秋山浜(福島県)
2010年 3月

福島県郡山市湖南町
猪苗代湖畔
無料

週末の朝は、雨模様。
いつまでも薄暗く遅い朝なので惰眠を貪りたいが、そんなことをしていると休日はあっという間に過ぎ去ってしまう・・・。
それではせっかくの休みが勿体無いのだ。
雨だろうが風だろうが、いっときの時間が自由になるなら、迷わず野営場に出向く。



こんな沈んだ天気模様の日は、遠くに出向いて熱い温泉に浸かりたい・・・。
温泉と幕営・・・。
様子見がてら、奥会津にドライブしてみよう・・・。

あの渓流沿いの野営地はどうだろう?
もしかして、都合よく車で下りられたりできないだろうか?
もしそうだとすれば願ったり・・・だが?

奥会津、金山町。
現地の道端には除雪の雪と、様子見の野営地に至るところは橋の欄干から溢れるほどに雪が積っていました(笑
ここは奥会津です・・・まだまだ冬。
浅はかな自分を哂いながら、目安の看板脇を横目にして通り過ぎます。

さて、ここまで来る楽しみにしたのは、何と言っても情緒ある温泉。
共同浴場にしっぽりと浸かるためです。

      

仮にこの地で幕泊出来たなら、周辺の共同浴場をあと2,3箇所は巡りたいところなのだけれど、こんな事情なので手っ取り早い浴場へ。
貸切だ・・・。
混浴だが、昼の明るい間ではとても女性には入ってこれない状態であろう。

二本のパイプより、異なる源泉の熱い湯が注がれてブレンドされた浴槽に、静々と浸かる。
天晴れな陽気の日よりも、しんみりした雰囲気を味わいながら・・・そんな湯浴みがとても好いんです。

この温泉は独特の金気臭・・・いわゆる錆び臭があって軋み感のある泉質です。
タオルを絞ると、茶色の温泉成分が絞り模様となって見える。
温泉成分の濃さも申し分ない、と思います。
まぁ、この辺は各人のお好みで・・・。

さて、貸切の熱い湯に浸かり、ボンヤリと・・・今夜の寝床は・・・?



湯から上がって、車に戻る。
地図を広げる・・・までもなく、もう幕を張れる場所といえば、湖畔にある野営地しかあるまい。
湖畔とは猪苗代湖畔・・・秋山浜だ。

金山町から一路東方へ移動。
相変わらずのどんより、雨模様。
そんな中を小さな車を走らせている・・・。
助手席のミニととは、こんな状況は慣れたものでお気楽なもの、秋山浜で雪遊び出来ないか?の想いのようだ(笑

      

さて、到着・・・夕方だ。
ご覧の通り、既に雪は消えかかっており、湿ったザラメ状の雪があるのみです。

重苦しい感じで圧し掛かる、鉛色の空・・・。
対岸の向うに見えるはずの、名峰会津磐梯山は伺う事すら出来ない。
これでは、この浜に幕営する楽しみの殆どが無く残念なのだろう。
が、それでもいいのだ・・・こんなシンミリした場所に来るようなモノ好きが自分なのだから。

     

誰も居ない場内。
小雨になったところでサッと張る。

砂利でペグが入らない部分があって、難儀する。
いつもは鉄ペグを打ち付けるのだが、手抜きで持って来なかった・・・2箇所ほどペグが効いていない。
しかしながら、風は無く、テントを張ると好い雰囲気です。

すぐに暗くなるかと思ったのですが、まだ間があるようです。
雨も完全に上がり、風も無いので外で佇んで湖畔を眺めています。

    

久々に持ってきたNIKKAを、熱く沸かしたお湯で割る。
冷気に漂うウィスキーの香気。
波打ちの際辺りで雪遊びに興じているミニととを遠くに眺め、シェラに注いだ熱いウィスキーを遣る。



しばらくして日が暮れて、周囲は暗闇になる。
冷気も増して冷え込む。
テントに入って、いつもの幕営の夜。



今夜は湖畔の波音も静かで心地いい。
ラジオの予報によれば、明日も天気は好転しないようです。

夜も更けてくると、幕体を雨粒が叩き始めてきている。
雨音を聞きながら、寝ることにしよう。
これもまた、好いものなんですね。



物音もなく静かな朝。
やはり小雨模様。



明るくならない朝なので、しばらく寝ている。
シュラフに包りながら湯を沸かして、インスタントコーヒーを啜る。



やはり外の風景は鉛色。
雪山模様の磐梯山を見たかった・・・。



しばらく、湖畔の風景を眺めて過ごします。
また雨が降りそうなので、テントを畳みましょう。



撤収して帰路。

二本松の岳温泉に立ち寄ります。
共同浴場の岳の湯・・・このお湯もまた好いんですね。
スベスベになります(笑




END



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