大間崎テントサイト(青森県)/岩洞湖白樺林広場(岩手県)
2007年 10月

   

大間崎テントサイト〜岩洞湖家族旅行村

今度の幕営旅は青森〜岩手に出向くことになっていた。
10月の中旬のこの週末は、青森の大間にて恒例のまぐろ祭りも開催される。
昨年このまぐろ祭りに合わせて合流した新潟の雅流・雷ちゃんと、今年もまた同じく合流することになったのだ。
今回は雷ちゃんのツーリングの仲間とも一緒とのことだった。



さて仕事は万事支障なく都合をつけることが出来、仕事帰りにすぐさま荷物を積むと、そのままいよいよの出立だ。
大間で合流するのは明日の夕方頃だろうから、都合よく前日の夜に移動できるのは時間の余裕があって、特段急ぐ必要が無いのが良い。

いつもの一般道の幹線道路R4は、夜間ながら各所で道路工事があって何度か長い信号で停められたりした。
ゆっくり北上を続け、宮城から岩手へ県境を越える。
一関を過ぎて北上江釣子付近に来て、ここなら今夜は北上グリーンパークにて泊まってもいいのでは?・・・と思いをめぐらす。
がしかし、まだPM10時頃である・・・どうせならもっと北上しておきたい。

盛岡を越え一戸町に差し掛かった頃には午前0時近くになっていた。
道路脇の電光掲示板の気温表示が、ついに0℃まで下がっていた・・・まさか凍結しないだろうなと心配だ。
やはりこの辺が頃合になるのか、昨年同様に公園の駐車場で泊まることにしようか・・・。
R4の幹線道路から入り、1kmも掛からない場所に公園があり周囲は岩手らしく酪農の雰囲気のある場所だ。

   

かって知ったる駐車場に入り車を停めると、今夜はこのまま車中泊である。
ドライブ疲れをいつものウィスキーで癒しながら、明日の温泉寄り所を探る・・・。
が、水割りを一杯も飲むと睡魔に襲われシートを倒し、シュラフに潜るとすぐに寝てしまった。笑



目が覚めると空は薄明るくなっていた・・・早朝5時過ぎ。
しばらくまどろんでいると、徐々に朝焼けが始まってきた。



空一面が赤く染まった朝焼け・・・素晴らしい風景だ。
普段の生活とは違い、こういう旅でもしていないとなかなか朝焼けにもお目に掛かれないだろうね・・・。



お湯を沸かす間、身支度を整えると簡単な朝食。
am6時にはコンディション良く出立だ。

今回は特に寄り道は考えておらず、大間へ直行して早めに到着するつもりだ。
北上して三戸町に来た所で、お隣の田子町に「みろくの滝」というのがあって以前から見に行くつもりでいつもスルーした所があった。
今は時間の余裕があるので、立ち寄ってみようか。
4RをR104に曲がって西へ向かい田子町へ。
だが、肝心のみろくの滝への案内看板が乏しい、というか何処なのかわからない(笑
当てずっぽうでR104を大館方面に何度か行き来し案内板を期待したが判らず、結局あきらめてしまった。
ちゃんと調べてこないとダメね・・・(笑。
後で見て見ると、もっと秋田県境まで行かないとダメだったようです。
ま、なんにしても今日の目的地は大間崎!気を取り直して北上ルートに戻る。



途中、田んぼにこんな風景を見た。
稲ワラをこんな風に丸めちゃうのね・・・う〜む似た様なものを見た気がする・・・。
あぁ〜、おともねさんのHPの表紙だったな〜(今はブログ)。

さて、やがて上北町の小川原湖の湖畔に着いた。



この周辺には幾つかキャンプ場があって、休憩がてら散策する。
この小川原湖の湖畔は湖水浴で賑わうようで、その湖畔の松林にキャンプ場が点在しているが、名前が似ているので注意が必要だ。
上北町の小川原湖キャンプ場、小川原湖オートキャンプ場、三沢市の小川原湖畔キャンプ場・・・。

      

ここは、小川原湖キャンプ場だ。
道路沿いの松林の中にあるキャンプ場だが、何処から何処までがキャンプサイトの区切りかが良くわからない(笑。
まあまあといった雰囲気。

次にお隣、東北町の「東北町わかさぎ公園浜台キャンプ場」だ。

      

ここも似た雰囲気だが、個人的にはこちらのほうが野営地らしくて好みだ。
どちらも平日のこともあるし、もう10月で開設期間を過ぎたのだろう人っ子一人居ない。
トイレは使える状態だったので、やろうと思えば幕営も可能と思われた。

この小川原湖もかなり大きな湖で、砂浜に立つと海と見紛うくらいでその辺りは猪苗代湖を連想させるね。
個人的には、やはり磐梯山が向こうに控えた猪苗代湖の湖南七浜と呼ばれる地区のほうが、ロケーションが良くて好きかな・・・。



さて、ここから下北へ入っていく。
むつ市でこの先のルートに迷う・・・つまり右で上がるか、左で遠回りするかである。
散々迷った挙句、右コースにしてしまった・・・こちらだと温泉に無料で2箇所入湯できるのだ(笑

大畑町に来てやはり「かっぱの湯」となる。

   

何度かこの野天風呂に浸かったが、何時来てもここは良い・・・今回は紅葉を眺めての入湯だ。
手前の遊歩道沿いの「かくれかっぱの湯」にも浸かりたかったが探しきれず断念、かくれているからすぐには見つからないのね?(笑
こちらも再度時間の余裕を作って探索を楽しみたい。



お次は下風呂温泉郷にて有名な「長谷旅館」、こちらは本の無料券にて入湯。
海沿いの温泉で、黄白濁の硫黄臭の泉質は珍しいように思う。
露天は無いが、熱めのお湯はワタシ好みで嬉しい。
二連湯でゆであがっている・・・車の窓を開けると海峡の潮の匂いの風が顔を撫でて、なんとも言えない心地良さなのだった。



<大間崎テントサイト>
青森県下北郡大間町 料金:無料


さて、ここまでくればもう大間崎は目の前となった。
pm2時半過ぎ、もうすっかり通い慣れた感のある大間崎・・・今年は2度目、通算もう5度目の訪問だ。
やっぱり今日も風が強い、う〜む・・・気になる炊事棟は?

      

ログハウス様の洒落た造り、綺麗でとても気持ちのいい炊事棟だ。
時間早く到着の計算どおり、炊事棟には誰も居らず一角を確保する。
もっとも今日は平日の金曜日、土曜の晩ではないので条件は良いはずで混まないだろう。
この炊事棟が満席で入れないと、幕営では外の強風のために数人での集いは難しいのだ。
ともあれ、こうして今夜の寛ぐ場所が確保できてまずは安心。



風は強いがなんとかテントを張れる状況、キチンと綱を張って備える・・・時折大きくテントが歪む、大丈夫だろうか?
後はしばらく周囲を散策・・・以前は民宿に囲まれた広場に幕営するのはイマイチに思えていたが、もう慣れてしまった・・・鈍感力の効果か?(笑

      

本州最北端、大間は海峡とまぐろの町だ。
いつもの岬の看板&モニュメント・・・今日は荒天、風が強くてここで写真をとっている人もまばらだ。
と?おもいきや・・・あのバイクは・・・?



ぐるりと散策一周して駐車場を見ればやはり、雷ちゃん御一行3名様!(笑
雷ちゃんのお連れさんは、御友人のKさんとSさん。



いやー、ナンバープレートの賑やかなこと!ワタシの宮城、雷ちゃんの長岡、Kさんの大阪にSさんの滋賀ときたもんだ!

何はさておき、風が強いので炊事棟へ荷を移し、落ち着きます。
この炊事棟、外はあれだけ風が煩いのに入るととても静かで別世界のようだ。

テーブルを前に落ち着くと、そのまま一杯やっちゃいますか〜!となだれ込み・・・あの〜、まだpm4時前なんですけど、しかも平日の金曜なんですけど(汗。
で、つらつらとお話を伺います・・・いやー大間って遠いですよね〜なんて話です。
が、ワタシが遠いなんて言うもんじゃなかったですね〜、先の滋賀からお出でのSさんは前夜のpm9時半に自宅を出てこの大間まで一気に1,300kmだと!!
雷ちゃんの上越からだって相当遠いし、Kさんは大阪から・・・って、あなた!(笑
Kさんは大阪を出て数日ツーリングしての合流だそうです。
いやはや、恐れ多くてこのメンバーの前では爆走とど!とは恥ずかしくて言えませんって・・・たかだか約600kmですもんね(大汗
しかもこの爆走(激走?笑)のメンバーはワタシより年齢は上ですからね、いやはや凄いお方達なんであります。

さて、日も暮れてこの炊事棟には他にライダー達が数人入って来ましたが、今夜はあと来ないようで丁度良い人員となっています。
今日は大間まぐろの手巻き寿司・・・豪華メニューこの上ない状態でめまい起こしそう・・・(笑
大間に来たからと言って大間産マグロは店頭には並んでいない・・・地元でも出回ることはまず無いと言う。
この町でもスーパーなど店で普段売っているのは殆ど一般の輸入モノだ・・・だが、このマグロ祭りの時期は極僅かながら店頭に並ぶことがあるのだ。
翌日の祭りでの説明に拠れば僅か3本を解体したと言うことで、それが大間の町で流通したのだ・・・大間はマグロの町だ。

      

ホタテの貝殻焼きも最高に美味い・・・大よその食事は雷ちゃんに作ってもらってしまった、ありがたいことです。
普通の1.5倍の大きさの京都丹波の枝豆はKさん持参で、日本海の塩白いダイヤで更に味が仕上がった・・・完璧。
綺麗なピンク色しているのはお肉じゃありません、大間産大トロですよ!それを手巻きにして頂きます。
普段が質素倹約なワタシながら・・・う〜〜む、と唸る暇を与えず繰り出された数々、もうこれは喰らわずしてなんとする!?



pm8時過ぎ、KさんとSさんは先にご就寝・・・って、なんと!ここの床で寝ますかっ!?
なんとも居心地良い炊事棟・・・他のライダーさん達も当然という感じで床にシートを広げて寝る体制を整えているのだ。
確かに、外は強風でムリに幕営しないほうが吉でしょう・・・広場にはワタシのテント一つだけがバサバサと健気に風に耐えているのです。
ワタシもこの一群に混じって、床で寝ればよかったかな・・・?(笑
い、いやいや、幕営です・・・幕営でがんばるのだ!



炊事棟では寝始めた人もいるので、声を落として静かに寝酒にします。
その晩居合わせた他のライダーさんを交えてしばし晩酌、この人のように家を離れ何ヶ月も旅を続ける人もいる・・・それぞれに人生あり・・・か。
本州最北端、海峡の街・大間・・・この大間崎テントサイトの炊事棟ではこんな様々な旅人が交錯し、一時の交流がされる場所なのだ。
この場所はそんなトコロ・・・なにか癖になるような惹きつける雰囲気を持つ場所なのだった。

   

さて、相変わらずテントは強風に晒されてバタついている。
緩んだロープを再度張りなおしてシュラフに潜ると、すぐに寝てしまった。



翌朝目を覚ましたのはam6時過ぎ。

      

炊事棟ではもう寝床は片付けられていて、朝食の用意が始まっていた。
朝から熱々鍋にKさん自家製のキムチに漬物、これがまた美味い。

食事、撤収してam8時、予想に反して天気良いね、と思ったが撤収直後に雨が降り出した・・・間一髪で濡れずにすんだ。
強い雨に、アチャーと思いつつまぐろ祭り会場の、旧冷倉庫会場へ向かう。

      

まぐろ解体ショーはam9時からで、しばし小一時間待つ。
次第に人が増えてきて祭りの人気が伺える。
さて、いよいよまぐろの解体が始まった。

   

最初の1本めは少し小ぶりの106kg。
築地から来た仕事人の捌きが見事、頭、カマなどがその場でオークションされ、雷ちゃんご一行はそれぞれカマを御購入。
その後即売に並ぶものの進みは超遅く、結局一時間以上並んで土産を買う・・・やれやれ。

この後の予定は今夜の宿営地の岩洞湖へ向かうのみ。
ルートの打合せをして走り出すが、もうam11時半になっていた。



こうしてバイクの後にいると、こっちもツーリング気分になって嬉しい。
がしかし、渋滞が無い所であっと言う間に置いて行かれますがねー(笑



<岩洞湖家族旅行村>

所在地:岩手県盛岡市玉山区藪川亀橋
料金:無料(オートサイトは有料)


むつ市〜六ヶ所村〜八戸へと下り、高速に入り時間を短縮する。
この八戸自動車道、しばらくパーキングにスタンドが無く給油できないのだ。
気が着けばガソリンが無くなっていた・・・インジケーターが残り1本だ。
目的の松尾八幡平まであと50kmほどあるが、もう持たないので浄法寺ICで降りたときには警告灯が点滅状態で冷や冷やものでスタンドに駆け込んだ(笑
安代ICで高速に乗りなおししばらくして松尾八幡平で降りると、その先の西根のR282にて雷ちゃん一行に合流
ユートランド姫神で温泉休憩。

もう夕方pm4時過ぎとなっていた・・・スーパーたますえで買い物し姫神山一本杉園地を越えて岩洞湖へ向かう。
雷ちゃんとSさんは給油のため好摩で一旦別れる・・・これは拙かった。
初めて来るには、やはり日が暮れてこのコースは迷うに決っている、待っているべきだったな〜。
案の定、二人はこの後だいぶ遅れてから岩洞湖へ着いたのだった。

慣れているワタシとKさんはそのまま岩洞湖へ到着。
すると、な、なんと!見覚えのある車とテントが!
akasatanaさんがキャンプなさっていました、あら〜来てたのねぇ!笑
早速、ご挨拶・・・お互いビックリですね(笑
せっかく白樺林で貸し切のキャンプでマッタリ過ごしているところ、日も暮れてから隣で騒々しく申し訳ないことでした。



さて設営に掛かりますが、ここも今日は風が強くSTを広げるも風に持っていかれて手間取ります。
幸いKさんに手伝ってもらい設営完了、助かりました。

時折風雨が強く、濡れながらの荷物運びは疲れます。
ちょうどその頃、遅れて雷ちゃん組みが到着、やっぱり道に迷っていたようです。
さて、強風でSTが軋む中テーブルを囲み缶ビールを開けると人心地つき、良い感じです。
ランタンを増やすとSTの中もほんのり暖かくなって居心地も良くなります。

前回と同じように焚き火がしたいと、少し白樺の薪を運んでもらいますが、周囲の小枝も濡れて着火せず最初の火床を作れず風が強すぎて火も消える始末でこりゃ難儀じゃ。
一旦、焚き火はあきらめてSTでマッタリです。

      

今夜のメニューは同じく大間のまぐろで手巻き寿司、雷ちゃんのお好み焼き・・・。
いつもワタシの幕営では質素な食事をしてますので、こんな超豪華な食事には昨晩に続きめまいを起こしますね(笑。

      

ふと見ると風雨が収まり良い感じとなりました。
落ち着いてマッタリできますね、頃合をみてテントを張ります。
他の3人はSTの中にシートを敷いてそこで寝るようですな・・・真夏は虫がいてNGですが今なら良いですね。
pm10時頃、皆さんオヤスミです。

ワタシはというと・・・?
ジツは今頃になって先の焚き火に小さな火床が出来ており、薪を持ってきて整えるとようやく本来の盛大な焚き火になった。



焚き火を前に陣取り焚き火を楽しみます・・・風も程よく収まっており良い感じです。
数回、白樺の薪を運んでは焚き火に投入。
この白樺林での幕営も今年は最後、この焚き火をやりたくて荷を運んでまでこの場所に設営したのだ。
ホント飽きませんねぇ、焚き火は・・・独り寝酒と焚き火です・・・あー、なんて最高な焚き火。
さて、そろそろ寝ますか。



翌早朝、また風が強くなっていた・・・荒れ模様だ。



時折、怖いくらいに突風が当たる。

     

押さえに使ったプラペグが破損した。



明るくなった所で白樺林を見回す・・・
やはり、素晴らしい景観だ。
葉が落ちて白い幹が一層映えている。

雷ちゃんとSさんは同じバイクの集まりがあるとのことで、一足早く出立とのことだ。
出立前に白樺林のまえで記念撮影。

     

長岡、滋賀、大阪・・・今度、皆で揃うのはいつになるだろうか。
さて、こちらはam8時まで過ごして撤収を始める。

     

風があってSTの撤収も手間が掛かるが、設営と同じくKさんに手伝ってもらえるので助かる。
風が強いが、それでもこの景観はワタシ個人にはとても好きで、とても去り難い。

撤収が済んで、akasatanaさんにお別れしてKさんともここで解散、Kさんは三陸を回るそうだ。
管理棟に寄って昨日できなかった受付を済まし、しばらく雑談。
今年も何回か利用でお世話になったお礼と、来年はまた何度も利用させてもらうことなどを話す。

      

名残惜しい気持ちで湖畔を走ると、前回よりいっそう進んだ紅葉が綺麗だった。




END





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