岩洞湖家族旅行村/ピクニック広場(岩手県)
2010年 5月

所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋
料金:無料(オートサイトは有料)

今回の出向き先は、岩手県玉山区の岩洞湖家族旅行村です。
今年もまた、あの白樺林の広場での幕営を楽しめる季節になったのだな・・・。
期待に後押しされるように、朝早く家を出立して北上のドライブ・・・。

車はまっすぐ北に、片道約350kmを移動する。
天気は・・・今にも雨が降りそうな曇よりした空模様で、風も冷たくて寒い。

メモを頼りにキャンプ地の視察を行う。
もう廃墟になってしまった場所や、手入れの無い状態だったりで成果は無かったが、自分的には一つ一つの物件に決着が付くのだからそれでいい。

      

それにしても、公園の類はせっかく費用を投入して作ったものの・・・誰にも利用されなくなってしまうところが多い。
無駄に税金が使われた・・・という問題は当然あるが、せっかく作られた資産がそのまま捨て置かれることは更に無駄だ。
草まみれで、人っ子ひとりの利用者がいないのは勿体無い・・・人が集い利用すれば、その場所も活き返るのだが。



さて、時間の関係で予定の視察場所を2つほどやり残して切り上げ、幕営地に近づこう。
本日の温泉は・・・
西根町の、「西根町老人憩いの家 流霞荘」・・・七時雨鉱泉。



地元の御老人達と一緒に、熱い湯に浸かる。
笹濁りの白濁湯、しょっぱい湯である。
窓の外には散ったばかりの桜の木々が見える。

たっぷり茹って、幕営場へ向かう。
西根町から好摩へ進み、姫神山一本杉園地をかすめて岩洞湖へまわる。

家族旅行村へ到着。
久しぶりの管理人さんと談話・・・。

この岩洞湖家族旅行村のピクニック広場は本来のキャンプサイトではないが、今や第三のテントサイトとして活用されている。
管理人さんも来訪者には、ピクニック広場もキャンプサイトとしてアピールしているようで、思わず苦笑してしまう(笑
そんなことを話しながら、また今年も多くの人がこの広場を楽しみに来るでしょうね・・・と、よろしくお願いした。

そのピクニック広場・・・。
素敵な滞在の始まりです。

よろしければBGMでも聴きながら・・・。



相変わらず・・・素晴らしい雰囲気だなぁ。



あいにく天気はイマイチ・・・
いつもより少し奥のほうに張ろう。

     

自分の撮る下手な写真では、この白樺林の素晴らしさは伝わりません・・・(汗
是非、実際に訪問して、この白樺林の佇まいの素晴らしさを実感して頂きたい。
今の時期は、新緑の緑に白い幹が映える。

     

トイレはとても綺麗・・・利用者が少ないから汚れないのです。
身障者用は自動ドアになっているほどで、とにかくこの施設のおかげで、とても無料キャンプ場での野営とは思えないほどに快適に過ごせる。

反面、炊事施設は無く給水のみで、洗物を多く出すには不適である・・・そもそも、ここはキャンプサイトではないからです。
そんな訳で、キャンプスタイルや夫々の用途にあわせて、本来設置されている湖畔のオートキャンプ場か無料キャンプ場のほうの施設を選んで利用すべきだ。



そうは言っても自分のお好みで紹介するのは、断然、この見事な白樺林の下の幕営情景だ。
こんな見事な白樺林を独り占めにして幕営・・・
予約なんか要らず、気の向くまま訪問し無料で幕営出来て、しかも管理人さんにも歓迎されるのだ。
全国広しなのだが・・・でも、こんな好条件の幕営場が他にあるだろうか・・・?

注意としては・・・7月〜8月頃のレジャーシーズン時期は、アブが車の排ガスに群がり飛び回り、タープを張ると幕下に常駐してしまう。
せっかく楽しみに来ても、状況によっては残念と思うかもしれない。
ここのアブは纏わり付くものの獰猛でなくあまり咬まないのだが、それでもかなり煩わしい・・・野営に慣れてない人には非常に脅威だろう。
アブやハチは暗くなるとサッと居なくなるので夜は何事もなくなるもので、そんな時期には夕刻を過ぎ暗くなる頃に幕営を始めると良い。
そういう訳でここのキャンプ場のベストシーズンは、5月末〜6月、8月末〜9月中旬頃と結構狭いのです。

さて、名物の焚き火だ。

     

白樺、桜・・・間伐や雪の重みでの倒木の始末により、大量の丸太が常備されている。
これが使い放題である・・・自分は既に管理人さんに馴染みだが、管理人さんの労力の重みがあるので一応、断りを入れてもらいたい。

ミニととは例のごとく丸太運びをするのだが、それにしても、いきなりのこのブッ太い塊はないだろが・・・?(汗
ところが、これがまた小一時間もすると、全体に火が回って燃えてしまうんですよ・・・。

     

一輪車で次々に太い丸太を運んではくべるのですが、スカスカッと燃えるんです・・・笑。
なんぼ運んで来ればいいのか・・・
焚き火材料が豊富にあるといっても、こういうシュチュエーションでの丸太では、コンパクトなキャンプ用焚き火台などおよそ役不足で使えない。
いちいち割って使うのも面倒・・・ここでは丸太が薪代わりで、豪快にやる焚き火なのだ。

      

焚き火のオブジェ?笑・・・
焚き火の炎・・・白樺と桜の樹が燃える薫香・・・白樺林の風景・・・。
素晴らしい・・・素晴らしすぎる。

そんな頃合のとき、キャンプ友の三太夫氏が到着。
北東北の野営地を泊まり回ってきたそうだ。



手馴れてサクリとテントが建つ。
挨拶もそこそこ、さっそく一緒に焚き火前に集う。



再度、丸太の追加・・・もう三杯目。



焚き火・・・かくあるべし!

夕刻には吐く息が白くなるほどに冷える・・・この大きな焚き火が、とても心地良い。
ナラ材などともまた違う、白樺の燃え上がりの様子や桜の丸太の燃える甘い煙香・・・良いんです。

      

焚き火職人・・・とでも言って欲しげなミニとと、であります。(笑



遠赤外線で周囲がとても暖かく、寒い日なので暖が取れて嬉しい。
しかし焚き火をチョッと離れると吐く息が白く、冷えているのを実感する。

      

今夜は三太夫氏と自分のと、テント二つの貸切のようだ。
もう、この時間に林道を走らす車はなく、いたって静寂な夜です・・・
焚き火の爆ぜる音が心地良いBGMとなっている。

呑んだ〆に、熱いカレーうどん(笑
これが美味しく感じられる寒い夜です。



焚き火の爆ぜる音と、遠くで鳴いているフクロウの鳴き声・・・。
炎の灯りとランタンの灯りだけが、白樺の間に点っている。

寒いが、とても居心地が良い。
素晴らしい幕営の夜・・・かくあるべし。



焚き火の様子を整えて、そろそろ寝ましょうか・・・pm9時過ぎです(早



夜明け頃、岩洞湖向うのR455からのバイク音とカラスの鳴き声が邪魔だった・・・。
しばらくすると、静かに落ち着いて・・・

     

とても爽やかな・・・
白樺林に囲まれて目覚めた朝・・・。
テントの外に出てみると、キンと冷え込んだ空気に驚かされる・・・シュラフの中は極楽の寝心地だった。

     

天候不順のためか、新緑は少々浅い気がする・・・。
これから初夏に向け、徐々に雰囲気の良さも増してくるはずだ。



ゆっくり過ごして、撤収の最後に焚き火後の清掃。
燃えカスを所定の捨て場に運んで、カマドを綺麗に仕上げる。

帰り際、管理人さんに出会う。
好意で管理棟でゴミを置いて行くようにとも言われたが、無料でこうして利用させてもらったうえにゴミを置いていくなど出来ません。
そもそも、シンプルな野営ではゴミなんて小袋一つ程度しか出ないものです・・・。

自分が思う幕営の優雅さとは道具の豊富さや食事の豪華さではなく、白樺や桜の樹をふんだんに燃やせる焚き火を前に過ごすひと時だったりします。
そんな意味でこの場所は・・・とても好い幕営場です。
また寄らせてもらうね、と管理人さんに伝えると逆に深々と礼をされてしまい、非常に恐縮する思いのなか帰路に向かったのでした。




END



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