栗沢河川公園(秋田県)
2013年 5月

−GW野営単独行 4日目−

秋田県大仙市栗沢字柏木野地内
料金:無料

GW連休、野営単独行はいよいよ4日目に突入であります。

昨日は青森県の津軽、中泊町の山奥にある「滝ノ沢ふるさと砂防アイランド」というところで野営したのでした。
今回の野営旅はいまひとつ天気に恵まれず、今朝も雨降りの中での目覚めでした。



さて、旅はもう一泊残っている。
ここは津軽、あとは南下するしかない。

がしかし、このまま南下に舵を切り替えてはもったいない。

早起きしているのであるから、今日も時間はたっぷりあって存分にドライブに充てられる。
当然ながら津軽半島の先端まで行くに決まっている^^)

     

まずは日本海側に向かう。
チョッと移動すれば、大きな十三湖・・・ここはシジミで有名な湖ですね。
am7時過ぎ・・・湖畔の土産屋が開店準備を始めている。



十三湖の西側の日本海沿岸ルートでさらに北上を進める。
どんよりした天気は相変わらずで、写真を撮ろうにも冴えない風景にしか写らないですね・・・。
でも、実際にはじわじわと風情、旅情を感じずにはいられないもので、そこはやはりその土地に来て見てのものだと思う。



なんともいえない情景・・・
たまにしか訪問できない旅人なので、こうした海岸風景には見入らされるのです・・・。

     

やがて車は高度を上げ始めた・・・。
まだ時間も早いので、観光客の車は少なくスイスイと貸切道路のようにドライブできる。



パワーのない小力な軽自動車にムチ打って坂道を上らせて、眺瞰台(ちょうかんだい)という展望スポットに到着した。

     

長い階段を上っていくと展望台があって、ぐるりっと360度のパノラマが広がる・・・
霧がなければクッキリと見渡せるのですが、この天気ではしょうがありません。



眺瞰台を過ぎるとあとは下りとなり、やがて崎のテッペンまでやってきた。
お約束の「竜飛崎」。

     

灯台まで上がる。
白亜の綺麗な灯台ですね・・・。

向こうには青函トンネルの資料館もある。



漁港を見下ろす・・・海を挟んでおぼろげながら北海道の島影がみえる。
しばらくぼんやりとこの場所に滞在している・・・。

ようやく観光客の大型バスが1台、2台と上がって来るようになった・・・。
土産物屋も開店し始めた。
お約束の「津軽海峡冬景色」の歌が流れている^^)

小一時間過ごしたが、混み始めてきたのでそろそろ走り出すことにする・・・。



分岐の手前に引き込み路があってその先に、慰霊の碑がある。
青函トンネル工事に従事し事故で犠牲になられた方々への慰霊碑だ。

静かに手を合わせる。
この地を訪れたなら忘れずに、こうして手を合わせるべきだ・・・。

しかし少し様子をみていると、ここへ入ってくる車は皆、誰も車から降りる事はなくUターンで出てゆく・・・。
きっとどの車も、ここには何があるのか?とただ興味本位で覗きたいだけだったのだ。
慰霊碑だと知るやプイッと踵(きびす)を返すかのように、そそくさとこの場を出てゆく車が何台もいる・・・

なんて失礼な、無礼極まりない所業なんだろうか!

今の世代に便利さと経済の繁栄をもたらしその恩恵にあずかれるのも、こうした尊い犠牲があったからではないのか?
そうした思いを馳せることさえもできないのだろうか?



さて津軽半島の先端を踏んだ・・・。

津軽半島をR280で青森湾沿いに下りて青森市街。
もう一つの半島・・・下北の大間崎へのアタックは別の機会に譲ることにした。

帰路への配慮もしなくてはね。

天気がパッとしないと思いつつ巡っているが、もうそんなことはどうでも良くなってきています。
これはこれで、自分にとっての廻り合せのこと(旅)なのだろう・・・
そんな風に適当につじつまを充てるのも、うお座&B型人間の得意のことだったりする(笑

そんなわけで、名残惜しい気分で青森を離れています。
秋田へ下りるか、岩手に下りてゆくか悩むところだ・・・。
岩手の三陸沿岸に行き下りてゆけば、東北6県をぐるりと回ることになり都合が良いのですが・・・。

あ、そうだ!



そういや、ふと思い起こした・・・
普段は積算表示(ODOメータ)ではなく、区間距離表示(TRIPメータ)にしているので気がつかなかったのです。

あーやっぱり!!

もうそろそろだと思っていましたが、この旅中にこの車は既に20万kmを超えていたのでした・・・。
約400km前ということは、2日目頃に過ぎていたのかな。

この華奢な軽自動車も、こんな自分に激しくこき使われながらも必死にガンバっているんだなぁ・・・ありがとさん!
まだまだ〜この先40万kmまででもいけるべ!(無理?笑。



と、神妙な思いもどこへやら・・・
平気でこんな大荒れの林道を走らせるとは・・・鬼か?!・・・自分は!!(凹

ぐはっ!!
まぁーだこの辺は無理だな・・・



そんなわけで、今日もこの旅最後の宿営地を決めなければなりません・・・。
どこか気分の良さげな、マッタリとできるところに行きたい。

秋田県に下がりR105となるが、だいぶ南下してしまったようだ・・・。
そろそろ頃合、まじめに寝どころを探す。

これがまた、良いタイミングでこのエリアでの野営スポットを2つ3つ思い出した。
うん、あそこがいいだろう・・・「栗沢河川公園」だ、あそこは間違いない。

     

到着!

     

入り口から約300mほど奥に入り込んだ場所が適地だ。
東屋もあって居心地が良い。



こんな感じだ。

下流を向いて右岸側が良い場所だ。
左岸側もOKだが、やはりこちら右岸側のほうが野営には都合が良い。

例によって、このスポットも数年前に仕入れていた物件だが、レポを上げるのはお初となる穴場です。
こうしたスタイルで利用するには、勝手の良い場所なのだ。



公園整備されて浅瀬の川だが、川幅が広く水音が大きい。
場所によってはややうるさく感じるかもしれません。

なんにしても、もう夕刻に到着して場所の状況もよく、問題なく寝どころとできるので安心した。
かなり広いエリアですが、自分以外に人がいない・・・GW中だというのですが人がいないという好条件。

やはり穴場と思うわけだ、これが。



このボトルもまた好きでしょうがないのです。
今回は安く買えた・・・ほぼ¥1,000での特価品だった。

このところのお気に入り、ハイニッカも独特のレトロさと味の良さで野営の供にしたいが、やはりこのラベルにはかなわない。
このラベルを見ているだけで美味くなる(笑
キング・オブ・ブレンダース・・・ウィスキーはブレンドの技こそ命なんだ、とでも言うメッセージなのかもしれない。

     

う〜〜ん!改めて味わってみると、美味いウィスキーだね^^)
20年以上も前の頃の自分は、本格ウィスキーの世界を知ろうと彷徨ってどっぷりと浸かっていた。

当時の自分は、このブラックニッカは安酒の味気の無いウィスキー、などと生意気に評したものだった・・・恥
スコットランド産の名門シングルモルトウィスキーとNIKKA竹鶴以外は大したことが無いウィスキーと信じきっていた^^)
しかし、亀の甲より年の功・・・?? 今はそれぞれがそれなりに美味しく頂けます。

さて、ストレートでやったあとは、水割りで・・・。
昨日に続いて同じ肴で・・・漬物だけれど(汗。

     

良い場所で好い雰囲気だ。
ここは本当に好いね。

      

日本酒に切り替える。
津軽・稲垣町の地酒、明ヶ烏・・・こってりの甘い酒で進みが悪いが、熱々燗でやるとそれなりだ。

     

思いがけず、素晴らしい日没を眺めることができた・・・。
いやー素晴らしい絶景だった!

     

やがて、やっぱりブラックニッカへ戻る。
この旅を振り返ってしみじみ飲んでいます。



周囲は明かりがなく真っ暗。
落ち着いていい感じです。

う〜む、何もかも好いところだ・・・ちょっとばかり河川の水音が煩いことを除いて。



さて・・・例によって早い時間、pm9時。
就寝。



翌朝
am5時・・・うー寒い。

散歩。



下流に向いて右岸側、入り口付近。
トイレ棟がある・・・水洗式で綺麗問題なし。

      

同じく右岸側。
一応炊事棟らしき水場(水は飲用不可)と、壊れかけているがBBQ用かまどがあって、こちらの芝生エリアも使える状況・・・
こっちはグループ向けかもしれない。

     

こっちは左岸側で、整備状態は大変良いが、野営とすれば先の右岸側のほうが適地と思う。

     

左岸側。
東屋に木の遊具もあり。



やはり、この右岸側の下流側の東屋周辺が好いと思う。

     

最終日になってようやく天気が良くなってきた・・・皮肉なものだな。
名残惜しくてしばらく過ごす。

am9時過ぎとなった・・・帰路へと発つ。

この斉内川の上流のほうにあと2箇所ほど河川公園があるが、この栗沢河川公園より好いところではない。
せっかくなので数年ぶりに覗いてみるが、やはりそのとおりだった。

さて・・・

今回の旅は天気は悪い日が続いたものの、自分なりに旅情をたっぷり味わった。
初日の福島南会津から始まって秋田、青森津軽へと、連日よく走ったものだ。

それにしても、やはり秋田・青森の日本海側の海岸ルートは最高だ。
何度か同じような道筋でのドライブを行っているが、いつ来ても好い。

そして今回は特に無計画で野営旅に出たにもかかわらず、都度、うまい具合に最適な野営スポットを思い出した・・・。
その結果、終始、最良の情景を味わい旅情緒を醸すことができたのは、自分で驚いたことでもあります。





END





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