三株高原キャンプ場(福島県)
2009年 11月

福島県石川郡古殿町大字松川字三株
料金:無料

早いものです・・・もう11月も終わりです。
年の瀬の声も、もうすぐ聞こえてくるのでしょう・・・。

このところ毎年そうなのですが、この冬も完全に暖冬模様です。
これから冬キャンプにチャレンジする向きには、雪の無い暖冬は好都合ではありましょうが・・・
さて、そうは言ってもこの先の冬期中には積雪で閉ざされる幕営場には、今の時期に行っておかなければならない。
そんな訳で、今回は福島・古殿(ふるどの)町の「三株高原キャンプ場」です。

実は、家を出るときの目的地は違っていて、奥会津・金山町の多目的広場へ行き温泉三昧の予定であったのだ。
途中まで行きかけたものの、どうも天気の様子が思わしくないので、急遽方向転換です。
今日は、三株高原で泣ける夕日を眺めることにしよう・・・。



南下して郡山市から南東へ向かい、石川〜古殿町へ。
郡山から離れたこの辺りは、結構な山深い地域である。
この方面でよく行った幕営地といえば・・・芝山自然公園キャンプ場、高塚高原キャンプ場、こだま湖、あたりか・・・。



日が短いので、すでに西日が夕日のような趣だ。
ここから細い上り道に分岐して行く。

      

三株高原キャンプ場へ到着。
前回(6月時)にはなかったが、キャンプ場への上り口は舗装がされていて、入り易い。
前回は、華奢な車では結構辛いものがあった・・・。

      

開放感抜群!
道路向かいには、ほったらかしの牧場施設が寂しげに残っている。
キャンプ場の体裁も無いほど簡素にすぎる場内状況が、とっても自分のお好み(笑。

水は止まっており既に冬季閉鎖状態なのだが、トイレは開放されており使える。
このあたりのことは、前回に巡視員のTさんにレクチャーを受けていたとおりのことだ。

さて、天気は良いのだが、やはり西の風が強い。
強風と言っていいでしょう・・・困りましたね。
この命名「泣ける夕日のサイト」の状況では、すぐに幕体を拡げる気になりません・・・独りのテントなら問題ないが。

     

では・・・と、命名「輝く朝日のサイト」の状況は・・・。
入り口のチェーンには鍵が設されており、上を使うのであれば前出の巡視員(管理人さん)のTさんにTELする必要も出てくる。
前回は砂利が深く車を上げるのも大変だったが、ここも舗装がされており、今後は楽だろう・・・。



上の広場にあがってみると、やはりそこも大差なく風が回り込んで落ち着けない状況なのだった・・・。
さて、どうするかと見回していると、車を置いた場所が都合がいいことに気が付くのでした・・・。



前回幕営した時に検分していたのだが、「輝く朝日のサイト」への入り口、チェーンの手前にある松の木の脇に好い空き地があるのだ。
この一角に来ると、なぜか風が当たらず好い状態なのだ。

他の野営地に行く気も失せているので、早速設営にかかる。
丁度一組様限定の、おあつらえ向きの一角だ。

     

まぁ・・・しかし、なんだなぁ?・・・こうしてみると・・・
キャンプ場の場内の一角とはいえ・・・通路沿いの・・・もはや「野宿」と言った趣だろうか・・・何だか世間から笑いものになりそうである。(笑
がしかし、こういうワイルドさがなんとも嬉しく楽しい・・・幕営はこうでなくては!
いかにもキャンプ場風の、キレイで箱庭のようなただ快適なだけのキャンプ場では、こういう幕営の味が無い。

      

周囲の枯れススキに囲まれたシブイ幕営情景である。(汗
呑むにはまだチト早い気がして、湯を沸かしてコーヒーにする。

こうして、ココは自分的に全く好い場所なのである・・・
向こう側は強風の通り過ぎる音があるのに、こうしてテン場に居るとただ遠くで過ぎ行くのを眺めているだけだ。

     

いよいよ、夕日となる頃です。
う〜〜ん!好いですねぇ!
泣けてくるような夕日(笑・・・西の空がオレンジ色に染まってくるのです。

     

完全に陽が落ちると、スッと寒さが迫ってくる。
灯りを点して夜の部。

      

相変わらず遠くのほうで風の唸る音が聞こえるが、以前としてココは平穏だ。
こうして、ミニととのお気に入りのこのテントに篭ると、確かに極楽な気がする・・・まだまだ気候が穏やかなのだ。
定番の燗酒におでん・・・今回みたいなワイルドな幕営では、こんな質素なモノのほうが状況に似合うものです。

     

不思議に思うが、こんな子供には一見面白味もないような地味な幕営に、ミニととはよく付いて来るものだと思う(汗
来るな、と言っても付いて来ちゃうんだからなぁ・・・(笑
そんなミニとと、空き缶にロウソクを入れて寝入りの準備をしているらしい。

      

ラジオを低く鳴らし、遠くの局の番組を聴いている・・・好い曲が流れている。
静かなストーブでジンワリと熱くした安酒の燗酒・・・とても美味い・・・幕営の味なのだ。

夜も更け、ふと外に出てみると、もう風は収まっており静かな晩になっていたのでした。
快晴の夜空には満天の星だが、月で空が薄明るい。
月の光は煌煌と周囲を照らし、青い影が出来ている。

とてもイイ晩だ・・・
少し早い時間なれど、寝ましょう・・・。



シュラフに潜ると、外の空気の冷たさとは別世界だ。
そのまま、しばらくロウソクの揺らぐ灯りを見ている・・・。
ミニととも自作のローソクランタンの灯りに満足したのか、いつの間にか寝てしまっていた(笑



翌朝。

気持ち良い目覚め・・・。
若干シュラフの中は暑いくらいでした・・・少しオーバースペック気味でありますね。
外は・・・快晴であります。

      

少し歩くとジャリジャリと鳴ります・・・霜柱が立っていました。
簡単な朝食の後、せっかくの好天気です・・・展望台まで登りましょう。
三株山の頂上までは大した時間も要りません。

      

登山道を登りますが、これが一気に傾斜のある上りの連続です。
がしかし、せいぜい約30分程度で山頂へ着きます。

      

展望台からは良い眺め・・・。
何でも、遠く富士山も見える・・・らしいが、滅多に見られるものではないでしょうね(笑
しばし、望遠鏡でパノラマを楽しむ。
まぁ、しかし、吹き付ける風が冷たい〜(笑

     

登山道を戻って下ります・・・向うにキャンプ場が見えます。
登山道入り口側から、キャンプ場へ向かって、直線の細い道がある。
古殿町は流鏑馬(やぶさめ)の町でります・・・これはその流鏑馬の練習かなにかで使われると言います。



さて、撤収して今回の幕営を閉じる。
好い幕営だった・・・。





END



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