパリピなグループが来て騒がれると興覚めだが、幸いに今のところはとても静かで好ましい。



今日の野営酒には、さっき買っていた銀嶺月山がある。
トイレで立ち寄った道の駅でしたが、帰宅後に飲もうとコレを買っており、ちょうどここで役に立った。

   

気分良くマッタリしているうちに日は傾き、覆ってくる影も大きくなる。
あぁ、好い気分だ!

   

前後するが、さっき山形の方が一人ここへ入ってきていて、周辺の釣り&ここでのキャンプを楽しむとして来たそうです。
その方には色々とお話を伺い、更には缶ビールや脇の渓流での釣りで拾ってきた流木も分けて頂き、感謝でした。
図らずも同宿者となったが、それでもほとんど貸し切り状態同然なのには変わりはなく居心地の良い贅沢さを十二分に感じています。

   

やがて雲に色が付き始めて夕刻を迎える。
静かに日が暮れて、周囲が暗くなってゆく・・・

地酒・銀嶺月山ワンカップのフタを起し、ここで出番を迎える^^)・・・
こういう場での廉価なカップ酒には風情を感じる。

相変わらず渓流の瀬音と脇の水路の水音だけが聞こえていて癒されており、なんともはや、とても好い状況。



スッキリ晴れた夜空に三日月が冴えている。
暗さが増せば、やがて明るい星々が見えるようになってくる。

   

先の方に頂いた川辺の流木の長いのをくべており、この焚火が鎮まるにはまだ時間がかかりそうだ。
夜になればラジオの電波が良く届くので、いろいろチューニングを変えつつ聴きながら長い夜を過ごす。

今夜も昨夜に続きタープ下にテントは建てず、マット&シュラフだけでゴロ寝する。
庇みたいに上げていたほうの幕は、ポールを外し下げると幕体に囲まれた感が出てくる。
ごろ寝の枕元には寝酒、ラジオに耳を傾けている。

さて、焚火の鎮火状況を見届けて寝る。
イイ晩だ・・・



翌朝

日の出とともにお目覚め。
空気はヒンヤリで周囲も幕も露で大濡れ。



風が無かったのと幕体の屋根が大きいおかげで、寝処の周囲は全く濡れてない。
やぶ蚊が心配でしたが問題なく気分良く寝れた。

   

起床したら、もう不要になった灯器やシュラフは早々に仕舞う。
残すのはタープとシート類くらいで、この後に撤収するときも楽。

次第に空が青さを増し太陽が上がってきているが、まだこちらには日は射してこない。
先の同宿の方はテント廻りを整理して朝釣りに出て行った。

こちらはお茶を飲みながらしばらくマッタリ過ごす・・・
頃合いで撤収を終える。

古寺キャンプ場は、これまで何度か立ち寄っているけれど、こうして野営キャンプで泊ったのは意外に今回がお初だ。
特に今回は状況が良く、家に帰る気を失せさせたほどだ、本当に気持ち良く過ごせて嬉しかった。

これからの季節、本格的な秋模様のなかで今年中にもう一度泊まりたいと思っています。
その時も今回と同様にヒッソリと過ごせたら最高だ。
この山奥だから、さぞ紅葉もみごとだろうね、楽しみだな。






END




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