真湯野営場(岩手県)
2007年 11月

岩手県一関市厳美町真湯
無料

天気の悪い週末の朝である。
雨が降っていて薄暗くどよんとして、なんとも朝からスッキリしない日和なのだった。
まぁこんな日は家でTVでも見ながら寝転がって・・・などというのが世間一般の感覚だろうか(笑
がしかし、当然ワタシにはそんな感覚は無くて、いつものように器具に灯油を詰め車に道具を積む。
雨幕営なので一人で行くつもりだったが、ミニととが車に乗ってきたよ・・・
あらら・・・じゃ〜荷物も増えちゃうね。



さて、天気は相変わらず雨が降ったり止んだりだ。
行き先無計画な為に出立も遅く、もう9時前だ・・・今回は近場にしょう。
荷を積みながら思い立ったのがこの岩手・一関近辺である。
岩手の最南端の一関市、宮城とは県境で接していてこれは近い場所なのだ!(笑
この近辺での幕営地は「石蔵山村民いこいの森」もお気に入りだが、今日は天気が悪く栗駒山に沈む夕日が見られない。
となれば一方の候補は「真湯野営場」であるが、これはもう5年ぶりのお久しぶりな場所だ。

   

早々、pm1時過ぎには到着してしまった・・・。
晩秋のブナ林の野営場、落ち葉が一面に敷き詰められたこの雰囲気がとても好い。
管理棟で受付を済ませる。
管理棟ではストーブが焚かれていて管理人さんがあたっていたところだった。

      

野営場はR342沿いにあって夏季にはあまり好ましくないが、既にこの上の須川温泉へは冬季通行止めとなった。
思ったとおり殆どの車の往来は野営場手前の真湯山荘への温泉入浴客であって、その奥の野営場へはもう車は来ない。
もうシーズンを外れ、一般のキャンパーの来ない時期のこういう物寂しげなキャンプ地の風情がとても好きだ。

      

さて、どこに張るか・・・雨も降っているし早く決めたい。
ここは板ベースがテントサイトなのだが、板ベースはなんとも使いづらい。
大きさが中途半端で小型のツーリングテントも大きなSTもピタリとは張れないのだ。
さてどうすっかな・・・5年前の記憶を思い出しその時に張った場所を見やる。
やはりこの場所が適当か・・・。

      

場所が決まればサクサク建てる。
落ち葉の絨毯はとても心地良く、この上にテントインナーを置くととてもふんわりして好い加減だ。

   

周囲は見事なブナ林で、その大木さに驚かされる。
場内にはチラホラとカエデなどの紅葉はまだ残っていて、目を楽しませてくれる。
さて周囲の散策をしながら以前のキャンプを懐かしんで、時間が早いけれど温泉に浸かりに行こうか。

歩いても数分だけれど、雨降りなので車で行く・・・車で1分もかからない。
真湯山荘で温泉に浸かろう
大人¥390だが、例の「北東北 日帰り温泉」のクーポンが使える。
大抵の協賛温泉施設は土日だとクーポンの利用除外日なので、クーポン利用できるこの温泉はありがたい。
そして、ここの温泉は露天風呂、内湯、健康センターの風呂と計3ヶ所を巡ることが出来き、リーズナブルなのだ。



紅葉を眺めての露天風呂、この風情がとてもイイ!!
更に健康センターではジャグジーに打たせ湯で体を解します。



お風呂を出るとザバザバと大雨!
うわぁーと言う感じで野営場へ戻ると、まだpm3時だが管理人は既にもう帰ったようだ。
そそくさとSTに入ると、なんとも嬉しい空間だ。

    

今回は珍しくコレ、オプティマスの123Rを活用してみる。
手っ取り早くコレでソーセージを焼いておやつにしたが、なんともイイ匂いを嗅ぐと時間が早いが一杯やってしまった(笑。



すっかり暗くなっているので、もうランタンにも灯を燈す。
同じく123Rでゆで卵。
ゆで卵はツルンと上手いことに殻が剥けた。
これにはやはり「白いダイヤ」の塩が欠かせない。
指でつまんでパラパラと塩を振ってしばし待つ、コレが大事(笑
大粒のダイヤが溶けた頃合におもむろに食べる・・・ミネラル分が濃いので塩辛いのではなく素材の旨味が増すのだ。
野営ではこんな風に食事は簡素な方法で調理して味は塩で付けるくらい、それもオツなモノだと思います。
雨降りの幕営にはこんな事で時間を過ごしたりするのも、またいいものです。



呑み始めるととたんに時間の推移が早い(笑。
あっという間にもう7時頃・・・夕食をミニととに与えねば(笑
炭火に飯盒を乗せて炊飯、おかずは適当なもので充分。

     

食事の後は寝入りの常夜灯の空き缶キャンドルを作るので、明るい灯を燈す。
まともに点けると眩しいくらいに明るい・・・現行の#639なんかよりも明るく発光も白く鋭い明るさだ。
眩しすぎるので光量を絞ります・・・絞って使うと燃費も良いしね。

    

気が付くと夜も更けもうpm10時頃・・・相変わらず雨粒がバラバラとSTに叩きつけている。
幸いST内には浸水して来ないのが良い・・・ブナ林の地面に吸われるのだろうか。
外は気温3℃、吐く息が白い。

ミニととが先に寝た後はメンテがてら道具をいじってウィスキーで晩酌。
ラジオからは遠くの局から懐かしい曲が流れた、いい雰囲気。
さて、ワタシも寝よう、雨音が眠気を誘って良い感じ。
ランタンを消して片付けると、ミニととが作った空き缶キャンドルの灯りが頼もしく灯っていた。



翌朝もバラバラと大きな雨粒がテントを叩いていた。

    

朝のトイレ(笑、水洗トイレはとても快適。
しかし、入り口のドアにはびっしりと虫が張り付いていて開けるのに少し勇気が必要なのだった(笑。



夏は茂った葉で鬱蒼とした野営場で涼しげなのだが、個人的にはこの秋の場内が好きだ。
もう2週間前の好天の日にでも来たなら、更に良かったのかも知れない。
雨が弱まった頃合を見計らって一気に撤収する。



直ぐ隣にはこんなシダ類が鬱蒼と広がっていて・・・。



隣には立派なコテージがあって、結構利用者がいるようだ。
真湯温泉の目の前で温泉を楽しみながら泊まれるのが良いのだ。
この隣には立派な公園もあって賑わうエリアである。



さて、野営場を出て厳美渓へ立ち寄る。



ミニととは、ここの空とぶ団子の話を聞くと頭の中はダンゴで一杯!
頭からダンゴが転げてる(笑

      

籠にお金を入れて木槌で板を叩くとスルスル〜と籠が対岸の団子屋さんに戻って行く。
そして団子とお茶が籠に入れられ下りてくるのだ、これが面白くて皆さん次々に板を叩いて繁盛しておりました。
名物、郭公団子ですな。

岩手は近い・・・が面積が広いので北岩手だと遠い(笑
ふと思い出した真湯野営場、来年は新緑の頃に来てみようか・・・。




END





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