法体(ほったい)園地キャンプ場(秋田県)
2019年 5月

法体園地 住所:秋田県由利本荘市百宅字奥山
料金:無料

風薫る5月も終盤の頃合いですが、この週末の数日間は各地で季節外れの高温になるということです。
天気が良いのはそれはそれでいいことなのかもしれませんが、やはり度が外れた”異常”と言うのはイケマセン。
この数日は気温30℃を越えた真夏並みの気温になっているのです。

さて、そうなるとこの週末の野営の舞台は・・・
どうしたって涼しいところがイイに決まっていますが、例えば標高が高いところや木陰が豊富にあるところや・・・
などなどを検討してみる。



真っ先に思いつくのは岩手県盛岡・玉山エリアの「岩洞湖家族旅行村」ですね。
今頃は白樺林の新緑も出て木陰も濃くなってきているに違いない。
その白樺林の木陰の下で寛ぐ昼下がり・・・爽やかな風を受けて極上のひと時を味わえるのですが。

如何せん、自分の場所からは結構長距離で頻繁に通えないのです。
岩手盛岡近辺にいるキャンパーさん達が羨ましい限りです、あんな素敵な場所に気軽に行けるとは。

さて、今日の野営先は県境を秋田へ越え、法体園地へ向かいましょう。
法体と書いて”ほったい”と読む。
ちなみに所在地の百宅は”ももやけ”と読みます。

宮城から山形に抜けるのがまどろっこしいのですが、それからR13を北上。
山形のR13は無料の自動車専用道路が整備され、非常にスムーズに北上できる。

秋田への県境を越えてすぐ、院内でR108へ乗り換えて山間の松ノ木峠を進む。
道の駅(清水の里・鳥海郷)まで来たところで県道70号へ分岐、笹子峠を越える。
田園が広がるなか、さらに分岐して奥へ進んでいく。

     

最後の分岐。
今回はこの標識に従うが、ここで分岐せず直進すると大平キャンプ場へ、その先は丁(ひのと)岳登山口へと続く。
もう、何度も来ているので目をつぶっても辿れる(目をつぶったら事故るがな・・・凹)。



出羽富士・鳥海山。
雄大な山容・・・絶景だ。

鳥海山の残雪模様は独特な絵柄ですね。
こうして、このエリアにはすぐ先に雪を残した山が控えているのですから、その涼風が期待されると思ってるワケですよ(笑



目的地はもうすぐ。

   

到着。
約1年ぶりです・・・昨年も同じ時期に来ておりなぜかパターン化してる。

    

パッと見、好い状況です。
思ったより気温が高く車載の外気温度計では29℃を示していました。
それでも、カラリとした空気感で爽やか。

     

このところの野営は、設営時には決まって風があって幕体が煽られる。
今日も時折強く吹いてくる。

     

まだ草丈も低く足元が不快でないのが今時期のメリット。

     

法体の滝、下玉田川を合流して流れる子吉川、とにかく透明で水深も浅めなので川底がくっきり見える。
結構流れが速いので奥のほうに入るのは危険。
岸に腰かけて足を浸けるくらいがイイのかも。



法体の滝。
正面に立つと轟音、豪快な滝です。

この滝の云われ・・・
案内板に寄れば、この地を訪れた空海が滝のすばらしさに見入っていたところ不動明王が現れ、滝の名を「法体」と伝えたという伝説から、ということですよ。



長さ約100m、落差約57m、滝幅上部3m〜下部30m、末広がりに落ちてくる。
日本の滝100選にも選ばれてます。

今は鳥海山の雪解け水を集めて水量もあり、迫力ある瀑布といった趣きでしょうか。
この滝は3段になっていて、このアングルではわかりませんがちゃんとした滝の写真などを拝見すると、上空からの素晴らしい滝の全景・絶景を見ることができます。

     

そして今日来ている場所はその名勝・景勝地に広がる綺麗な芝地であります。

この場所で野営を始めてからもう15年ほどになります。
その初めの頃はこんな素晴らしい野営場所が無料で気軽に利用できることに鳥肌が立った記憶があります。
以来、岩手・岩洞湖ピクニック広場と同様に結構吹聴、"recommend"したものです(笑

炊事場は飲用水が使え、トイレは男女別の洋式水洗で快適。
季節柄、カメムシが残っていて頭上、足元に注意(汗



お気に入りの地酒、天寿。
天寿酒造は由利本荘市矢島町にある酒蔵。

純米吟醸とか大吟醸とか品評会で名を馳せる銘柄はもはや芸術品の域。
好い酒蔵の酒は、このような普段呑みの安価品であっても充分に満足がいくもので、事実、このワンカップも風味が豊かで地酒らしいふくよかな味わいです。



呑みながら建てます。
コレも長年使ってますなぁ〜どんな幕体でも経年劣化はあるわけで、この先どのくらい持ちこたえるやら。

     

”いつもの”カルパスじゃない〜〜いつものは売ってなかったの(謎
暑くてあぶら(脂)が溶けてるし・・・
コレはこれで美味いかも。

酒はハイボールに切り替わり。
氷たっぷり冷え冷え・・・脂と冷たい飲み物で体に悪し、野営ってのは不健康かもしれん(汗

さらにコップ流用、シェラカップすら出さないという横着ぶりm(_ _)m



なかなか素晴らしい状況なれど、黒い小虫のまとわりがうざい。
夜には消えると思いますが、急に暖かくなったせいかもう虫対策のシーズンinですね。



キャンパーは計4名。
すべて宮城県民でありました^^)・・・今日は混むかなと思いました、秋田地元のキャンパーさん達はまだ腰が重いのかな?
しかし侮るなかれ、この先の夏季シーズンはかなり賑わうんですよ、このキャンプ場。

その中のお一人のBさん!
いやーなんと8年ぶりで再会!

偶然の再会とは嬉しい・・・お元気そうで何より。
津軽のストーブ列車やら野営やら、当時はご一緒しましたねぇ。

なんでも、今日の行き先をこの「野営紀行in東北」で決めてきたんだヨということですから、やはり縁があるんでしょう。



日が和らいできたのでフライ装着(フライって揚げ物じゃないよ・・・判っとる!とツッコミ願)



予想通り風も治まって焚火が好調。
先の再会したBさんと思いで酒。

     

昼はあれだけ暑かったのに、夜になってやや冷え込み。
気温差が大きいものの、このくらいのほうが快適だったりする。

夜空は満天の星。
星が多く見えすぎて、星座を探るのに困るほど・・・

素晴らしい夜です。



翌朝

日が射し始めると、とたんに気温上昇。
昨日と同じように暑くなる模様。

    

駐車場は上のほうにもあって、そこにもトイレがある。

売店すえひろは夏のシーズン営業と思いますが、今年も営業してくれるのでしょうか?
以前来た時は、昼に演歌なんかも流れていてかき氷を頬張った思い出もあります。



釣りキチ三平の映画ロケも行われた、とのことです。

    

赤い橋を渡り、滝の上部のほうに行ってみます。
およそ10年ぶりの散策。

     

滝の最上部、一の滝。
これがね・・・結構危険なのよ。

注意書きに雨の日は行くなと書いてある通り、足元滑ったら命ないよ(怖
大人でも一人では要注意ですが、小さなお子さんなどは絶対に近寄せてはいけませんよ。



この迫力!
恐る恐る手を伸ばしてシャッターを切ってます。



一の滝を岩場の先端にしがみついて目と鼻の先に見る・・・大迫力に身がすくむ。
見てると吸い込まれて落ちそうで怖い、スリリングで汗も退く。



一の滝の下は二の滝、三の滝と続く。
軽装備では気軽にその周囲へ向かえませんね、アブナイ。



滝の上流域は玉田渓谷、紅葉時期はすごく綺麗なんだと思う。



「法体の滝」動画(youtube)



滝から戻って休憩。
滝では涼しかったものの、日が射して暑さは容赦ないです。



しばらく同宿だった方々と世間話の後、撤収。
好い野営だった・・・。



⇒YouTubeで動画をご覧ください
⇒Photoアルバムはこちらでご覧ください



END





掲示板に、ご感想をお寄せくださると大変嬉しいです。
新掲示板

home | back | next