飛の崩れキャンプ場(秋田県)
2006年 11月

秋田県にかほ市金浦飛
(旧 由利郡金浦町飛)
無料

この週末の天気、土曜日は東北地方のどこに行っても穏やかな好天となった。
岩手か秋田か・・・特に秋田方面は完全に晴れマークで文句なし!
今日は日本海に沈む見事な夕日を見られるかもしれない、と向かったのだった。



今回のキャンプは一人の完全ソロキャンプ。
いつもの荷物を、週末だけ借りるカミさんの軽自動車に積んで出発。
山形〜酒田〜象潟〜金浦へとドライブ。

     

左:月山、 右:鳥海山
雪を纏った月山、鳥海山の姿が綺麗だ。

飛の崩れキャンプ場に到着したのは正午を過ぎた頃だった。
車を降りるとプンと海の匂いがする。
わりと町中には近いのだが、海岸の高台にあってキャンプをするには雰囲気は良い。

      

キャンプ場には誰も居らず、芝生が良い状態に広がっている。
それにしても、もう初冬の季節で海岸のこの場所はいつも風が強いはずだ。
だが、今は無風に近い状況でまるで小春日和の心地良さだ。

さて、どこにテントを張ろうか・・・
それほど広い芝生広場ではないにしろ、自由にどこでも良いとなると逆に悩んだりして・・・笑
こういうのもまたキャンプの楽しみなのですね。

     

ともあれ、前回とは反対側のほうに陣取ってみた。
今回は風が強いのを考慮して、久々の黄色いテントを持ってきた。



冬に向かってこれから本格的に出番のテントだ。
準山岳用テントは軽量コンパクトで設営&撤収が簡易、強風時も安心感がある。
登山をやる訳ではないのだけれど、扱いが楽で天気の荒れやすい冬のキャンプには助かるのだ。
・・・が、今日の穏やかな天気では普通のツーリングテントで十分だった(笑。



さて、時間はたっぷりある。
すぐ近くの白瀬南極探検隊記念館へ行く。車で数分の距離だ。



金浦町出身の白瀬 矗(のぶ)陸軍中尉等が明治末期南極に繰り広げた壮絶なドラマを記録した館です。
入館料\300は安い。
ここはもう十年近く前に訪れたところで懐かしい!



当時の寝袋やテントの実物など、キャンプ好きの今に見てみるとちょっと感動する。
今使っているキャンプ道具って大したものだ・・・まぁ、明治末期の頃と比べるのもナンセンスなのだけれど。
いやいや、本当に凄い偉業だったんですね・・・しかしそれだけの偉業を成し遂げても白瀬中尉は不遇の晩年だったそうです。
その後何十年も経った後の昭和の南極越冬隊の雪上車にも入って見た。

      

コールマンのバーナー#502やランタンは当時のものだろうか? なかなか面白い。
館内の見学者は少なく、隅まで時間をかけて見てみました・・・なかなか有意義。
さて、記念館を出た後は「温泉保養センターはまなす」へ向かう。



こちらも入浴料\300と安い。
温泉の湯も、鉱物の匂いの茶褐色で塩辛い本格的なのが良い。
ここも時間をかけてゆったり楽しむ・・・あー、良い感じだ。すっかり火照って汗ばむ顔に、外の冷風が気持ち良く感じる。
キャンプ場に戻る途中に金浦町のスーパーで簡単な惣菜を買う。



キャンプ場に戻ったのはもう4時前頃だった。



日が傾いて水平線に近づいてきた。
キャンプ場には所々にコンクリートのU字溝が置いてあって、ここで焚き火が出来る。
夕日ショーが始まるまでの間、海岸沿いに上がった流木をせっせと集めておく。
さて、いよいよ夕日が沈んできた!
空は茜色になり始めた。

     

雲ひとつ無くくっきりと夕日が水平線に沈む・・・
う〜〜〜む!!感動の風景・・・素晴らしい!素晴らしすぎる!!出来すぎのシチュエーションだ(笑



日が沈むと水平線は何とも言えないグラデーションとなり、暫くはボーっと眺めていた。
pm5時、そういえば前回は甲高いサイレンが鳴ったのだが、今日は鳴らないね?
低いオルゴールのメロディが聞こえるのみ。
あたりは徐々に暗さを増してきた。



極弱い風が海に向かって流れていて、焚き火も良い感じだ。

そろそろご飯を炊いて夕食とする。
今日はいつもの飯盒炊きではなく、スベア123Rとコッヘルで炊いてみる。
ちょっと不安ながら、スベアは多少の火力調整が出来て便利だ。
ふたの重石にウィスキーの瓶を乗せて置く(笑
勘を頼りに炊いてみたが・・・おー!焦がさずにふっくら大成功!!これはイイね。



粉末の酢を混ぜて寿司飯にして、パックの刺身を乗せて簡易丼。わさび醤油で。
結構いけてますよ〜、と遊び心です(笑



さて、食事の後はウィスキーを持って焚き火の前に座る。
目の前には沖の漁船の明かりが、見上げれば満天の星が・・・綺麗だ。
程よく弱い風のおかげで太い流木も確実に燃えてゆく。



貸し切り状態のキャンプ場で焚き火も楽しむ・・・う〜ん!贅沢ですねー!
気持ち良い夜です・・・寝るのが勿体無い気分。
いつものソロキャンプの定刻を遅らせて、pm11時に就寝です。



翌朝、曇りながら穏やかな明るい朝だ。
急ぐことも無いのでゆっくり起きる。

     

周囲を散歩してゆったり過ごす。
潮の匂いが心地良い。

しばらく海を眺めた後、撤収を始める。
帰路に車を出したのはam10時過ぎとなった。
帰りはR7を南下して山形・酒田〜新潟・村上へと帰路を取って走る。
海岸沿いの風光明媚なドライブルートだ。
途中、新潟・山北町に入ったところで海水から作る天然塩の工房があり、「白いダイヤ」を土産に買う。

好天でロケーションが良く、とても気持ちの良いキャンプだった。




END





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