姫神山一本杉園地(岩手県)〜岩木青少年スポーツセンター(青森県)〜源兵衛平高原(岩手県)
2008年 5月

    

GWの後半戦、4連休での幕営旅である。
今度は天気模様もまぁまぁ良い感じである。
カレンダーから見れば5月に入っての後半の連休が、今年の本格的なGWであろうと思われた。
したがって、観光地周辺をはじめキャンプ場などの場所にも、当然多くの人が集中することが予想される。

ワタシなど、普段は週末の度に幕営を行い人の何倍もの泊数を重ねているのだから、こんな時期くらい止めればいいのに・・・。
と、自問自答しながらも、日々神経をすり減らすサラリーマンの性、やはり連休の魔力には勝てない・・・
テントを携えては、その時期のその場所で幕体を広げる、同じ場所に何度行ってもその都度に一期一会なのだ。



<姫神山一本杉園地キャンプ場>
住所:岩手県盛岡市玉山区馬場前田(姫神山一本杉コース登山口前)  料金:無料


さて、今回も北東北へと舵を取る・・・全く悩むことなんかない、キャンプするなら北東北へどーぞ!(笑
恐れていた幹線主要道路の渋滞もまだない。
スムーズに車は北上を続けている。
とは言え、飽き飽きする通い慣れたいつもの国道、そしていつもの道沿いの風景。

岩手平泉に差し掛かかると、やや渋滞。
その後、2箇所ほど無料キャンプ場を覗くとテントが・・・こんなマイナーなキャンプ場も賑わいの様相、GWなのだ。
貸切でひっそりした野営場なら、今日はそこでテン泊したかったが・・・。
普段なら気にも留めない場所ですら、このGWでは貴重なサイトなのだ・・・焦る心をなだめながら舵を切るのだった。



さて、そんなこんなで一縷の望みで到着したのはお気に入り野営場、岩手の姫神山一本杉園地であった。
先客で賑わっていないといいのだが・・・。
一時、岩洞湖の白樺林の幕営も考えた・・・が、きっと何張りかのテントがあるのだろうと今回は遠慮した。
そこへは何れ落ち着いた頃合に行くことにしよう。

一本杉園地へ到着して側道を回り込むまではテントも伺えずガッツポーズだ。
いざいつもの場所へ入ると、なんとそこには・・・

   

まさに今、テントを張ろうとしているお方が。
予想外のことで一瞬誰だか解らなかった(笑

「あ、とどさん!とどさんくらいしかココに来るワケ無いかと思ってましたよ〜!」
YAMAHAのメイトでMSRのテント・・・こっ、このお道具建てと言えば・・・この人しか居ない。
なんと!キャンプ友ぎんなんさんではないですか〜何年ぶりの再会ですかね?確か2006年以来の丸二年ぶりでないかい?

それにしてもなんだろか?この偶然は?・・・あるいは必然なのか?(笑
まるで狙いすましたかのような偶然・・・この後、さとし氏も合流・・・これまたお懐かしや!

      

桜が満開なのであります・・・見事にお花見幕営。
暑いくらいの陽気、乾いた空気でとても状況が良いのだ。
少し小虫が煩いね、そんな季節の到来。今度からは虫除け対策も要るね。



夕日の沈む位置が3月の時とはだいぶ右にズレてきた。
しばらくこの夕日を眺めて過ごす。



ワタシはこの姫神山一本杉園地でのこのシチュエーションは、数ある東北の野営場の中でも屈指のものと思っている。
それでもこの野営場はまだ無名の部類だろう。
南部富士・岩手山の山容といい、夕日の沈む行く荘厳な儀式といい、この瞬間を求めることこそ本物の幕営だ!と主張したいね。



さっきの夕刻に、あるご家族が隣に設営をはじめた。
いきなりこの場所では他のキャンプ場では満足いかないよ?などと、皆でいらぬ心配などをする(笑
聞けばどうもwebで仕入れた情報でこの場に来たと言う・・・それって、ひょっとして?(笑
その御家族4人を焚き火に誘い、冷え込んだ晩を一緒に過ごす。

全く予想だにしなかったキャンプ友との再会、偶然一緒になった御家族。
独り幕営旅ではあるのだけれど、こんなハプニングも旅の楽しみだ。



この姫神山一本杉園地にはもう何度もテン泊したが、こうしてこの場所がテントで賑わったのは初めてのことだ。
お互いツーリング幕営同士、朝の行動は早い・・・am7時過ぎには既に本日のドライブの準備が済んでいるのだ。
この先の無事を誓い合って散会、友二人は飛に向かうと言う・・・抜目無いね良い所知っとるな、でもワタシは先週行ったモンね。笑



さて、ワタシは北上を続ける。
無計画で行く当てなど無い(笑。

とりあえず、近場の無料キャンプ場を視察でもしてみるか。
高森高原キャンプ場というところだ。

      

うねりはあるものの、広くて気持ち良い芝生の広場がサイト。
管理人も駐在せず受付なんかも不要、まさに気ままに利用できるのが一番のメリット。



広場奥には鳥居に忠魂碑も鎮座、一種重い雰囲気かも知れませんがワタシには何ら問題無し。
トイレも給水も簡素そのものでイマイチ、でもそんなのはあれば充分なものなのだ。
そしてこの周辺はまさに高原の気持ち良い雰囲気のロケーション。
キャンプ場は開放的で好い感じのところで、のびのびと幕体を広げられ無料で気軽に利用できるところだ。



実は前日の夕方、愛用のデジタルカメラが故障し液晶の表示が無くなり、殆ど感に頼っての撮影となりやや鬱であった。
もともと撮影のセンスも無く見辛い上にカメラの故障で、御覧されるにはどうしようもない写真となり申し訳けありません。

さて、その後当ての無い旅は続く。
青森への県境を過ぎた。



みろくの滝というのを見に向かう。
お気付きでしょうか?何となくスヌーピーに似てませんか?
滝はソーメン滝とも言われるのですが、スヌーピーの横顔に滝が落ちる様子が面白いんです。
行くまではこんなにスケールの大きな眺めとは想像していなかった。
じっさい、大きなスヌーピーの岩なのだった(笑



<視察 北東北の無料オートキャンプ場>

みろくの滝を見た後、更に車を進める。
途中、山間に差し掛かり都合の良いところにトイレ休憩した。



こんな山奥になんだか整った感じの場所、トイレも相当に立派。・・・なに?ここ。
トイレは道から入った直ぐのところ。
奥のほうにも公園らしく広がっている。

案内看板を見るとオートキャンプ場とある。
おー!?新規発見の無料オートキャンプ場を発見か?!

      

トイレの奥に簡易のアスレチック、更に奥に進むとオートキャンプ場。
遠慮なく焚き火できるファイヤーサークルと、その周囲のテントサイトは綺麗な芝生広場。



オートキャンプ場ではあるが、こじんまりで物寂しげなヒッソリ感が好感を持てる。
人工的なサイトなので個人的にはイマイチだが、無料でこれだけ立派なキャンプ場でありこれは超穴場のキャンプ場であろう。



炊事棟、シンクは二つだけだが水も出るし蓋付きのシンクと言うのは初めて見た、ココもとても綺麗な設備であった。
ココのキャンプ場のマイナス点は、先の立派なトイレとこのサイトが約50m程離れていて不便なこと。
それと、マムシ注意の看板があることだ、熊注意の看板は無いが敏感な向きにはこんな所には近寄らないことだな。

GW中のこの日にも誰も居なかった・・・まぁ、そーとーな山奥ですからねぇ・・・が、北東北はこう言うのが好い。
オートキャンプスタイルの向きには大変お勧め&超穴場のオートキャンプ場である。
利用したい方には詳細をお教えしますのでご連絡ください。

さて、次に向かったのは近頃話題の秘湯・・・か?笑。
まぁ、行くだけ行ってみっか。

    

思ったとおり、観光客多しで小虫も多く実質浸かることなんて出来ない、なんとも恨めしい秘湯(笑
この林道の奥に行くとカーブの一角にキャンピングカーが2台居て場外キャンプ、やっぱりGWだね。



<岩木青少年スポーツセンターキャンプ場>
青森県弘前市常盤野字湯段萢1-2    料金:¥525/1人(入浴料込み)

さて、更に北上である。
そろそろ、本日の寝場所を気にする頃合だ。



青森・弘前を目前にすると、見事な岩木山の雄姿が素晴らしい景色を楽しませてくれた。
岩木山というキーワードで、温泉つきのキャンプ場を連想した。
やや安直だがそこに決めよう。



受付を済ます。
有料¥525だが、例えば無料野営場に泊まったとしても、温泉に行けば¥500は使う。
ココはセンター内の温泉には何度も入れるし、それを考えると無料キャンプ場と同等に思って良い。
今日も高校生の部活合宿で大勢が泊まりのようであった。



正面に岩木山の雄姿がドーン!である。
見事なロケーションではないか。
いいねぇ、ココは。

時間に余裕があるので、テントを張った後に鯵ヶ沢までドライブ。
あの名物焼きイカを買う為だ。
名物に美味い物なし、なんて言うけれどここ鯵ヶ沢の焼きイカロードでの焼きイカは最高だ。



焼きいかロード。
繁盛している。
皆思い思いの店に立ち寄ってはイカを焼かせている。
焼きイカを買って町内を一回りして、今夜のテント場に戻る。

    

早速、センターの温泉に浸かる。
この温泉のお湯がまた極上なのだ。

玉川の強酸性の湯を薄くしたような感じであるが、まるでリンス液に入ったようなスベスベツルツル感が凄い!
それでいて熱くて薄く白濁で強い硫黄(硫化水素)臭。
ココは隠れた名湯ではないだろうか?絶対にそうだ!

さて、日が暮れると冷たい風が吹いて来る。
三度ほど先の極上温泉に浸かって夜を過ごす・・・何とも好い感じなのだ。

翌朝はスッキリの目覚め。
少し早めだが撤収してしまう。
既にテニス部合宿中の高校生は早朝練習が始まっており、センター前を横切るのにも気恥ずかしい感じ(笑
みんな爽やかないい顔してる・・・酒飲みの親父キャンパーはこんな時はチョッと肩身が狭い(凹

   

岩木山神社を参拝、ここは立派で広大な敷地の神社。
リンゴの白い花がまた好い、今時期は満開だ。
そのリンゴの木々の花々越しに雄大な岩木山津軽富士が見事だ・・・とても素晴らしい、絶景である。



以前に利用したことのある穴場のキャンプ場に立ち寄ってみた。
ここから見る岩木山が好いのだ、夕日にシルエットになって浮かび上がるのだ。
ファミリーキャンパーが貸切で贅沢なキャンプをしており、朝食の準備をしている所であった。
やはりGWか、このような世間には知れていないキャンプ場にも必ずテントが建っている。



<源兵衛平高原キャンプ場>
岩手県岩手県宮古市(旧・新里村)刈屋9-98   利用料金:無料

さて、ユルユルと青森県を南下している。
碇ヶ関まで来た所でクーポンで無料温泉へ。
まぁ、悪くは無かったけどもこの周辺なら秘湯・強力無比の古遠部温泉にするんだったな、失敗。

さて舵を岩手の秘境へ向けて行く。
う〜む結構遠いんじゃな〜。

一気に移動して岩手県の旧新里村の源兵衛平高原へ。
もう通い慣れたアクセスルートだけれど、分岐してからが遠いんだよな。

      

pm2時30分頃、キャンプ場着
ひっそりキャンプ場だ、誰も居ない・・・しめしめ、予想どうりだ。

げんべい小屋も開いている。
この小屋では立派な炭火台が二つ、広いフロアがあって悪天候時にはこのフロアにテントを張ることが出来る。
小屋前の水場にはカエルの卵の塊が浮いていて今にも孵化しそう、茶色いカエルも数匹が中で生息中(笑
実際、この水場は飲料として管理はされていないもので、このキャンプ場には給水はないと言うことだ。



ありがたや・・・薪がこの通りに常備されている。
テントは後回し、まずは焚き火でこの野営場に魂を入れるのだ。



ファイヤーサークルで遠慮なくバンバンやる(笑
煩わしい小虫も煙と火の熱さで、周囲には一瞬にして居なくなった。

   

焚き火を前にビールを飲みながら、ユルリとテントを張る。
ここは平らな所が殆ど無く、げんべい小屋前が一番のサイトだ(笑
写真のファイヤーサークル前にかろうじて小型テントが置けるスペースがあるのみで、本当に回りには平地が無い。

日が暮れようとした頃合に安倍せーき氏が到着、遠路ご苦労様。
早速焚き火を囲んで一杯やる。



日が暮れてしばらく焚き火前で過ごす。
他には誰も居ないので、ギターを鳴らして音楽談義。

今夜は雨予報、せっかくの立派なげんべい小屋もあることだし、この小屋も使わねば失礼と言うもの。
焚き火の火をコンロに移して運び、小屋の中の囲炉裏に入れる。
薪を足してみるが、凄い煙が小屋の天井に漂い大変・・・茅葺屋根の小屋で無いのでしょうがないね〜でも煙くて大変。



二つの囲炉裏の火が落ち着くとイイ感じになってきた。
外はシトシト雨が降り出したようだ。
この小屋は好いね、最高!

この野営場は標高約1,000mの高地で、夜は当然冷えるのだ。
そんな中、GWにもかかわらずこうしてひっそり貸切で居られるなんて、これを贅沢と言う。

さて気の合うキャンプ友との野営は盛り上がるものだ、あっという間にこんな時間。
雨もお湿り程度で上がっていた、さて寝ようか。

   

安倍氏はせっかくの小屋がありながら、外の玄関先でテン泊していた・・・その拘りがワタシと同じでいいね。
翌朝、やや風は強いが良い天気。
am8時を回って散会。



そのまま下りるのは勿体無いので、峠ノ神山(1,230m)を望む牧場の中をドライブする。
このエリアもとてもいいところだ。
源兵衛平高原キャンプ場もとても素晴らしい知る人ぞ知る野営場だ。
全く万人向けではなく、御覧のようにひっそりと幕営が好きな向きには絶好な野営場なのである。




END





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