田代高原キャンプ場(宮城県)
2010年 5月

住所:宮城県加美郡加美町宮崎字北
料金:無料

GWも終って各地は静けさが戻り、このところ天候も非常に良い。
この週末の朝も、抜けるような青空が広がり、まさに野営日和と思わされる。

あぁ〜こんな良い天気の下で、気持ちよくテント張りたいなぁ・・・(笑
とか思いつつ、今日は溜まっている仕事を解決せねばな・・・と普段どおりに出勤したのでした(汗。

しかし、まぁ、本当に良い天気なのですよねぇ〜!
これはがんばって早く終らせねば・・・。



何とかがんばって昼には仕事を終らせ、ろくな準備もせずにそのまま出立してしまう。
いつもの小さな車は空いてなくて、仕方無しに燃費の悪いほうの車で行く。
先週は、家族四人で軽自動車でキャンプ旅・・・今日は独りで大きな車・・・ちょっとおかしい(汗

さてさて、今回は時間的に近場でないと行けそうもありません。
先日、ひょんなことで思い出したキャンプ場、「田代高原キャンプ場」へ行ってみることにする。

掲示板でもレポしましたが、この「田代高原キャンプ場」はもう7年ほど前からアタックしていた場所であります(笑
当時も、夕方に出て同じステーションW車で向かったのですが、陶芸の里ゆーらんどから先の林道が大荒れで、車底を4度ほど轍の石に擦って断念した経験ありです。
そのときは既に夜も更けていて、次に「大滝キャンプ場」に決めて向かうも、こっちも相当な大荒れの林道でしかも延々と長く・・・雨でした。
夜半に何とかたどり着き幕営したという、苦い思い出があります(汗
(・・・しかし、昔からロクなことしてませんねぇ)

それ以来、何度か同じようにアタックしましたが、やはりこの林道が厳しく車が壊れそうだったので進めなかったのです。
以来、そこにキャンプ場があることをすっかり忘れ去っていました。
それが先日、友人より特に難なく行ける場所であることを教えてもらいました・・・先日の視察にて、そのことを実感。

なぜ、当時林道以外のルートを知らなかったか・・・
その当時は二ツ石ダムの工事のために、舗装路のほうは工事車両以外は通行止めであったようだ。

7年前の昔と違って、今だと林道ツアラー派の間では良く知られた場所ともなっており、web情報も豊富に発信されていたようです。
ただ、肝心の幕営レポは見受けられませんが(笑

そんなことを考えながら、加美町へ向かう。
まずは、「色麻町かっぱの湯」で温泉。
キャンプ場へ向かう分岐前にある立派な温泉施設「ゆーらんど」が最終温泉施設ですが、軽く立寄るには料金が高めで敬遠です。



楽に行けるルートにしようか・・・。
旭の旭小学校のところから、寒風沢地区に向かい「二ツ石ダム」脇を通る道路が、何の苦労も無くいけるルート。

ここでまた悪い虫が・・・7年前のリベンジしようか(汗
先のライダーの友人の話によれば、以前自分が玉砕した林道は、大して荒れてないという・・・軽自動車でも抜けられると。
こちらからの林道ルートだと、かなり遠回りの寒風沢方面ルートより約5kmほど近い距離となる。

     

陶芸の里ゆーらんどのところを過ぎて少し行くと、林道となる。
確かに・・・特に問題なく進める・・・なんで??

所々荒れた轍の場所もあるが、しかし、何年も前に来た時とは違ってちゃんと問題なく走れる・・・
昔のあの時と同じ車なわけだし、なぜなのだろう?・・・車の底は一度も擦らず安心して走行できた(笑。
なぁ〜〜んだ(爆
積年の想い・・・の、いとも脆弱な崩壊(笑

      

林道が終ると、十字路交差点の舗装路に出る。
林道を出て、左側・寒風沢方面(こちらが楽に来られる道)・・・12kmもある。
今出て来た林道が、旭方面・・・7.5km

正面が、山形県境を超えて赤倉温泉へ出る。
先の田代峠周辺にはUFO目撃の話だとか、また、昔の自衛隊機の墜落事故の慰霊碑もある。

ちなみに、右手は林道で、鳴子方面へ抜ける。
目的のキャンプ場は、この交差点の隣に広がっている。

      

草の生茂っていない時期なので、非常に清々しく感じる。
とても良い雰囲気・・・ひっそり系幕営スポットとしては上々で、合格。

それにしても「キャンプ場」とは言うものの体裁からして相応しくないうえに、ここが何かを表する看板すら無く、本当にキャンプ場なのか疑わしいほどだ(笑
わざわざこんな廃墟のようなところに泊まりに来るような者はそうそう居ない、自分のような物好きくらいしか・・・^^)
がしかし、ここに佇んでみるといい・・・とてもイイ場所だ、素晴らしい・・・。

     

避難小屋?バンガロー?
ひと月前の視察のときと同じく鍵が掛かっている。
殆ど利用者がいない事と町村合併の影響で、もう管理施設の対象からも外れいるかも知れず、おそらく開錠する機会もないのだろう。

床下の配管からビシャビシャと水が噴出しており、どうしたものか・・・。
付近を見ると、元栓バルブが見えたので、回して閉めてみる・・・。
やがて、水の噴出が止まった・・・よかった。

      

さて場内を良く見てまわるが、利用案内などの掲示が一切無く、水場の水道から出る水も飲用できるのかが判らない。
水は出るが、砂も一緒にでてくるので、沢水かもしれないが洗物用か沸かせば問題無いだろう。
隣接のカマド場、崩れており、使うにはブロックを積まないといけない・・・鉄パイプ組み、トタン屋根の造りがこれまた泣かせる(笑

このキャンプ場は、こうしてサニタリー面で極端に条件が悪い場所です。
たとえ混まずに雰囲気のイイ場所だとしても、ファミリーや女性にはとても勧めることなどできません・・・小虫も多いし、やめときましょう。
ほとんど野宿ムード・・・ワイルド嗜好派の方以外には向きません・・・そこがまた好いんだけれど。



向うのほう、眼下には加美町・中新田方面が見えるので、残念ながら携帯にもアンテナが立つ。
さて、今日は貸切でテントを張る。
贅沢極まりない・・・どこにでも張れる。

     

冬の間広げていないテントなので、しばらく風を通しておく。



実は、この広場の後ろの斜面を上がったところ、木々の間にテントサイトが造られている。
が、今回はこの広々した場所、テーブル脇あたりに落ち着こう。

     

うむ!イイ感じではないか。
風も徐々に治まってきた。

     

テーブルが並んでおり、使い勝手も良い。
写真の右手方向の林の中に、小さなテントサイトが点在している。

      

ファイヤーサークルが設置されている・・・高得点です(笑
安心して焚き火が出来る・・・しかも廃材など、焚き火の材料もたっぷりだ。



休憩しに寄った林道ツアラーの人達も帰り、もうあとは誰も来ないだろう・・・。
まさに貸切となり、日も翳り、そろそろ焚き火の始め時か・・・。

      

夕日が沈んで行き、夜を迎えにいっている。
ファイヤーサークルに独り陣取り、焚き火を愉しむ。
暖かい状態で、居心地がいい。

さっき到着した頃は、車の排ガスに群がる大量の小虫(小バエ)が煩くそうしようもなかったが、夕方には居なくなった。
暖かくなったこの時期特有ですが、おそらく夏にはアブが煩くて幕営出来るかどうか心配な場所かもしれませんねぇ・・・。

      

さぁ、こうして焚き火もイイ感じになってきました・・・。
まだ、周囲に枯れ草が多くてしかも乾燥しているので、万一でも火事にならないようあまり火を大きくしない。

それでも、焚き火をするならこういうのが好い・・・人も通わないようなひっそりした野営場、独りで幕営だからこれが出来る。
趣味嗜好の多様なキャンパーが隣同士滞在するメジャーなキャンプ場では、焚き火の煙一つとってもクレームの元になるだろうし、周囲に気を使わされる。

・・・だから、こうした場所や状況が稀有で貴重なのであり、好いのだ。



完全に日が暮れたので、灯りを設えます。
周囲は漆黒の闇。
手元のこの灯りの周囲だけが明るい。

立ち上がる火の粉の先を見上げると、そこには満天の星空・・・。
麓に大きな街明かりが無いので、星空も綺麗に見えるわけだ。

ほんと、幕営でのこのひとときってイイねぇ・・・。
漆黒の闇に、焚き火の爆ぜる音だけが響いている・・・独りで愉しむ、素晴らしき幕営の夜。



焚き火の火が静まり、あとは心配がなくなるのを見届け、テントに入る。
テントの中で点した灯りは、先日電気屋モモさんに頂いた、LEDランタンだ。
これ一つでテントの室内が充分明るい。
モモさん、ありがとうございました・・・好い灯りですよ!



翌朝は曇り加減。

場内に車が入ってきている気配で目が覚める。
なにやら地元の人達で、早い朝食場所にと寄ったようだ・・・まだam5時30分なんだけれど(汗



am7時頃、テントを出てみると少し肌寒い。
すると、また山菜採りに来たと思われる軽トラが二台・・・ベンチで寛いで一服している。
次々に人が立ち寄り、結構、この場所って賑わう所なのね(笑

      

林の中の方に上がると、本来のテント場があるが小さくて小型テント一つしか乗らない。
今は葉が茂っておらず場内は明るいが、これから新緑が濃くなり、また、夏場はここの木陰が一等地になりそうだ。

個人的には、県内で最も好ましい幕営場である・・・No1かも(笑
独り静かに、さりげなく、簡素に、幕営を愉しみたい場所である。



爽やかな風が吹いて、とても好ましい状況・・・高原の爽やかさだ。
テントを仕舞った後、最後にコーヒーを啜りながら、幕営を閉じた。




END



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