三ノ倉高原キャンプ場(福島県)
2008年 6月

福島県喜多方市熱塩加納町米岡字梨木平地内
無料

本来なら東北も既に入梅なのだろうが、今年はチョッと違って晴天続きだ。
ガソリン高騰の折、遠出はキビシイので近場の幕営地でいつもの幕営を楽しみたい。
今回は福島方面が良いだろう・・・と思っていた。

さて天気の良い土曜の朝、近場なので早出の必要は無くいつものように持ってゆく道具を並べ、ゆっくり準備作業をしていた。
突然、ラジオから地震速報が流れた瞬間、揺れが来た。
地面がゆったりと滑るように揺れる・・・しばらくして収まる。

岩手・宮城内陸地震が発生したのだ。
以前も通ったりしたエリアで、今回そちら方面に向かわないのは只の偶然かどうか・・・。
とにかく被災された方々には、一刻も早い復旧とお見舞いをお祈りします。
幸いにもワタシの方面には一切の影響は無く、平穏平静な状況でした。



さて、各方面の状況が概ね把握でき、出立する。
途中、そう言えば・・・と、急遽思い出して回り道して視察。

<視察:本宮キャンプ場  山形県高畠町上和田>



山形県の高畠町の山奥、豪士山登山口に名も知れないキャンプ場があり、幕営レポを貰っていたので視察に来たと言う訳である。
昨年、一度視察には向かっていたのだが、分岐を間違えて到達できなかった。
今回は天気もよく問題なく到達。
おぉ、立派な看板がある・・・この看板がとても重要である。

      

キャンプ場とは言え、全く体裁は無い。
給水、トイレ等の設備なんて一切無し。簡易トイレの痕跡らしきベース部分の残骸はあった。
もう既に廃墟状態のキャンプ場である。
殆ど平らな所も無く、ホントにキャンプ場なのだろうか?

が、しかし先の看板が重要である・・・ココはキャンプ場です、と誇示しているのだ。
たとえキャンプ場らしくなくても廃墟状態であっても、あの看板一つで堂々とココにテントを張り幕営出来るのだ。
キャンパーがキャンプ場でテントを張りキャンプする・・・何ら論理は破綻しない。

キャンプ場の看板が無ければ、いわゆる勝手な野宿行為と言うことになる。
野宿は公園であろうと河川であろうと、立ち退けと言われてしまえば反論できないだろう。
大方の土地は管理者・所有者が居て、キャンプ場以外でのキャンプ行為は法に抵触するのだから。
御存知だろうか?各自然公園に於いては自然公園法と言う法律により、指定場所(つまりキャンプ指定地)以外でのキャンプ行為は一切禁止である。

そんな後ろめたい思いをすることなく、あの看板たった一つでこの林間に於いてはワイルドな幕営が合法的に行えるのだ。
もっとも、こんな場所での幕営なんて普通の感覚なら一笑に伏されるよね・・・すごい物好きですね、と。
しかしながら、このとき看板の脇には3台もの車が停められており関東からの登山客が着ているといういう事が判る。
こんな秘境地にあっても人が・・・(笑



<視察:三ノ倉キャンプ場  福島県喜多方市(熱塩加納村)>

さて、寄り道をした後は米沢にと入る。
マンネリだが、いつものルートを体が覚えてしまい、勝手に小野川温泉へと舵切りしてしまう。
美味しいラジュウム玉子を求め、小町の湯へ。
素晴らしい野天風呂・・・入り口の協力金¥200は必ず入れこと。
湯温も適温で、いつもながら気持ち良い温泉だ。

その後は大峠トンネルを抜け下りれば直ぐに熱塩加納村だ。
看板を目安にスキー場方面へ向かう。



スキー場の管理棟前を素通りし、そのまま真っ直ぐ進み砂利道に変わる。
この道も以前に比べると部分補修がされて、軽自動車でも行き易くなった。

    

お気に入りの、いこいの広場へ車を入れる・・・とするが半分を倒木が塞いでいる。
少し倒木をずらして入場。
風が強いからか虫も居ないし、草ボウボウでもなく場内の雰囲気は思ったよりイイ感じだ。
ココは標高もあり、眺めが良い。



少し雲が掛かっているが、向こうには磐梯山も眺められる。
ただ、正面の山に無残に刻まれた砂利採石場の跡が、残念ながら妙なコントラストの風景になっている。

    

しかし・・・この場内の地面は手強い。
石が多く堅い地面なので、太い鉄ペグでも刺さりが甘くて強引に叩くと太い鉄ペグが曲がる。

時間に余裕があるので、家から持ってきた温いビールを飲みながらゆっくりと作業する。
日差しに当ると暑いが、風が冷風で暑いのか涼しいのか良く解らない変な感じだ。
一回り周辺を見てまわり、タープ下に腰を落ち着ける。

目の前には山なみの風景。
ゆっくり動く雲を見ている・・・今朝の地震であの道路が、あの温泉宿が・・・と思うと無常感が込み上がる。



しばらくして、キャンプ友の安倍氏が到着。

      

挨拶もそこそこに、NIKKAファンのワタシに嬉しいプレゼント!
NIKKAのヒゲおじさんマーク入りのロックグラスだ。
これはイイ!!最高、ありがたいねぇ!

酒の肴はトマトと胡瓜、荒く切って海の塩白いダイヤを振る。
これがまた簡単で美味しい。
ゆっくりと夕刻が過ぎて行く・・・貸切の野営場である。



呑みながらチリビーンズ(もどき、笑)を仕込む。
今日はミニととがいないので遠慮なく辛く出来る。
こう言う鉄鍋料理は簡単で気を使わずに出来るので、ワタシの様な料理ベタには重宝するメニューだったり。(笑
幕営で食すと結構、美味いんです。

   

日も暮れてマッタリしています。
不思議と虫が居ないのです、蚊もアブも全然居ないので快適で拍子抜けな感じです。
と、言うのもそのはず、冷え込んで来るんです・・・既に吐く息は白くなってジャンパー着ても寒いくらいです。
炭火の暖が嬉しいです。

正面の木々の隙間から、喜多方の街明かりが見える。
星も煌めいてとても綺麗だ。
風も完全に無風となり、絶好な野営状態なのだった。

   

貸切でシーンとした野営場、二人は幕営の話や音楽話、ギターを爪弾いたり・・・
気が付けば、夜も更けている。
寝ましょうか・・・ワタシも寝床を作ります。

ふっ、ふっ、ふっ!!今回は満を侍してイザ登場!
コレだ!
コットに合わせて使える設計に仕上げも良い作り、フォルムもカッコ良く、ズバリ¥1,980!!
丁度タープとの色合いも揃って良い感じだ。
どぉ?と、安倍氏に聞くと、感動至極の様子であった(笑

いやー好いね!これからの暑い夏場には、どんな高価なテントもこの快適さには及ばないだろう。
今夜は少し寒い夜だけど薄いダウンのシュラフで充分に快適だ、真夏の熱帯夜なら薄い上掛け一枚で充分だろう。
100均のLEDランプを常夜灯にしておきましょう・・・。
では、おやすみなさい。





スッバらしく快適!
こんな快適でコンパクトな幕体がわずか¥1,980!価値ある一品です(笑
一度お試しあれ・・・。

    

今朝も天気が上々、空気は冷たく清々しい朝だ。
周辺を軽く散歩。
戻ると安倍氏も起き出した。

ラジオからは震災のニュース、聞くたびに風景が思い起こされ、残念さに心苦しい思いだ。
そんなことを二人で話している。
目の前の向こうの雲が少しずつ流れ、磐梯山の姿も見える。

   

朝食は安倍氏に作って貰ったジャガリコ・マッシュPとインスタントのコーヒー。
見上げれば、快晴の空にハンググライダ−が舞っていた。
ゆったりと朝を過ごし、頃合で撤収となった。

帰路はそのまま下らずに、奥の林道をドライブして太平湖に下りる。
林道ツアラーだ(笑
細い道路をゆっくり下り小さな集落などを過ぎて、熱塩加納村へ戻る。



仕上げは温泉施設「夢の森」でひと汗流してさっぱりとイイ気分。
さて、まだ時間も早いこともあるし、あちこち見て回りながらの帰路とします。





END





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