北東北 お気に入りの野営地C
笠詰野営場(岩手県)
2008年 9月

住所:岩手県花巻市大迫町内川目岳
料金:¥100/一人(巡視ある場合)

早いもので、もう9月も最終の週末だ。
この日の朝は寒さを感じた・・・西高東低の冬型気圧配置となり、一時的に一月近く先に進んだような気候なのだ。
起きてすぐ天気予報を聞きながら車に荷を詰めていると、ラジオから凄いことを伝えている。
岩手山、月山などで軒並み記録的に早い初冠雪を認めたと言うのだ。
うかうかしていたら、もう岩手山に雪化粧とは・・・焦ってしまう(笑



さて、早朝いつものように荷を詰めて車を出す。
何処まで行くか・・・
期待に胸を躍らせて北方面に舵を取る。

今回も移動は恐らく6〜7時間程度かかるんだろうか。
いつも移動中のドライブの友は大好きなパットメセニーグループ(PMG)のCDだ。



「The Road to You: Recorded Live in Europe 」  試聴サイト

これはライブ版のCDで、すでにもう15年くらい聞き続けているヤツだ(笑
とにかく大好きなPMGのCDは、幕営へのドライブには絶対欠かせない。
特に「First Circle」など今回の幕営ドライブでは合計20回は聴いたろうか・・・約9分近い曲だから合計180分か?^^。
非常にリリカル(lyrical・叙情的)な美しい曲で途中雨上がり後の虹の景色と同期し、何ともいえない感動だった。
とまぁ、ワタシの大好物・・・幕営、NIKKA、そしてパットメセニー(笑
パットメセニーのCDはもはや幕営道具の一つだろうな・・・^^



<視察:平塚花巻交流の森  花巻市金矢第5地割 無料>

ってなことで、気ままにキャンプ場のメモに従って寄り道です。
道すがらキャンプ場があるらしかった。



うむ、看板にはきちんとキャンプサイトを明示している、間違いない。
では、とそのサイトのほうへ。

      

とても小さなエリアのキャンプ場である。
管理棟には人が居るらしい雰囲気があったが、今は不在のようで詳細を聞けない。
地面の平地もあるが、どうも板張りのでかいベースがメインのようだ。
常設のテントはカビている。
夏時期は木陰があって良さそうだが、何かお好みの雰囲気というか食指が出ない感じ。
無料のキャンプ場で、すぐ近くに温泉もあって街からも近くて便利も良いのだが。
学校行事などでよく使われているようである。



さて、雨である・・・天気予報は、はずれ。
時折、強い雨。
北上しているわけだが、その行く先を見れば黒い雲がどんよりと被っており悪天候は見て取れる。
こりゃダメだな、空の明るい方向に舵を切ろう。
ということで、ついでにそちら方面も一つキャンプ場があるね、見て行こうか。

      

細い上り坂を延々と進んでやっとたどり着く。
ここは有料キャンプ場でバンガローも併設・・・ということなので、もうちょっとちゃんとした所かと思えば・・・。
閉鎖中ですな(笑・・・きっと団体で利用申請でもすれば開けるのだろう。

   

サイトまで車では上がれずしかも板張り・・・これでは小型のツーリングテントは張れぬ。
草地も所々にあって何とでもなるが・・・どうのこうの言ったところで閉鎖中なのよ、閉鎖中(笑



さて、寄り道したこともあってもう既に今夜の寝所を考える頃合だ。
もう遠くへは行けない、後2時間以内で着けるような所でなければいけない。

   

という事でサクサクと進んでお気に入りになった場所へ到着。
山奥・・・のさらに奥、全くの無人の野営場。
野営場には看板すらない。
下の段にも入られるのだが、いかんせん、なびくが如くの丈のフサフサの草叢状態で、これでは使えん。
トイレはこの草叢の向こう側となる。

    

やはり、この中段部分の白樺もある広場が良い。
ここだと水が使える炊事棟に近くて良い。

うむ!良い雰囲気だ、素晴らしい幕営地である。
不思議なものである、先ほど見てきたキャンプ場の方がキャンプ場らしく見えるのにどうも食指が湧かない。
しかしここのような山奥で霊験漂うような場所のほうこそ、大いに魅力的であり訪れるべき幕営地である。

    

すぐ隣は渓流、場内にはこの渓流の瀬音だけしか聞こえない。
好い場所だ・・・とても素晴らしい。

    

時折雨粒が落ちるが降るわけでもなく、屋根掛けするほどではない。
日が沈む頃の一時、分厚い雲の隙間から夕日が射した。
朽ちたカマド跡を使って焚き火する。

と、そんな時に渓流のほうから釣り人が二人出てきた・・・ビックリ(笑。
炊事棟には魚を入れた網箱があって水を流していたので、釣り人の予想はしていたが。
二人はキャンプではなく、支度をすると1BOX車に乗り込み出ていった・・・千葉ナンバーだったが。(笑

   

日が暮れてきて夕食とするか。
山奥の野営場にご飯の炊ける良い匂いが出始めてきた。
今日は贅沢に牛丼もどき・・・。
ふもとの小さなスーパーで求めた国産牛肉、赤札¥220のパックが泣かせる・・・給料日直後だってのに何ていじましい(笑。
お、お〜?うんまい!・・・幕営マジックの調味料も効いたか?

    

食後はホットウィスキーを飲みつつ、好い感じの焚き火の炎の前で寛ぐ。
あぁ〜、最高に好い時間だ・・・つくづくこうした幕営での喜びをかみしめる。

それにしても焚き火があるから良いものの、時間とともに深々と冷えてくるのだ。
吐く息は真っ白で、まるで11月の下旬頃のようだ。
朝の出掛けに初冠雪のニュースを聞いて良かった。
ジャンパーやシュラフも暖かいものを入れ替えて持ってきていたのだ。
季節の変わり頃はその辺りに注意が要るね。



さてイイ頃合の時間、夜も更けました。
バーナーの燃焼音が無ければ、隣の渓流の音しか聞こえない状態。
ランタンの明かりを消すと、だいぶ遠くに離れてあるトイレの窓越しの明かりだけがポツンと淋しげに見える。
さて冷えてくる、そろそろ寝よう。



夜中に一度目が覚めたとき、雨がテントを叩いていた。
ふと、道具が濡れて大変・・・と良く思い起こせばちゃんと片付けて寝たんだった。
テントにちょこっとでも前室があると、靴もそうだけど小さな道具も入れて濡らさずにすむのが良いね。

   

とても爽やかな朝だ。
前夜の残りを朝食に温めている間、小物類を仕舞う。
日が出て良い感じ。
熱々の食事を進めているとやはり釣り人がやってきた、地元の人のようだ。

    

残るテントを畳めばもう撤収も終わってしまった。
最後に熱いお茶で〆よう。
とても素晴らしい幕営地だったなぁ、年内にまた再訪したい・・・が、恐らく11月には手前の道路が冬季閉鎖だろう。



帰路、真っ直ぐ帰れば早いのだがまたまた寄り道。

      

道順が分からなくて散々だ。
諦めかけたところでようやく発見。
細い坂道を上がってくる。
管理棟はあるが、連絡場所の張り紙のみで無人だ。
テン場は板張りで点在。

それよりなにより、ここは配置が悪すぎる。
管理棟、テントサイト、トイレ棟、炊事棟、広場・・・どれも見事に離れていて使い勝手が悪すぎ。
うーむ、食指湧かずです。

さて後は思い残すことなく帰路一直線。
またまた冒頭のCDがドライブの友である。
今日も、そしてまた次回も同じように・・・。(笑





END



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