三株高原キャンプ場(福島県)
2009年 5月

福島県石川郡古殿町大字松川字三株
料金:無料

GWが終わったばかりですが、週末の天気も好調で出かけないでは勿体無いでしょう?(笑
今回は福島県をドライブして幕営しようとおもいます。

とりあえず、幕営先は以前に視察した簡素な野営場とした。
野営場へは直接向かわず、あえて遠回りで温泉にでも浸かりながらドライブして行こうとおもう。



南下して福島に入り、二本松市のあだたら野営場の脇を通る・・・今日も数張りのテントが建っている。
その先、猪苗代へ下りてくると磐梯山が見えるようになります。
R49を西に走り三島町、只見川に沿って走ると早戸温泉がある。
どれ、早速、湯に浸かろうか(笑



早戸温泉つるの湯です。

只見川を目前にした、情緒たっぷりの露天風呂が良い。
いかにも濃そうな、黄土色のお湯だ。
昼前の早い時間でしたが、結構な入浴客が来ていましたよ。



<視察 坂井地区多目的活性化広場  住所:福島県大沼郡金山町坂井  料金:無料>

さて、この先、金山町になりR400へ分岐する。
ここで、あるキャンプ広場を視察に向かう。

実はここは以前、当HPのご愛読者で温泉本「ゆき湯」も頂いたこともある、やえもんさんに教えて頂いた情報によるものです。
本当にありがたいことです(感謝
それにしても・・・よくまぁ、こんな誰も知らないようなキャンプの出来る広場を御存知だとは・・・笑。

金山町からR400で八町温泉・玉梨温泉に向かって約2,3kmほど進む。
注意深く進むと看板があった。



よし、これだな!
どれ?と見るも、それらしきが見当たらず・・・。
右手を見下ろすと、水田の先になにやら車が数台止まっており小さな駐車場らしきが見られた。



コレかな??
田んぼへの側道を下りてゆく。
すると、先の看板と同じものが掲示されており、ここがその広場と判明する。

うはは!先の看板のイラストとのギャップが・・・(汗
釣りは判るけど、サッカーのイラストは無理があるんではないかい〜?!(笑
でも、こういうイイ加減さは大好きです(自分がイイ加減な人間ですから、笑)・・・どうでも良いことに粘着するようなクレーマー気質は嫌いです(笑。

      

このときは、車が数台あってその釣り人が丁度お昼時の休憩中だった。
全く、只の、小さな広場です・・・汗。
トイレがあります、これは電気も点きます。
飲用は出来ないのでしょうが、一応、水道まであります。
極小サイズのあづまや?・・・なのだが、屋根のコンクリートは所々欠けていて、なんともイイ風情ですねぇ(笑

こういう山里の極々簡素な只の広場・・・大好きな風情ですね〜!ソソります。
隣には清らかな渓流が流れ、サラサラと言う瀬音を聞かせています。
トイレの電気以外は灯りは何もないので、夜は真っ暗となりとても良さげです。
まさに・・・まさに、「温泉とど的、幕営場」・・・ですよねぇ、これは!



釣り人に話しかけると、この渓流では今はハヤ、これからは鮎、イワナ、ヤマメなど、結構釣れる場所らしい。
もっとも、自分には釣りには無縁なのでそれは気にならないのだけれど、その釣れる川沿いにこのテン場がある、と言うことが気に掛かる・・・。
シーズンになれば、ここはその釣り人たちが泊まることで混まないだろうか?・・・。

     

テントを張ることを想定するに、今はまだ良いがこれからの時期はどれだけ草が茂るだろうか?気に掛かりますね?。
まぁ、地面は平らなので、小さな広場ながら数組がテントを建てても何とかなりそうな気がする。

また、渓流に近い、と言うことは夏時期はおそらくアブとブヨは覚悟せねばならないのでしょうねぇ。
木陰も無いので真夏だと直射日光の暑さがキビシかろうねぇ・・・脇の渓流が涼しげで良いように思います。
5月上旬のいま時期、または秋頃がベストなシーズンと思える。

まだ隣の田んぼは田植えはされていません。
いづれ青々とした稲の葉が風にそよぐ季節になれば、風景を見ながらの幕営がとっても情緒を感じさせられるように思いますね。
そんなふうに、自分的にはお好みの野営スポットだと思う・・・実際に今日はここで幕営してしまおうか?



視察の後、R400を行くと近くには八町温泉、玉梨温泉があって、そのうち玉梨温泉共同湯に入湯する・・・。
噂に違わず、素晴らしい湯と、その周囲の佇まい・・・。
この周辺は本当にこんな感じの温泉が数多くあって、温泉目的でも何度も幕営に来たくなると思います。

この金山町は温泉も有名ですが、非常に珍しい「炭酸井戸」と言うのがあるらしく・・・炭酸の含まれる温泉で有名な大塩温泉にあると言うことですね。
なんでも、井戸水がそのまま炭酸水になっていると言うのです。

場所は判り辛いようですが、次回はぜひ探訪してみたいと思います。
こうなりゃ〜この井戸で汲んだ炭酸水でもって、いつものウィスキーをハイボールにして呑むしかないでしょう〜!!

しかし、まぁ、温泉の共同湯の多さと珍しい温泉、田舎の善き佇まいの町・・・金山町。
良い所ですね・・・時期を伺ってまた来てみよう。



さて、そのまま進んでR401に分岐して昭和村、「奥会津昭和の森キャンプ場」があり、少しだけ見てみる。
奥のほうに入り込むのは遠慮した。

      

ここはフリーサイトでも¥1,000を越える有料キャンプ場。
オートサイトや、ケビンもあるキャンプ場で、なかなか雰囲気は良い。



さて今度はR401を行く。
峠を下りてドライブしていると、道の脇の木陰で寛いでいる人たちがいた。
気持ちよさそうだなぁ、と見やりながらゆっくりと近づくと、そのうちの一人のおじさんに、自分の車を止められた。



何事〜?と思うと、スイカを貰いました(笑
なんでも、スイカを割って食べていたものの、3人では食べきれず、「持ってけ!」ってことでした(笑
いやー、なんだべなー!会津の人はとっても親切ですねぇ〜!

とは言えですよ、運転しながらは食えんぞな?!
少し先に行ったところの草地で車を降り、頂いたスイカを食します。
甘さいっぱいのスイカでした・・・私は今年初めて食べましたなー。
今日は夏日のような暑い日でしたから、水分補給にもって来いって感じで、大変ご馳走様でした!

さて、R401を進み、旧・伊南村のキャンプ広場。

      

久川ふれあい広場キャンプ場。
あー、懐かしいキャンプ場です。
この日、釣り人が数人、脇の渓流で釣りを楽しんでいました。



<三株高原キャンプ場  住所:福島県石川郡古殿町大字松川字三株  料金:無料>

さてここからが本題!(笑
本日の幕営地、三株高原キャンプ場のレポです(笑
前回視察していたキャンプ場です。

と、言いますが、今は奥会津に居てますけんど・・・?これから向かうのは古殿町って??・・・そこってはるか向うの、いわき方面ですよ?(笑
福島の西から東へ一気に移動ですな・・・しっかしまぁ、こういう脈絡のないところが、ほとんどビョーキ?!(笑
でも今は、甲子道路が下郷−白河まで繋がっているので便利なんですよ。

このキャンプ場は3,4年前頃、既に所在を知っていたものの、視察の機会も無くこうして幕営に来ることが無かった。
恐らくそのときの情報では有料キャンプ場の類だったからだろうか?・・・無料マニア(汗)の自分的には無料開放の野営場が優先事項なのだ。



古殿町に入り、分岐をしていよいよキャンプ場への登坂道に取り付く。
この看板から約6kmだ。
道は舗装しているが、狭く坂になっているので注意しながら進む。



キャンプ場の手前1kmは未舗装の砂利道になる。
いよいよキャンプ場に到着。

懸念している風の状態はどうか?
約2、3mほどの風、これならまぁテントは張れるかな・・・安堵。

      

前回の視察の通り、トイレと炊事棟は使える。
状況の検分をして、ではテントを・・・と、そんな時、車が向うの登山口のほうから下りて来た。
話をすると、この三株高原一帯の管理組合の巡視員のTさんと言う方だ。
どうも、今日東京から来るはずの人と間違われたようであります。

このTさんと、いろいろ話を伺ううちに懇意となった。
こうした人脈は幕営をする上で大変に重要なものです。
おかげで、webでは得られない正確な話をたくさん仕入れることが出来た。

まず、このキャンプ場は以前まで有料(安価だが)であった。
オートキャンプ場に整備する話も出ているが、組合員間での意見が一致しないのと、周辺に立派なACがあり競合することで話が煮詰まらないという。
また、このまま有料にするも、水道の給水設備などが貧弱で、関連規則の面で有料で営業とするも難しいらしい。
そして、webによればこの高原には乗馬クラブがあることになっているが、昨年だかに突然いなくなったと言います(笑
所謂、夜逃げのように居なくなったらしい。
そういうわけで現在、この周囲には牛、馬の放牧は行われていない。

さて、そのあたりの泥臭い話はさておいて、もう一つイイ話がある。
キャンプ場のテン場は、この炊事棟のある狭い一角だけと思っていたが、「実はもう一箇所ある」ということだ。

このキャンプ場に入り、その北側に通路が延びており、急坂の手前にチェーンが下がっている。
Tさんが話しながらチェーンをはずしてくれる。
実は、チェーンロックも無くなっており、もしそこでテントを張るなら、その時は自分で外して元に戻してくれれば良い、とのことだ。



こちらには結構広い広場がある。
東側が開いていて、朝日が綺麗で眺望も素晴らしいという。
そして、西側には松林が覆っており、今日のような風のある日でも、この広場はほとんど無風状態で状況が良い。

そこで、自分的に名付けました。(笑
先の西側の開けたサイトを「泣ける夕日のサイト」。
この東側の開けた広場を「輝く朝日のサイト」。

そんな話を巡視員のTさんと話しながら笑った。

さて、では、今日はどっちにする?と言うことになりまして・・・。
う〜む!と悩みましたが、今日は夕日が期待できるので、「泣ける夕日のサイト」に陣取ることにします。
ということで急坂を下り、下の場所に戻ります。

      

なかなかテントを張るに適した平地が、ここにはほとんど無いのが難点。
とはいえ、なんとか平地部分を探し当て、こんな感じに設営をする。
開放的で眺望の良い、なかなか気持ちの良い場所ですね。



夕日が沈んできましたよ・・・
あぁー!!素晴らしい!

なんて素晴らしい夕日なんでしょうか・・・。
日が沈む頃合・・・やるせない情景です。



やはり、イイですね、テント越しに夕日を眺めています。
今の瞬間は、この絶景をひとり占めしています・・・贅沢ですね。

      

日が暮れてきました。
風があるので、車の脇にテーブルを置いて腰を下ろします。
東の空に赤い月がヌッーと上がってきました。



これまた珍しく焼肉ですよ(笑
いわゆる、一人でやる卓上炭火焼肉ね(汗
でも、いやー、イイ匂いだこと。



月が上がっているので、夜空も明るい。
幻想的な感じの夜です。

近くの山の側ではトラツグミ(俗称、鵺)が「ヒィーン」と、金属的な透き通った独特な声を響かせている。
時折、フクロウの声も・・・。

その鳴き声を聞きつつ、静かに呑んでいます。
とっぷりと、こんな雰囲気に独り溶け込んでいる・・・

「この野営地では、こんな夜鳥の鳴き声が聞こえるのだな・・・」などと一つ一つ味わうように時を過ごしています。
そうしたやり方が本来の野営の楽しみ・・・本当の贅沢ではないのかな?なんて、ひとりごちたりして思うわけです。

自分的には幕営の「主役」は野営場そのものや場所の持つ雰囲気であって、幕営が成立できるなら携える道具は拘ることなく何でも良いと思うのです。
そしてその野営地に居ること、それこそが幕営の喜びの主体であって、キャンパーはその野営地によって恩恵を受けている存在に過ぎないと思うのです・・・。

それにしても・・・いやー、今夜は素晴らしい幕営の晩です。
さて、夜も更けました・・・寝ましょう。



翌朝
明け方の暗い頃も、トラツグミが鳴き響いていた。

     

目覚めは、すぐ近くで鳴き響いたキジの甲高い鳴き声で・・・ってアナタ、びっくりするよ〜ほんまに。(笑
明るくなるとキツツキのコココンの音が、間近で聞こえてくる。
期待に沿った理想通りの素晴らしい幕営場の環境。

とても気持ちの良い朝ですね、朝6時になりました。

     

「輝く朝日のサイト」へはこの通路を行きます。
チェーンの先が砂利の急坂、これがチト大変。

      

この広場は、5月末には「三株高原祭り」の会場にも使われると言うことです。
草刈りもされると言うことなので、その後であればいっそう状況は良くなりそうです。
見晴らしも最高、状況がよければ太平洋も見渡せると言う。



下りてきて「泣ける夕日のサイト」を見下ろす図。
向うに控えるのが、三株山です。
今度は時間を作って展望台まで行って見たいですね、状況良ければ富士山も見えるということです。

さて、撤収中、昨日のTさんが来て談笑。
お礼を言って後にする。

      

ちなみに、乗馬クラブが居なくなった跡地(笑)を覗く・・・事務所として使っていたようだ。
驚いたことにまだ電気も水道も止まっては居らず、かといって利用されているほど綺麗でなく、半分廃墟のようなのですが・・・。
TVも映ってしまった・・・どくろべぇさまが写っている(笑

さて、この「三株高原キャンプ場」・・・好い野営地ではありませんか!
泣ける夕日のサイト、輝く朝日のサイト・・・お好みで、どちらもいいですね〜。
場所柄、風の有無が心配どころですが、状況がよければ一面の眺望を独り占めで幕営が出来るのです。






END



掲示板に、ご感想をお寄せくださると大変嬉しいです。
掲示板

home | page top | back | next