国設くるみ台キャンプ場(秋田県)
2012年 5月

秋田県山本郡藤里町藤琴字藤琴沢国有林
料金:無料

今回の野営は北東北へと向かうことに決めた。
久方ぶりの野営地に赴き、ひっそりと独営に浸るのだ。

とりあえず車を出し、まずはおおよそのその日の寝どころ・野営場を思い描く。
おぉ、そうだ、秋田・青森県境にある藤里町の奥地、くるみ台キャンプ場!
そこだ、そうだ、そこにしよう^^)
んん、あれ?そういえば、くるみ台での野営となると2年ぶり位になるかな?

もっと時間がありさえすれば、丹念に野営場を廻って野営しに行けるんだがなぁ・・・笑





さて、気分良くドライブする。
宮城の自宅から秋田・藤里町へはおよそ8時間の長い道程ですが、もともとドライブ好きなので時間の長さはなんら苦にならない。

R105は自分では好きなコースだ。
大仙市大曲で分岐し角館を過ぎ、田沢湖の西にある西木をドライブし大覚野街道に差し掛かる頃には、すっかり気分的に旅情を浮かばせてしまっている。

峠のトンネル過ぎると阿仁町。
阿仁・比立内(ひたちない)に着て、道の駅で小休止する。

      

本家本元、マタギの里だ。
ここでは熊肉や鹿肉も売っている。
山菜など地物もあるが、コシアブラやウド、タラの芽など天ぷら用は難しいので、野営でも食べやすいコゴミを1パック買ってみる。¥150。
これがまたビックリの大きさで・・・自分の知るコゴミの2倍は大きいのです。

さて、あとは阿仁街道を北上すると、米内沢で県道3号・二ツ井森吉線へ分岐し、やがてR7へ出る。
能代方面へ左折し、二ツ井町。

ちなみに、ここの「きみまち坂公園キャンプ場」は昔に視察したことがある。
キャンプ場らしくない既に廃墟状態であり、山の頂上ゆえ車で上るのが怖い細く荒れた砂利道で1〜2kmほどある。
ここはトレッキングスタイルでないと良くないと思われるし、そもそも苦労する割りに見返りの薄い印象があった。
名前は素敵ですがね・・・。^^)

さて、その大きな橋を渡ったところで県道317号に分岐し、いよいよ藤里町に入ります。
ここらへんから、じぶんとしてはまた旅情が湧きだす。
藤琴で素波里ダム(素波里キャンプ場)への分岐を見送り、北上する。



やがて道沿いに、名所・峨瓏(がろう)の滝というところです。
ここから遊歩道に沿って峨瓏峡の散策もできるようになっており、今の新緑時期や特に紅葉の時期はなかなか見事だと聞いたことがある。


落差は12m。
なかなか良い感じの、奇麗な滝の姿です。

さて、先に行こう・・・少し雨模様になってきてしまった。
その後、真名子を過ぎるとゲート。



良かった、ゲートは開いている。
ただし、この県道317号線・西目屋二ツ井線はこの先、釣瓶落峠を通り青森・西目屋村へ通ずるが、依然として通ることができない。
目的地、くるみ台キャンプ場へは手前の分岐で、黒石林道へ分岐するので問題ないと思われる。



太良峡(だいらきょう)もまた、明媚な渓谷だ。
道はこの渓谷沿いに山峡を縫って伝ってゆく。



既に非常に山懐深い場所に分け入っている。



ここが、黒石林道への分岐点だ。
青森へは通行止めとなっている。

      


いよいよ、くるみ台キャンプ場への取り付き道だ。
この黒石林道、今はこのように舗装路になったが、以前はキャンプ場まで荒れた砂利道で、林道らしい雰囲気だった。
恐らく、林道愛好家にとってはまた一つ貴重な林道が消えてしまった、と嘆いているかもしれない。
自分にとっても、キャンプ場へのルート状況は情緒的に重要で、このキャンプ場の場合も程よく未舗装の林道風情で向かったのが良かった。



そうこうするうちに、着いた!

     

今の時期、最高の新緑に染まった野営場だ。
この深く透き通った新緑の緑色の中に、ヒッソリ佇んでいる場所なのだ。



大雪の被害だろうか、東屋の屋根が壊れている。



すぐ脇の川には、雪解け水が清冽な流れとなっている。

     

小虫が多く寄ってくるので、虫除けに焚き火の煙を漂わす。
そして、まずは湯沸し。

一息ついていると、町の商工会の方々が来て場内の状況検分を行っていた。
特に、東屋と炊事棟の屋根の被害状況を検分した・・・・。
いろいろと話を伺うと、やはり大雪被害とのことで、直さねばならないが費用が嵩むことになりそうだ、とのことだ。



幕体を建てる。
東屋が痛いたしい。

     

トイレはこんな山奥にありながら、大変立派で奇麗な施設で驚く。
このトイレの左後ろあたりが本来のテントサイトの設計なのだが結構荒れており、やはり炊事場前の広場が適地になっている。

         

これが先に話した、道の駅にて買ってきたコゴミなんですよ・・・
1パック¥150也。
軽く湯がいて生姜醤油で食すのですが、この大きさ!
コレ、ホントにコゴミかいな??
半信半疑で食べてみると、これがまた、クセのないシャキシャキの食感が良くて美味い。
とはいえ、このでかさ・・・1パック分山盛り食うのは・・・最後のほうはもはや格闘気味となってしまった(笑

     

うむ!
善い野営情景だ・・・。
素晴らしいのだ、この野営地の雰囲気、空気感・・・。

雨がポツポツと落ちてきた。
今夜は雨のようです。



まだ日の明るさは残っているが、面倒くさくならないうちに灯りを点けておく。
シトシトの雨降りの薄暗い時には、こんなことが似合う。



少し霧が立ってきている。
吐く息も白く、刻と共に気温の低下が実感される。

ホントに好いね・・・この風情は。
今日はここまでがんばってやってきて良かった。



やがてとっぷりと日が暮れ、漆黒の闇の中。
ランタンのマントルが閃光のように白く光る。

夜は深々と冷え込んで、さすが深山に居る心地だ。
フクロウの声が大きく山奥に響き渡る。
pm9時。
明日の支度を整えると、寝ることにする。



シュラフをセットして入り込み横になると、良い心地。
明日は天気が回復するといいな・・・本当は今日も好天のハズだったのに・・・。
寝る。

      

朝はam6時前には起床。
今日は行動が早いのだ。
起床と同時に、寝具類は即撤収済み。

既に日が高くなっており、もう一時間早く起床しても良かったかもしれない。
昨日とはうって変わり、素晴らしい好天を予感させる空模様だ。
湯を沸かして簡単に食事。



雨の後は一層、緑が濃くなったような気がしている。
幕体はぐっしょり濡れているが、野営場に日が当たって乾くまでは待っていられないので、そのまま包んで車に放り込む。
チョッと忙しない朝模様だが仕方ない。

やはり、ここは自分にとっては素晴らしい情景を味わえる場所。
野営の味を存分に味わえる。



名残惜しいんだな、これが。
ひがな一日、ここでマッタリ過してみたい。
数日間滞在してみたい・・・。
ただ、時期によってはそんな贅沢な楽しみを知る方々で満杯になるときもあるようです・・・経験上。

久しぶりに訪問の場所ですが、以前に変わらず良い雰囲気なのは安心でした。
自分の所からは遠くて、なかなか来れない場所ではあるがなんとか数多く来たい場所のひとつです。



END




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