北東北 お気に入り秘密の野営地B
竜ヶ森キャンプ場(秋田県)
2008年 6月

住所:秋田県北秋田市七日市字仙戸石沢国有林地内
料金:無料

今週は一気に遠くに出向くのだ。
本来梅雨の時期で幕営には向かないものの、今年は遅れているのだろうか天気予報では北東北は晴れ予報。
前夜の仕事での宴会中に考えていたのは、何処で幕体を広げるかということだった。

そう言えば前回、視察で見つけて一目惚れした野営場があった。
えらく遠く、自宅からは片道約400kmで約8時間の道程である。
うむ、今回は其処が良い・・・即決、決まり!
そうと決まれば、コップ酒を一気に飲み干しそそくさと宴会場を後にして早めに帰宅するのだった。
金を使ってまで仕事話を混ぜ込んだ不味い酒など飲んでいられないのだ・・・(笑



翌朝am6時、計算どおりすっきりの目覚め。
前夜帰宅時に既に荷積みは済んでおり、車を出すだけだ。

時間が早いと道路も空いていて順調に北上できる。
宮城〜岩手への県境までは、主要国道でのじっと我慢の退屈なドライブ。

   

まだ昼前の早い時間なのだけれど、良い感じに温泉があり浸かって行こう。
¥300と安い。
湯は循環で透明だが、鉱物系のツンとした匂いが特徴だ。

サッパリして車に戻ると、梅雨時とは思えない暑い陽気でまるで夏を思わせる。
車の窓を開けると風がとても気持ち良い。

さてここから今回の目的地、北東北の秘境とも言える山奥にある野営場まではまだかなり遠いのだ。
地道に北上を続け、主要国道を離れる前に食材を求めるが、都合良くスーパーが見当たらない。
分岐するのを遠回りして隣町まで行き、僅かな食材を買う・・・
この苦労を考えれば、幾つも通り過ぎてきた大きな街で済ませておけば良かったのだ。

さて分岐を重ねて野営場へのルートに取り付く。
野営場の何kmも手前から未舗装の悪路となる。

      

それまでの林道を分岐し別の林道に入り小さな橋の向こうに野営場がある。
野営場のその先は登山口である。
相当な秘境感である。
大抵のキャンパーなら、先の主要道路を分岐した時点でもう辞めるだろう。

さて〜〜、ようやく到着である・・・。
いやー、やっぱり遠かった(笑

    

前回視察した時のままの、とても素敵な野営場の状態だ。
まず目を向けるのが、開放的で落ち着きのある広場だ。
中央にポツンとファイヤーサークルがある。

トイレ棟は立派だが非水洗。
そのトイレ棟の上部にはテントサイト。
テントサイトはひな壇状の、登山向き野営場に良くある小さめの整地サイトだ。
が、しかし、やはり気分の良いのはこの広場だろう。

    

さらに場内には管理棟らしき立派な建物がある。
無人で自由に使える状態。
広くとても綺麗なフローリング床になっており、この中で過ごすことも出来る。
中には利用者名簿があり、これに記入することになっているらしい。
もっとも、利用申請というよりも利用状況の把握の為のようである。
こうして利用の実績があることで、今後も管理が維持されるのであろう、と記入する。

   

広場の上部には炊事棟がある。
水は生水の為に飲用不可。

さて、あまりに天気が良くて暑い・・・。
蒸し暑くて歩き回っただけで汗が吹き出て困った。
少しは風があると良いのだが・・・。

   

とても静かな場内で、脇を流れる渓流のサラサラとした瀬音しか聞こえてこない。
経験上、こうした状況では夜や朝には露が下りるはずで、そのためにタープを設えて置く。

早速、汗かきの体を拭きながらタープ下で落ち着く。
さっき買ってきた氷、まだ溶けないでくれているのがありがたい。
レモンを絞って風味をつけた冷たい水が最高の贅沢。

しばらくして場内の雰囲気に馴染んだところで、早々と焚き火。
こうしてファイヤーサークルがあると焚き火がやり易くていい。

      

しばらくして寝所の設置。
あっという間に建ってしまう。
このようなとても清々しい芝生なので、気持ち良く寝られそうである。



100均品のLEDランプである。
電池は約30時間程度もつ様であることが、使ってみて判った。
電池を交換する・・・ボタン電池CR1220なのだが、一個¥230!で二個使い・・・あ、あれ??(笑
しかし、某国製とは言え電池より安い値付けとは・・・。
まぁ、今度の電池は国産のブランド部品である、どれほど稼働時間が延びるのか楽しみである。

   

コールマンの昔のガスバーナーである・・・。
ジツはワタシはこういうタイプのガス品は好きでは無いのだ・・・元来液燃派、それもケロ派である。
がこれは、バーナー部分の形状が液燃ツーバーナー#413と同じ形状なのでその雰囲気が良いので許す。(笑
来る途中、コールマンの純正ガス缶まで買ってきてしまったではないか・・・ガスは嫌いな(ry
そんなことをミニととに口説いてもしょうが無く(笑、せかされてご飯炊き。
つまりだ、コレはミニととの愛用品と言うべき、使用の簡便な道具なのである。

      

日が暮れて暗くなるにつれて、良い感じに涼しくなって来ておりすっかり汗も退いた。
自宅のウィスキーが切れていたので、珍しく芋焼酎を持参してきた・・・ジツは昨夜の呑み会での残りの持ち帰り品である(笑。
NIKKAのグラスに氷とレモンを入れ、芋焼酎を爽やかに遣る。



あー、なんとも雰囲気が良いね!!
なんとも素敵な野営場・・・。
全く非の打ち所の無い、これこそまさに野営場の正統。



焚き火を前に寝酒モード、遠くでふくろうの鳴き声が響く。
パチパチと焚き火の爆ぜる音、真上にあがる煙を目で追うと頭上には満点の星空。
うーむ!なんて素晴らしいのだ!
ミニととでも見分けられる北斗七星はもとより、もっと小さな星までくっきりと見える・・・久しぶりだ、こんなに星を見るのは。

しばしこの野営場の夜を堪能して、焚き火を積み重ねて燃えカスが残らないよう配慮して置く。
少し早いが寝ることにしよう。



アンコウの提灯みたいに点いているランプが面白いね(笑
さて、寝ましょう・・・向こうの焚き火の灯りが常夜灯代わりに揺らめいていた。



早く寝たので起床も早い(笑



ヒンヤリした空気が気持ち良いが、予想通り露が下りていて濡れている。

      

焚き火の跡は綺麗サッパリと、御覧の通りの仕上がりとなっている。
ランタンなどの道具も虫を払って拭き掃除をするうちに、ミニととも起床。
帰路も長時間かかる、ゆっくりは出来ないので早速簡単に朝食を済ませる。

曇り空で幕体も乾く気配が無い。
露を払って撤収。



緑濃い山奥の野営地を後にし、少しづつ秘境地を離れる。
やはり、この野営場は素晴らしい雰囲気の幕営地であった。
近くなら何度でも訪れたい場所である。
新緑が素晴らしいなら秋の紅葉時期も良いのだろう。
北東北にはこう言う素晴らしい野営地が沢山あるのだ。



<視察: 東山森林公園>
秋田県雄勝郡雄勝町小野清水地内  無料

さて何時間も車を走らせ、秋田と山形との県境付近にある秋田県雄勝町へ来た。
普段、幕営では飽きるほど通過するR13沿いである。
そう言えば・・・と、ほんの気まぐれに思い出したのが「東山森林公園」である。



R13から分岐して約10分。
山に上るように進む。
すると、開けた感じに整備された場所に出る。

      

キャンプ場手前に駐車場とトイレ。
そこから炊事棟に向かって上がるような感じだ。
炊事棟手前の開放的な平地が適地に思える。



テントサイトはその右側で大きな板張り状である。
上にあがると場所により板張りでなく、ひな壇状の整地サイトもあり色々選べる。
がやはり、先の炊事棟の手前下あたりの場所が適地だろう。

この東山森林公園はかなり広大なエリアとなっていて、各種遊歩道が巡らされ散歩にも良い。
コテージもありこれは有料の予約制だ。

なかなか良い所です・・・無料で気軽に利用ができるし雰囲気も結構いい感じ。
ただ、この周辺にはあの有名なとことん山があり、安価で温泉つきキャンプ場のまえには競争力はないだろうか?
がしかし、個人的にはこちらの無料キャンプ場も捨てがたいと思わせるものがある。





END





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