野営キャンプ旅−2日目−
国設くるみ台野営場(秋田県)
2020年 7月

秋田県山本郡藤里町藤琴字藤琴沢国有林
料金:無料

二日目

山形県舟形町、小国川の川畔の野営地・アユパーク舟形からの出発。
今朝はゆっくり過ごしたつもりでしたが、車を出したのはまだ朝の8時を過ぎたばかりの早い時間だった。

本日も天気予報の良いエリアを探って行くつもり。
さしあたりは曇り/晴れとの上々の予報となる秋田方面へと北上する。



R13に乗り、やがて秋田県への県境を越え院内へ差し掛かるところでR108への分岐が出てくる。
う〜む、どうするか・・・。
このままR13を漫然とドライブしても面白みがない・・・ような気もする。

   

せっかくなので今日の野営の目的地としては、昨日行こうとして変更していた法体園地のキャンプ地にしようかと思う。
またはその手前からの分岐したところの、大平キャンプ場でも良いかもしれない。

そう思いつつ、松ノ木トンネル〜西久米トンネルを通過して進むとやがて鳥海町上笹子へと下りる。
まずは道の駅・清水の里鳥海郷にてトイレ休憩。

今日は法体園地か大平キャンプ場としてマッタリと・・・たまにはあくせくせずに日がな一日キャンプ場でゴロゴロしても良いのではないか?
休憩所で備え付けの種々観光パンフレットなどを眺めながら、旅行気分でそう思っていたのでした。
いまはまだ朝の9時過ぎなのだ。

車に戻りながら、ふと・・・それでいいのか?などと一筋の思いがよぎる(凹



・・・ってことで(凹

やっぱり、そのまま素直に法体園地へは向かわず、肝心の分岐を素通り・・・
道の駅の駐車場からR108へ出ると、北上する右折に舵を切ってしまう。

やはり、安易に近場に落ち着いてしまって暇を持て余すよりも、僅かでも遠くまで放浪しなければ面白くないじゃないか。
じゃあ、どこに向かうと言うんだい?

この時点でパッと脳裏にひらめいたのは、自分では3本指の一つである「くるみ台野営場」だ。
もう10年以上昔から通っているお気に入りスポットなのだが、遠さのあまりこの数年は泊まりに向かっていないのだった。

よ〜しよし!イイひらめきだ、そうしよう(笑

    

さてそうと決めるも、くるみ台野営場まで辿るとなればやっぱり遠いよ(汗



今いる同じ秋田県内といえども青森との県境に近く、なにより山奥の更に奥に分け入るところまで行くのだ。

R108を進み、やっと由利本荘へと出ると無料区間の専用道路へと乗る。
それが終わると海岸沿いのR7へ乗り継ぎ進む。

順調に進み秋田市をかすめ、八郎潟の脇をさらに北上・・・脇目を振らず一心に向かっている(笑
まぁ、本来ここまで来るのならば、男鹿半島などの風光明媚なこの辺りを観光をすべきとは思う。
がしかし、今はあのヒッソリ系屈指の野営スポット、くるみ台野営場が目標なのである。

そう考えるだけでワクワクしているのだ。

   

やがて、やっとのこと能代の手前へとたどり着く。
そこからR7は二ツ井の方向へと曲がっていく。

バイパスを進み二ツ井に来たところで、藤里町への分岐へと下りる。
県道317号へと分岐となる。

やっとここまで来たかと思うもこの先もまだ長いんだな、これが・・・さらに30kmほどある。
それでも、もう結構目的地まで近づいた。



途中の名勝地、峨瓏(がろう)の滝を見る。



滝の周囲はなにか厳かな感じを漂わせており、そしてとても涼しい。
今日は好天、木漏れ日もあってとても雰囲気がイイ、一時ながら自宅に居るときの梅雨特有のウザさを忘れる。



滝の美しい容姿と厳かな佇まい・・・
一幅の絵を観て一休みした後は、気分も新たにしてこの先に進みましょうか。

   

さぁ、このゲートからが本番だ。
ここからは山間の奥深い道に入って行く。

   

今進んでいる県道317号、その先ずっと行けば青森への県境を越え西目屋村の美山湖へと辿ることが出来る道である。

   

ここは風光明媚な太良峡(だいらきょう)の入り口付近。
周囲はこのような綺麗で清冽な渓流がある。

   

しばらく進むと、県道317号からの分岐点へ至る。

このまま県道317号を進めば、風光明媚な釣瓶落とし峠を越えて青森へ越えることが出来る
近年の大雨災害で通行止めの期間も有ったが、今は通行可のようである。

   

さてここから今日の目的地、くるみ台野営場への取りつき道となる黒石林道へと入って行く。
いよいよ終盤の行程だ。



昔、初めてこの地に来た頃の黒石林道は、野営場の少し先まで未舗装の砂利道でガタガタの辛い道だったのだ。
この十数年の間に砂利道は舗装され普通に来られるようになり、この先の駒ケ岳黒石登山口までの送迎マイクロバスも楽々に通っている。
反面、そのころに自身が野営場に来ていた時のような、圧倒的な来難さの寂寞感・寂寥感はもうだいぶ薄れたように思う。



さぁ、やっと目的地に到着。
思わず、ただいま!って気分・・・笑

   

見渡すと、嬉しいことに場内は草刈りがされており足元がスッキリして楽だ、非常にありがたい。

天気が良く、場内に日も射していて明るい雰囲気。
ただ、やはりこのエリアは森林で鬱蒼としていて、また梅雨時でもあるのでどうしても湿気った感じは否めない。

   

炊事棟は以前と同様、問題なく利用可。

   

脇を流れる渓流。
素晴らしく綺麗な渓流の眺め、せせらぎが心地良く響く。



東屋前に昨日と同じ参天を張る。
困ったことに周囲は草下の地面が砂利状で、ペグが容易に入らない。
そういえば、ここでは鉄ペグが要るのだった。

何とかごまかし加減で付属の軽量アルミペグをこじ入れ、幕体を建てる。



やぶ蚊多し・・・。
幕体内側にも小虫が集まっており、蚊取り線香を入れておくとサッと居なくなった。
結構な防虫効果だ。



もう少しして幕体が落ち着いたら、メッシュインナーを設置する。



ボンベイサファイヤ・ジンをやる。
ジンの香味は爽やかで、こうした鬱蒼とした雰囲気では尚更に清涼感を感じる。



卓上には小さな焚火・・・
このミニ焚火台を稼働さすのは何年振りやら^^)
落ち枝を入れるが煙ばかりでなか燃え上がってくれず、少し難儀。



立派な公衆トイレは水洗式で、依然として綺麗・快適、今日も問題なく利用可。



日も落ちかけ、寝処にはメッシュインナーを設置。
そろそろ夕刻を迎える。

    

本日も夕餉どき・・・
炭火で肉を焼き、炊いたご飯にのっけて簡単焼き肉丼。



すっかり暗くなり、夜の闇が来る。

LED照明も手間が無く安全便利で自分も幕体内では良く使うのですが、野営の夜の気分を盛り上げるには、やはりこの昔ながらの・・・
こっちの燃料系の灯かりのほうが雰囲気を感じるので、状況に応じて使いたいです。
先冬の家のFANヒーター用で残った灯油は次の冬に持ち越して使うのは避けたいので、こうしてケロランタンに流用してせっせと消費する次第、あと4Lほど残っている。

その後はさっき到着の釣り行旅の二人連れと一献交わし、そして今日も早めに寝る体制。

寝入ってからの真夜中、雷雨となっていて目が覚める。
雷鳴爆音と強い雨・・・

車に避難した方が良いかな、とも思うが割と遠くの雷のようでもあり、ウトウトしているうちに遠ざかったようです。
なんにしても、夜の雷雨はとてつもなく恐怖ではあるな・・・モノポールテントなんて、まるで避雷針の脇で寝てるようなものだもの(凹



そんなこともありつつ、無事に朝を迎えました。



雨降り後なので湿気っており、霧がかかってます。



幕体の中は特に浸水もしていなくて、夜中の強い雨にも耐えてました。

   

湿度MAX・・・



雨が降ったはずですけれど渓流の水量は変わらず、濁りも無い綺麗な流れです。



素晴らしい情景です・・・。

この得も言われぬ空気感というか雰囲気は、この場に佇まなければ味わえないものです。
ここの野営スポット特有の侘びた情景に魅了されてやまない。

さて、せっかくここまで来ているのだからもっとマッタリ過ごせばいいのですが、いかんせん、ポツポツと降り出した雨に急かされてしまう・・・。



小雨の中、撤収完了。
名残惜しく、後ろ髪を引かれる思いで車を出す。

   

う〜ん雨なんだよなぁ・・・
今日はどうしたらいいかな・・・





つづく




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