大平キャンプ場(秋田県)
2014年 7月

由利本荘市鳥海町上笹子字大平地内
無料

大型台風が沖縄から九州へと上陸し、西日本を中心に大きな被害を各地にもたらしていた。
その台風は東北地方への影響は少なかったが、しかし、山形・南陽市などでは刺激された梅雨前線のために局地的な大雨災害が出ていた。

そんな大荒れの一週間の週末なのですが、台風一過で天気も落ち着いており、野営の血が疼く(汗



いつものごとく行き先のアテは無いのですが、今週の台風の影響が無かったであろうエリアに向かっている。
山形を過ぎ北上、県境を越え秋田県内入り。

もう昼を過ぎてしまった。
上院内でR108へスイッチし、松ノ木トンネルを過ぎて道の駅鳥海へと着く。

勘のイイ方ならもうピンとくるはず・・・そう、今向かっているのは「法体(ほったい)園地キャンプ場」だ。
先のR108へ寄り道した時点でほぼ決まってしまう。

そのつもりで来たのだが、手前のキャンプ場を思い出した。
大平キャンプ場だ。
まずはそこに行く。



何度も立ち寄っている場所で、そういう意味では慣れたキャンプ場ではある。
この日、現地へ着いてみると、なんだかいつもより好く見える。

     

場所の佇まいがなかなか好いじゃないですか。

うむ、今日はこの場所が自分を招いている。
いつもの法体園地は止めにし、今回はこの「大平キャンプ場」にて野営に入る。



トイレも水道も使用できる。
蛍光灯も点灯するし、水道の水も飲用不可とは表示されていない。
かまどのほうは崩壊して使えない。
この一角の裏には渓流が流れるが、トイレ回りはあまり気持ちの良い雰囲気ではない。



キャンプ場は登山口へ到る道路の道端にある、単なる広場である。
キャンプ場から先が未舗装路となり、終点が登山口となる。

明日の朝早く、帰路の前にこの山に登ることにする。
急登続きのキツイ山だと言う。

     

天気が良く、夏模様の暑さを感じる。

日除けのタープ代わりにあずまやを利用させてもらう・・・なにせ例によってこんなキャンプ場らしくない場所に居つくのは自分くらいだ。
だから、当然の貸切状況。



振り返った先の風景がイマイチ困ったもんだ・・・見るたびに削った山肌が大きくなっているように感じる。
キャンプ場手前には砂利砕石所があり、ココへはその前を通ってくる。

ともあれ、明日の山歩の山も目の前にあるし、前泊地の野営としてここにする。
ではマッタリするかな・・・と、車の荷台を覗くと・・・あっ!?登山靴が無い!忘れてしまったー!(汗

やってしもうた・・・靴、忘れてるとはナー(凹
やれやれ・・・。

     

日が傾いてきた。

周囲の草丈も低く・・・よく見れば草刈がされている。
6月にそこの登りたかった山の山開きイベントがココで行われていたということで、その関係もあって整備の手が入っていたのだろうね。

      

さて、東屋脇にテントを張ろう。



テント奥の脇、茂みに囲まれた部分は小さな沼である。



まだセミも鳴かないでいるので、静かな状況。
隣の林道には登山帰りの車が2台通ったのみ。

好い野営情景だ・・・。

     

快晴、空が明るくていつまでも日が暮れてこない。



早いけれど晩酌前に何か食べる。
スパゲティーだけれど、こりゃー量を間違ったな、2人分あるよ。



具なし、貧相なレトルトソース(汗
最近は面倒なので、スーパーなどで食料を買ったりしなくなった。
家にあるものやバックにあるもので間に合ってしまう。
食えりゃなんでもイイです・・・ソロでの野営食ってのはこんなもんで充分ですよ。



野営の時間を食事作りに割くより、まったりと情景に浸る時間を多くしたほうが充実する。

日が翳り始め、周囲もようやく夕暮れを漂わせてきた。
まだ日が長いのだな・・・そうは言っても、夏至はもう過ぎていたんだった。



今日の灯器は先日野営の帰りに入手した中古ランタン、軽くメンテ済みのを持参した。

     

このランタンは静かで明るい、良いランタンだ。

場内の水銀灯も2機、ちゃんと点灯した・・・やはりこのキャンプ場はまだ生きているようだ。
ただし、好みからいえば水銀灯などの照明は野営には要らないし、無いほうがしっかりとした闇になって好ましく、せっかく持ってきたランタンが活きる。



pm8時頃、ようやく空も暗さを増してきた。
気温も下がって露が降りている。

そのせいか、周囲に虫がいないので灯りにも寄ってこない。
非常に居心地の良い夜。

時折、鳥?の変な鳴声が響く。
さて寝るか・・・良い雰囲気の野営情景、早く寝てしまうのはもったいないけれど。



相変らず早起き、am5時。
昨日とうって変わって曇り空。



ゆるゆる起きる。
外は涼しくていいね・・・これからの真夏は避暑にもいいのではないかな。

散策の後、テントに戻ってしばらくマッタリ過ごす。
カラスが居ないのも良いね。

朝食のあと撤収すると9時過ぎ。
本来は6時には山に向かっていたはず・・・山靴を忘れたのが恨めしい。

     

大平キャンプ場でした・・・

この場所は登山の前泊地として考えていた野営地でした・・・自分にはまさにお好みにあたる場所。
もっともこんな廃墟然とした場所ゆえ、施設の快適さが必要なファミリーキャンプなどには全く不適。

今回野営で過ごしてみましたが、好い野営地だな・・・再認識。
非常にお好みの場所です。
まぁ、これまで何度も来てはいるんだけれども、泊まったのは2度目になりました。(笑

また再訪することにしよう、このひっそりした情景を味わいに。




END




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