野営旅 その二
2016年 5月

半年ぶりの野営、いつものお気に入りなヒッソリの野営地で一夜を過ごし迎えた朝、風があるものの天気は良い。
このまま連泊としようか、とも考えがよぎります。

しかし、やはりいつもの習性で次の展開を期待してしまい、撤収に掛かる。
好天の日差しに場内は明るく気持ちのいい情景となっていて、名残が惜しいけれど出立します。



さて、車を出したはいいのですが、今日の行くアテが無いんです(笑。
街に出たところでコンビニのHOTコーヒーを啜りながら、今度は山間を縫うような細い道に分け入った。

車のナビを見やると、100km圏内には馴染みの野営地が3か所ほど点在している。
他に行くアテもなのだから、野営地を見ていくことにした。



連休中のこともあって、立ち寄った馴染みのひっそりした野営地にも珍しく既に先客がいらした。
まだ時間も早いし、もっと他を見ていこう。

ナビに行先をセットせず、小さな細道だけを選んで進む。
特に山間にある小さな村々を通り抜けながら、アテのないドライブを続ける。

こういう先を急がない気ままなドライブが好きなのです。
予定を決めることなく、約束事や時間にも縛られないことが自由で心地いい。

さて、そうは言っても東西南北に行きつ戻りつの変なドライブは、いよいよ夕刻を気にする頃合いとなった。
ドライブ中のラジオによれば好天気も長続きしなさそうで、今夜は雨になるとのことだ。

そんな今夜の寝どころは、一体どこになるのだろう・・・?

時間つぶしではなく今夜の寝処としてアテにして、思い付きのキャンプ場に向かうものの、まだ閉鎖中で使える状態に無いためにソコを諦めて後にした。
そろそろ落ち着けないと日が暮れるようになる。

そんな思いで次に向かったのが、かつて何度か来たことのある馴染みのキャンプ場だ。



管理棟は閉まっており棟内のトイレも使えないが、併設された簡易トイレは奇麗でありペーパーも常備され問題なく使用できる状態だ。
炊事棟も水が出ない状態だが、飲用水はたっぷり持参しており問題ない。

さてこのキャンプ場は素晴らしい環境だ。
今となっては、かつての賑わいがある由もないが・・・無人解放でひっそり佇んでいる。

     

テントサイトとは別に3基ほどこんな立派で広いデッキがあって、人気の場所だった。



サイトの奥に入っていく。
広いオートサイトが10サイトほどある。

ぐるりと一廻りして奥の場所に決めて落ち着く・・・
今夜の寝処が決まって安堵する。



サイトが広すぎて、シンプルな様態である独り野営には気恥ずかしくなりそうな思いだ。
がしかし、今はこうして場内は我独りの貸し切り状態なのが爽快な思いだ。

    

うむ、良い具合に落ち着いたね。
ひっそりして居心地がイイ。

やはり、風が強く吹き荒れており、上空ではゴーという音が鳴る。
巻き込むようにサイト内にも風の余波が当たる。
その風も冷たく、吐く息が白い。

   

止めとこうかとも思いましたが、サイト内の一角によっては風の弱いところもあって焚火を始めてみた。



風の音をBGMにしてマッタリと過ごしながら、夕暮れに向かう。



林の木々に葉がなく、GWなのにいまだ冬枯れとも見える場内を散歩。
山の上だから気温も低い。



やがて日が暮れ、夜の部。
焚火がイイ感じに野営情景を醸しています。

しばらくはこうして、野営の夜を味わう。
今日は野営地を移動したが昨晩に続いて好い感じの、ひっそり独り野営に浸る晩だ。

それにしても、今日のアテのないドライブはなかなか楽しかった。
明日もやろうかな・・・。

さて小雨模様となり、テントに入る。

しばらくラジオを聞いて過ごしているとき、車のライトにテントが照らされた。
隣のサイトに来たようで、場所を決めているようでした。
その後、入り口のほうのサイトに移動して落ち着いたようでした。

さて、眠気もあってそのまま就寝・・・。
明日は天気が回復するのを願う。



翌朝
どんよりの冷たい朝。

   

場内は雨で濡れている。
吐く息が白く、寒い。

天気は崩れて雨模様ですが、なかなか野営地の状況が好いのでここに連泊しての滞在をきめる。
そうと決めて車を出し山を下りたのはam9時過ぎ。
昨夜入ってきた車は早朝に発っており、すでに居なかった。



昨日のように、あちこちの山間の細い道に迷い込んでドライブを楽しむ。
キャンプ場の近くの斜面には広大な太陽発電のパネルが設置されていた。

さらに足を延ばしてあちこち、辺鄙な場所を巡る。
かれこれ200kmほどをドライブして、サイトへ戻り着いたのはほぼpm3時頃だったか・・・。



良いドライブだった。



相変わらず今一つ天気がパッとせず、昨日と変わらない雰囲気の場内。
でも、何か満足に感じていて、この山の上の野営地に居て野営の気分を楽しんでます。

     

焚火の煙に燻されながらマッタリ、良い雰囲気です。
時が過ぎるのを忘れてしまう・・・

     

場内のサイト状況。
夏だと木陰が濃く涼しい場所でした・・・。

これから新緑となり、真夏の避暑にと訪れる楽しみがある。
そのころにまた再訪したいですね。

     

焚火とウィスキーで過ごす夕刻。
夕食も早めに終わらせて、ウィスキーをチビチビやっている。
(夕食?そんなごりっぱなものでは・・・只の酒のアテですがな、笑)



空模様が怪しい・・・西から黒い雲。
雨がポツリと当たる。



天気の悪さもあってか、いや、このエリアにはなかなかレジャーでは寄り付き辛いだろう・・・相変わらず人は入って来ない。
私のような野営人には絶好な貸し切り状態だ。

また今夜も雨模様となりそうなので、外のものをすべて仕舞って暗くなる前にテントに引きこもる。
昨晩と同じ状況だな・・・笑。

今夜は早い時間、pm9時前に就寝した。



翌朝・・・。

相変わらず今一つパットしない、どんよりした空模様。
そして寒い。

    

風の弱まるのを見計らって、撤収の頃合いを伺う。
やや暇なので朝の散歩で場内をひと巡り(笑



こんな広いサイトに小さな車とポツンと張った小さなテント、贅沢なのか気恥ずかしいのか・・・。

     

二日間滞在したサイトを後にして車を出す。

ここは非常に素晴らしい環境で良いキャンプ場だと思う。
最近は出向いてこなかったのがもったいなく思ってしまう。

また来よう。




END




掲示板に、ご感想をお寄せくださると大変嬉しいです。
新掲示板

home | back | next